「苦難と向き合い、新たな一歩!立教男子駅伝チーム 3年目のチャレンジ」

まずは全日本大学駅伝を照準に、大きな目標達成を目指す

3シーズン目となる2021年度を迎えるにあたり、上野監督は、力強く、こう話す

「事業の目標を達成できるかどうか、いま、どちらに転ぶかわからない大事な時期を迎えていると思います。選手たちには、昨年の予選会後、目標タイムを告げ、それをクリアした選手しか予選会で起用しないと伝えました。まずは、大学3大駅伝のひとつである全日本大学駅伝の選考会に照準を合わせ、本選への出場を目指します。
 選手それぞれには、自分のやりたい種目で、4年間を通じて目標を達成できるよう指導しています。各自がそれぞれの目標を達成することで、トータルな結果として目標を達成できると信じています。
 ただ、それは私たち駅伝チームだけでは、成すことはできません。立教大学や、OB、OG、関係者の方々など、多くの人の支えがあってこそ、実現可能だと思っています。幸い、新しい寮のおかげで、全部員での朝練ができるようになりましたし、コミュニケーションも十分とれるなど、すばらしい練習環境に恵まれています。皆さんへの感謝の気持ちを常に抱きながら、目標に向かっていきたいと思っています。これからも、応援をよろしくお願いいたします」

新主将・石鍋拓海 「下級生を巻き込みながら、チーム力アップを図っていきたい」

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石鍋 拓海(3年、法学部法学科)

伝統として選手の自主性を重んじる立教大学陸上競技部では、選手間の話し合いで、新主将が選ばれる。昨年の予選会後、新しく駅伝チームの主将に就いたのは、多くの下級生に支持され、上野監督からも「大学に入ってから、こつこつ努力して記録を伸ばしている。彼なら異存ない」と高く評価された石鍋拓海(3年、法学部法学科)だった。主将の大任を引き受けた当時の心境について、石鍋はこう話す。

「まず、最上級生として、チームに貢献したいという思いがありました。私を主将に、という声が上がる中、いろいろと下級生の話を聞いているうちに、主将として広い視野を持つことが、自身の成長にもつながるのではないかと思い、引き受けることを決断しました」

昨年の予選会後、石鍋はチーム内に、「箱根駅伝の本選に出場したい」との気持ちが高まっていることを実感しているという。その上で、こう続ける。

「特に、事業が始まってから入学した1,2年生にその気持ちが強いように感じます。私たち3年生は、そうした事業にかかわる中で、その土台づくりに貢献できればとは思っていましたが、そうした下級生の思いを知ることで、それ以上に強い気持ちがなければ、目標を達成できないと考えるようになりました。自分たちの代での目標達成を目指し、私たち上級生が下級生を巻き込みながら、チーム力アップを図っていきたいです」

4区を走った中山凜斗 「次はチームとして出場する」

そうしたチーム全体のモチベーションを高めるきっかけになったのが、立教大学の学生として12年ぶりに箱根駅伝に出場し、往路の4区、平塚から小田原までの20・9キロに挑んだ中山凜斗の走る姿だった。

選手写真
中山 凛斗(1年、コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科)

「最後の上り坂が本当にきつくて、足が止まりそうなくらいでした。でも、この襷をつながなくては、と思い、必死で走りきりました。力を使い果たしました」

懸命の力走を、中山はこう振り返る。

チームの目標に先んじて、個人で箱根駅伝出場の夢をかなえたものの、本選での走りは決して満足できるものではなかった。記録は、1時間5分33秒(参考記録)、21人のうち18位相当という成績だった。

大会後、チームに戻り、「もっと、タイムを出せた。思い通りの走りができなくて悔しかった」という話をしたところ、「予選会でチームトップだった中山でもそうだったのだから、自分たちの力はまだまだ足りないということだ。全体としてもっと力を底上げしよう」とチームが一丸になったそうだ。

4月には実力のある新戦力も加わる。2年生となり、チームの主軸としての期待がかかる中山は、抱負をこう話す。

「目標の実現に向け、チームのメンバーに頼られる存在になりたいと思っています。そのためには、最後に足を残せるよう、スピードをつけていきたい。次は、チームとして箱根駅伝に出場したいです」

選手、大学、OB・OGといった関係者を巻き込んだ立教大学のチャレンジはこれからが本番を迎える。

[2021年2月12日]

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