2016年11月22日
本日11月22日は「いい夫婦の日」です。この記念日に合わせ、先月30日に現代の共働き夫婦の暮らしについて考えるイベントが開催されました。
参加は夫婦あるいはカップル限定。第1部では限られた時間を有効活用するためのレシピの提案、第2部では専門家がそれぞれの立場から語り合うトークセッション、第3部では家事をサポートするアイテムの紹介が行われました。参加者はメモを取るなどして、熱心に聞き入っていました。
- 主催:
- 読売新聞社
- 後援:
- 内閣府男女共同参画局
- 協賛:
- パナソニック株式会社、キッコーマン株式会社
1.オープニングトーク
“家事コミュニケーション”が不満を解消
ツールを使って夫婦の思いを明確に
私が代表を務めるNPO法人「tadaima!」が実施したアンケートの結果、「家事満足度」は、夫婦間の家事の比重や担当する分野の振り分けなどによって左右されないことが分かりました。唯一大きな相関関係があったのは「家事コミュニケーション」、つまり家事についての話し合い。家事コミュニケーションを取る家庭ほど、家事満足度が高かったのです。
多くの家庭の夫は、家事育児に関して「時間がない」、「スキルがない」、「やりたくない」、「相手のニーズにうまく応えられていない」と考えています。一方の妻は「プレッシャー」、「時間の捻出義務を背負う不公平感」、「家庭にとらわれなくてはいけない不安」が自分ばかりにのしかかり、「相手が自覚を持って家事育児に取り組んでくれない」ことに納得していません。
私も制作に携わった「夫婦が本音で話せる魔法のシート ○○家作戦会議」は、現状の生活や未来の目標についての夫婦の思いを明確にできるツールです。お互いの不満の解消に向けた家事コミュニケーションのきっかけとして、ぜひ活用してください。
2.レシピ紹介
お助けレシピと最新冷蔵庫で
まとめ買いの食材を賢く活用
共働き夫婦に便利な常備菜と時短料理
パナソニックの調査(2015年11月のWEB調査n=618)によると、約4割の人々が週末に食材をまとめ買いしており、6割以上が食材を長持ちさせる方法に関心があることが分かりました。また、4割以上が「『常備菜』(作り置きのおかず)をよく作る」と答えています。
管理栄養士で料理研究家の牧野直子さんが提案した1つ目のレシピ「鶏肉のねぎ塩麹焼き」も常備菜。「そのまま食べてもおいしいうえに、まったく違う料理にもアレンジ可能な優れもの」です。なす、しめじと炒め合わせれば和風炒めになり、玉ねぎとともに卵でとじれば親子丼の具に早変わりします。牧野さんは、和風炒めについては「仕上げに『いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ』(キッコーマン)を加えると、香ばしい味と香りが加わる」、親子丼に関しては「だし汁と調味料を『濃いだし 本つゆ』(同)で代用すれば、いつでも同じおいしさになる」などとアドバイスしました。
2つ目のレシピは「豚肉と小松菜の本つゆ炒め」です。しょうが、片栗粉をまぶした豚肉、小松菜の茎、葉の順で炒める栄養たっぷりの一品を作る際も、最後に同量の水で割った「濃いだし 本つゆ」を加えるだけで簡単に味を整えることが可能。男性でもチャレンジしやすい時短料理です。
約1週間新鮮保存! 7daysパーシャル
食材を長持ちさせるためには、冷蔵庫選びも肝心です。パナソニックの山本秀子さんは、食材を約マイナス3℃で微凍結保存する「7daysパーシャル」を搭載した最新機種を紹介しました。「7daysパーシャル」は、冷蔵・チルドよりも鮮度を維持できることに加え、冷凍のように味を落とさず、解凍の必要もありません。肉や魚はもちろん、常備菜も約1週間おいしく保存できます。パーシャルとチルドで保存した生鮮食品の比較写真には、あまりの違いに会場中から驚きの声が上がりました。政井マヤさんも「パーシャルの方は7日後なのにおいしそう」と信じられない様子。牧野さんは「パーシャルは小分けの手間なく保存できるので、常備菜アレンジにも便利です」と感心していました。
3.トークセッション
家事はふたりの共同作業!
支え合って心も家計も豊かに
自然なやりとりが家事シェアのカギ
政井 日本の経済成長のためにも欠かせない女性の活躍。しかし、結婚や出産を機にキャリアを手放してしまう女性が多いのが現状です。たくさんの人が家事育児と仕事の両立に苦労しています。
三木 出産後に就業を継続するためには、家事育児を夫婦でシェアすることが重要ですが、それがうまくいっている家庭では、やはりコミュニケーションが盛んです。例えば夫が「今日の午前中は子どもとお出かけしてくるから、その間に掃除をしたり、休憩したりできるんじゃない?」と一声かければ、夫婦が同時に別の家事育児をこなす「パラレル家事」も実現できるでしょう。
政井 我が家にも9歳の娘と5歳の息子がおり、夫は「俺が子どもを公園に連れていくのと、家に残って家事をするの、どっちがいい?」と上手に選択の余地を残しながら聞いてくれます。
牧野 私も夫の理解があったため、出産後は育休を取らずに仕事に復帰することができたんです。育児に時間がかかるようになると、それまで私が行っていたアイロンがけを担当してくれるようになりました。家事育児の分担はあまりガチガチに決めすぎない方がいいかもしれません。また、家電が好きな夫に、自分で掃除機やトースターを選んでもらったところ、性能を試したくなるようで、掃除をしたり、パンを焼いたりしてくれています(笑)。
夫婦共働きは〝宝くじ当選〟と同じ!?
瀬地山 20、30代の独身女性が重視する結婚相手の条件は、抽象的な「人柄」を除くと「家事の能力」が第1位。続くのが「仕事への理解」で、「経済力」は第3位です。
しかし実際は、夫婦共働きで子供がいる世帯で夫が家事にあてる時間は1日平均39分、妻は4時間53分。就学前の子どもがいる世帯(共働きに限定しない)では、夫の育児の時間は37分、妻は3時間15分です。この偏りは社会問題とすべき水準だといえます。
政井 経済的な面でも、共働きはもちろん有益です。
瀬地山 女性が東京の企業で出産後も正社員として30年働くと、退職金等を含め約2億円の収入があるといわれています。妻が働けば〝宝くじ〟が必ず当たるようなもの。夫も家事育児を半々で共有することが原則ですが、1日2~3時間程度なので、時給換算すれば残業よりずっと高給です。
政井 そこで、よりスムーズに家事育児のシェアを進めるために役立つのが「夫婦が本音で話せる魔法のシート ○○家作戦会議」。
三木 このシートの魅力は、理想の時間の使い方や家事育児のシェアの現状が具体的になるところ。闇雲に「あれやってよ」、「これやってよ」と言われると、相手は結構しんどいですから。将来のビジョンを見据えて家事育児のシェアの仕方を考えていけば、比較的話し合いが進みやすいと思います。
牧野 フラストレーションをため込んで「なんで私だけ」、「なんで俺だけ」となるのが一番よくないので、そうなる前に話し合えるといいですね。
三木 家事育児は手伝うのではなく、家族みんなで共有するもの。皆さんも、そんな意識を持って「家事シェア」を楽しんでください。
4.お役立ち情報
“時短家事”を叶えるお役立ちアイテム
温水泡洗浄ですっきり パパを洗濯担当に
洗濯は男性でもチャレンジしやすい家事の一つ。パナソニックの山口高宗さんは、ななめドラム洗濯乾燥機を紹介しました。最新式の「NA-VX9700」の特長は、「温水泡洗浄」で、泡と温水の力で繊維の奥にしみついた黄ばみやニオイの原因菌もしっかり洗い流します。また、プレ乾燥でダニを高温加熱する「ダニバスターコース」を搭載し、ダニが繁殖しやすい毛布や布団カバーなどもたっぷり洗える大容量です。〝時短家事〟を実現し、衛生面にも配慮できる「NA-VX9700」は、子育て中にも大活躍することでしょう。
ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9700の洗浄効果
身近な食材で簡単和風おかず
キッコーマンの小出彩さんが紹介したのは「うちのごはん・おそうざいの素」シリーズ。身近な食材を準備すれば、フライパン一つで和風おかずを作ることができる人気商品です。今回は「白菜のうま煮」の調理をしながら、ひと手間で簡単にできることを説明。包丁やまな板を使わないメニューや、「温野菜のおかずの素」、「混ぜごはんの素」、「和のごちそう煮」などのシリーズも披露されました。
イベントに参加した共働き夫婦に感想を聞くと「家事を共有することのメリットが明確になった」(夫・30代)、「冷蔵庫や洗濯機が魅力的だった」(妻・30代)と、それぞれに発見があったようです。会場の外にはパナソニックとキッコーマンのブースが設けられ、中にはその場で商品の購入を検討する人もいました。