SDGs:すべての人に健康と福祉をSDGs:住み続けられるまちづくりを

2018年2月6日

 子どもたちの健やかな成長のために、知っておきたい感染症予防、事故防止、アレルギー予防について、最新の知識をお伝えするセミナーを開催しました。

主催:
読売新聞社
共催:
国立成育医療研究センター、第一生命保険株式会社
後援:
東京都、日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本薬剤師会、東京都医師会、
NPO法人 Safe Kids Japan
協力:
特定非営利活動法人キッズデザイン協議会

国立成育医療研究センターと第一生命は、成育医療の情報提供に関する包括的な連携協定を締結しています。

開会あいさつ

世界に誇る小児医療

賀藤 均氏

賀藤 均氏(国立成育医療研究センター 病院長)

 国立成育医療研究センターは厚生労働省が直轄する六つの高度専門医療センターの中の一つです。生まれてから小児・成人を経て、生殖・母性医療までの一連のサイクルに生じる治療と医学研究を行っています。世界の小児病院ベスト30に選ばれるなど、高度な医療活動を展開する先生方の講演は、いますぐに活用できるものばかりです。ぜひお役立てください。

講演1 感染症を防ぐワクチンと手洗い

予防接種は子どもだけのものではない

宮入 烈氏

宮入 烈氏(国立成育医療研究センター 感染症科 医長)

 ワクチンの開発によって天然痘が撲滅したように、感染症にワクチンは非常に有効です。予防接種でたくさんの子どもの命が救われています。乳幼児期の予防接種が中心となりますが、50歳で帯状疱疹(ほうしん)予防のワクチン、65歳以降は5年ごとに肺炎球菌のワクチンを打つことが推奨されるなど、予防接種は子どもだけのものではありません。年齢ごとに必要なワクチンがあることを意識してください。

 すぐにできる感染症予防としては手洗いがあります。手の甲、指先、手首までを最低でも15秒はかけて丁寧に洗いましょう。これだけで風邪の予防に大きな効果を発揮します。もし風邪にかかったときは、自己判断で家にある薬を飲むのではなく、医師に診てもらうことが大切です。

講演2 事故から子どもを守るには

過去の事故データを知り 先回りして対策を

山中 龍宏氏

山中 龍宏氏(NPO法人 Safe Kids Japan理事長・小児科医)

 子どもの事故を完全になくすことはできませんが、事故を減らすために、過去の事故を知ることはとても重要です。手が届かない位置を科学的に知ることや、「誤飲は6か月から」「熱傷は10か月から」といった、事故に遭いやすい統計的なデータをチェックしましょう。

 また、家庭内では、製品を変えることも大切です。例えば電気ケトルを使う場合、倒れてもお湯が漏れない製品でやけどを予防できます。万が一事故が起こった場合、状況を病院の先生などに詳しくお伝えください。その情報が行政や企業に伝わり、新しい製品の開発など科学的なデータに基づいた事故の予防につながっていきます。

講演3 食物アレルギー予防の新常識

湿疹が食物アレルギーの原因に

大矢 幸弘氏

大矢 幸弘氏(国立成育医療研究センター アレルギー科 医長)

 乳幼児が食物アレルギーになるのは、湿疹(皮膚炎)が一番大きな原因であることが最近の研究でわかりました。湿疹ができると皮膚のバリアが低下し、炎症した箇所からアレルゲン(抗原)が侵入。体内でアレルゲンに対抗するIgE抗体が作られ(これを感作と言います)、次に侵入した際にアレルゲンとIgEが結合してアレルギーを起こします。特に生後1~4か月に湿疹ができた赤ちゃんは、食物抗原の感作を受ける危険性が高くなります。

 離乳食は、肌の状態を改善しておき、卵や米などの食物を微少量ずつから始めて、早めに取らせたほうがいいという報告が上がっています。アレルゲンは居間や寝具からも検出されるので、口から摂取しなくても皮膚から感作を受けます。乳児期に皮膚の治療を徹底し、皮膚をきれいに保つことが食物アレルギー予防につながるかも知れません。

 母乳で育てるお母さんのビタミンD不足が赤ちゃんのアレルギーに関係している可能性が疑われていますので、少しだけ日光浴を意識するようにしてください。

【子育て応援ブース】思いっきり体を動かし楽しむ子どもたち

 隣接する会場では、子どもの安全を考えた商品の展示や、子どもたちの教育相談・学習をサポートするブース、室内遊具で体を動かすキッズスペースなどでにぎわった。

 ブース企業/キッズデザイン協議会、小学館集英社プロダクション、城南進学研究社、ジャストシステム、伸芽会、第一生命、読売新聞

協賛

[広告]企画・制作 読売新聞社広告局

\ この記事をシェアする /