しろひげ在宅診療所

重症度の高い患者様もサポートし
「心に寄り添う」在宅医療を提供

東京・江戸川区に拠点を置き、在宅医療に注力する「しろひげ在宅診療所」。在宅医療は非常勤医師ではなく、患者様やご家族の価値観を理解したかかりつけの医師が最期まで寄り添うのが本来の姿、という強い信念をもつ山中光茂院長にお話を伺った。



理事長・院長 山中 光茂

理事長・院長

山中 光茂


やまなか・みつしげ/慶應義塾大学法学部卒業後、群馬大学医学部に入学。卒業後はアフリカのケニアに渡り、HIV孤児支援などの事業に携わる。帰国後、当時全国最年少市長として三重県松阪市市長に就任。2期務めた後、三重県四日市市で在宅医療に従事。2018年開業。著書に「小説 しろひげ在宅診療所」がある。


謙虚に患者様の声に耳を傾ける 地域に広がる厚い信頼

「ご自宅で最期まで幸せな時間を過ごせるように、在宅医療や介護に精通したスタッフとともに患者様やご家族を支えたいと思ったのが、在宅医療専門の診療所を開いたきっかけです」と語るのは東京・江戸川区に拠点を置く「しろひげ在宅診療所」の山中光茂院長だ。
「多くの方は在宅医療をのどかな医療現場のように思いがちですが、実際にはがん末期など重症度の高い患者様を自宅で、病院同様24時間体制でしっかりサポートしなくてはならないのです」と語る山中院長。しかしそれをきちんと行うのが在宅医療の本来の姿だという。
「現在、1200人を超える患者様を診療していますが、その半数以上はがん末期や難病の方で、重度精神疾患の患者様も1割ほどを占めています。地域のケアマネジャーなどから、手厚い在宅医療が必要な方を紹介していただく状況であり、開業時からの取り組みに対する信頼が高まっていると感じています。そうした信頼に応えるためにも、地域の介護職の皆様と連携して頑張っています」(山中院長)


スタッフはすべて常勤 夜間も常勤医が対応

 しろひげ在宅診療所が地域から厚く信頼されるのには理由がある。
 多くの在宅診療所では、非常勤の医師やアルバイトのスタッフで診療が行われている現状がある。夜間はコールセンターのみで、すべて救急搬送になるケースも少なくないとのこと。
 しかし、それでは自宅で最期まで看て欲しいと在宅診療を選択した方々にとって意味がなくなる。日ごろの患者様やご家族の自宅で看たいという思いが反映されないことも多い。同診療所では常勤ドクターのみが夜間や土日の対応をしているので、普段、患者様やご家族が大事にしている価値観を理解して往診に行くことができる。
 同診療所の特長は次の通り。
〈患者様の価値観を優先〉
 医師や看護師の目線から「このようにすべき」という考え方を押しつけるのではなく、患者様やそのご家族が望む「生き方」、理想とする「幸せのあり方」を理解し、患者様目線、ご家族目線の中で、医療や介護の提供の仕方を考える。
〈生活を乱さない〉
 患者様やご家族が緊張しないように同診療所の医師は白衣を着ないようにしている。普段着で診察に行き、患者様の普段の家の雰囲気を壊さないような行動、心遣いもするように心がけている。
〈最期の瞬間まで在宅で〉
 急変時も病院への救急搬送を前提とせず、在宅でできる措置をしっかり行い、「最期の瞬間」まで可能な限りご家族と一緒に住み慣れた家で過ごせるようサポートする。
〈難病のサポートも行う〉
 病院の治療から在宅医療に移行した患者様やご家族が最も不安に感じるのは、がんや難病などの専門的な治療を引き続き受けられるかどうかということだ。同診療所では医師、看護師ともに在宅医療のスペシャリストとして、在宅での呼吸管理や痛みを調整する薬の管理、感染症に対応した点滴治療に至るまで、24時間体制で病院同様の医療的サポートが可能だ。
〈常勤スタッフが24時間365日の対応〉
 在宅医療機関では夜間や休日は非常勤の医師が待機し電話対応を行うのが一般的。同診療所では医師も看護師も全員が常勤のスタッフで、24時間365日の体制で対応する。従って、夜間や休日に患者様の容態が急激に変化しても、日頃の病状を踏まえた対応ができる。
〈対話を大切にする〉
 在宅医療は患者様と医師だけで成り立つものではない。患者様を囲むご家族、医師、地域の中核病院、ケアマネジャー、訪問看護、薬局などさまざまな方々のサポートを必要とする。そうした関係者と「思い」を共有することが在宅医療の質を向上させる。
「患者様の幸せ」を創るために全員との「対話」を大切にする。


毎朝ミーティングを行い、患者様の情報をしっかりと共有している
毎朝ミーティングを行い、患者様の情報をしっかりと共有している


「在宅医療とは何か」と人間力を養成する研修

 同診療所が何よりも大切にしているのは、患者様とご家族の「心に寄り添う」こと。医療者の価値観よりも、患者様とご家族の価値観を重視し、その声に謙虚に耳を傾け「生き方」や「幸せのあり方」を深く理解した上で、専門的なサポートを行うことを目指している。
 こうした医療体制を確立するために、特に医師の教育には力を入れている。「2週間の研修期間を設け、座学・事務の研修を経て、常勤医師に随行していただき患者様への対応、外部の方への対応、連絡調整の仕方などを学んでいただきます。医療行為はもちろんですが、在宅医療の仕組みをしっかりと身に付けていただきます。医師は病気だけを診てしまいがちですが、患者様やご家族の生活環境まで看ることを心がけています」(山中院長)
 また、生活環境まで看る在宅医療を実践するために同診療所ではケアマネジャー、訪問看護、介護職のヘルパー、栄養士も社員として抱え、患者様の生活環境全体が見えるように、情報を共有しながらサポートすることを前提としている。


信頼に応え地域に開けた新拠点も11月にオープン

 同診療所の患者様の人数は現在1200人以上となった。2018年10月に職員8名で始めた在宅診療所も今は医師15人、看護師25人(随行看護師15人、訪問看護師が10人)、管理栄養士3人、ケアマネジャー6人となり、職員総数約140人の規模に拡大した。
 2022年11月に新事務所をオープン。1階はミーティングスペースだが、平日の昼間と土日は区民に開放し自由に活用していただくなど地域との繋がりをより深める考えだ。2~3階は従業員の事務スペースや医師たちの控え室になる。
 江戸川区を拠点に活動する同診療所が目指すのは、ここを在宅医療や介護のモデル地域にすること。
「そのために大事なことは、在宅医療は真面目に24時間365日対応すること、そして疾患の重さで患者様を選ばないということです。どれだけ重い難病や精神疾患であっても、きちんと在宅でサポートができる人材を集め、教育体制を整えている診療所であることが重要なのです。その点に関しては一切の妥協はしません」(山中院長)


2022年11月にオープンする新社屋
2022年11月にオープンする新社屋
診療前の院長(右)
診療前の院長(右)
打ち合わせ中の院長(右)と副院長(左)
打ち合わせ中の院長(右)と副院長(左)
2022年11月にオープンする新社屋
2022年11月にオープンする新社屋
 
診療前の院長(右)
診療前の院長(右)
 
打ち合わせ中の院長(右)と副院長(左)
打ち合わせ中の院長(右)と副院長(左)


医療法人社団しろひげファミリー
しろひげ在宅診療所

〒133-0065
東京都江戸川区南篠崎町2-11-2
TEL.03-5666-4675
https://shirohige.clinic
受付時間 8:00~18:00

医療法人社団しろひげファミリー
しろひげ在宅診療所

〒133-0065
東京都江戸川区南篠崎町2-11-2
TEL.03-5666-4675
https://shirohige.clinic

受付時間 8:00~18:00



WEB併載企画「受けたい医療2023」トップ

広告企画・制作 読売新聞社広告局