

●ファシリテーター RDD日本開催事務局 西村 由希子氏
「ともに」居場所を作っていく
- 西村お互いにお話を聞かれてどうでしたか。
- 塩瀬自分のできることを互いに見つけることが、居場所を作ることになるという点が共通していて、「ともに」の重要性を感じました。DAWNカフェで働く外出が困難な人たちはどんなところに喜びを感じているのでしょうか。
- 結城最初は自分が話しかけることでお客さまが喜んでくれる、ということに喜びを感じます。そこからステップアップしてくると、分身ロボットを操作する仲間同士で助け合うこともあり、そういうところでも自分が必要とされているという実感が得られていると感じます。分身ロボット「OriHime」のパイロットとして遠隔で操作していると、お客さまからは外見も年齢も分からないので、お互いのバリアを外すことにつながり、関係をフラットにさせていることもいい効果を生んでいるのだと思います。
- 西村できることを見つけられるような環境があることで、やりたいという強い気持ちがあれば、まずは一歩目を踏み出すことができるというのもすごく大きいなと思います。

自分と違う人がいるという
想像力を忘れないで
- 小澤3年前から車椅子に乗っているのですが、それまではなかなか私が難病を持っているとか、障害を持っているということをほかの人に気付いてもらえなかったんですね。言葉で伝えないと分かってもらえないとは分かっていても、その勇気が出なかったです。けれど、やっぱり分かってもらえる努力を難病者の側からもしていかないといけないなと思い、今は一歩踏み出して自分のことを説明するようにしています。
- 西村周りから症状が目に見えにくい場合は、難しいですね。
- 小澤周りの方々へのお願いとしては、やっぱり自分とは違う、全く違う属性の方がいるという想像力を忘れないでいただきたいなと思います。
- 結城小澤さんは自分の経験を発信されて先駆者になっておられます。私たち企業もどんどん発信して広げていきたいです。

小さなアクションが社会を変える
- 西村最後に、誰もができるアクションを投げかけていただけますか。
- 小澤当事者の方は、悲しい思いをたくさん積んでおられても、心の中にしまわれ終わってしまっている方も多いかなと思います。当事者としての目線と発信をぜひしてほしいなと思います。
- 結城身体的な制限があっても、こんなテクノロジーさえあればこういうことをできるじゃないか、という楽しい想像を10分でもいいのでしてみて、周りの人に伝えてほしいです。
- 塩瀬当事者ではない人も小さな一歩に慎重にならず、気軽に踏み出し、そして毎日ちょっとずつ対話を積み重ねていってほしいと思います。
- 小澤小さなアクションが社会を変えると私は思っています。小さくてもぜひ広げていきましょう。
