タイアップ企画TIE-IN
【全7回シリーズ 第1回】
三井住友信託銀行
タイアップ企画
「地域とともにSMTB
“With You活動”」~地域の魅力を次世代へ~
大切な思い出の詰まった資産をお預かりして、地域の活力につなげ、新しい未来へとつないでいく――。三井住友信託銀行の全国の社員が、各地域の活動に参加している。街や観光地の清掃から復興支援、そしてフードロス削減など。持続可能な社会の実現に向けたSDGsの動きをより地域に密着したかたちで進めていくためだ。小さくても大切な一歩に、若手社員らがかかわる。地域の豊かさを次世代に継承するために、三井住友信託銀行が各支店で取り組んでいる「With You活動」や地域エコシステムの構築に向けた動きを7回にわけてご紹介する。
■杜の都で進む生活を守る森林の再生
第1回は東北地方を担当する仙台・仙台あおば支店の取り組みを紹介する。
仙台市宮城野区の太平洋に面した沿岸地。広大な緑地に背丈にも満たない若木が雑草に覆われるように植わっている。仙台市が進める防災林の再生エリアだ。
三井住友信託銀行の仙台・仙台あおば支店の12人が2024年7月20日、植樹した木々を大きく育てるための「育樹会」に参加した。この地区は、仙台東部に位置する「岡田砂原(すなはら)地区」と呼ばれ、2011年3月の東日本大震災前まで、松林が広がっていた。海の強風と飛来する砂から市民生活を守る役割を果たしていた。しかし、津波によって海岸線に残る松の木は数本となり、他はほぼ根こそぎ濁流にのまれ、押し流された。
「津波に負けないより深く根付いた防災林をもう一度」。仙台市が中心となって2014年からスタートしたのが、この「ふるさとの杜再生プロジェクト」だ。市民の力を借りながら防災林を再生する取り組みに、同社の若手社員たちが加わることを決めた。
今年は、震災から13年、防災林再生の取り組みを始めてから10年。植樹した木々が育ち、プロジェクトのステージは、樹木を大きくする育樹へと本格的に前進する新たな年だった。同プロジェクトは森林が成熟、安定する期間を30-40年先と位置付ける、息の長い取り組みだ。
育樹会では、木々が健やかに育つように雑草を手入れする。植樹した木々が大きくなるには20-30年かかる。生い茂り、樹木の成長を妨げる雑草を放置すれば、状況によっては育たないまま荒れ地になる。この日、支店のメンバーが担ったエリアは150平方メートルほどのエリア。雑草は伸びたものでは1メートルを超え、人の姿が隠れるほど。防災林となる樹木は埋もれて姿が判別しにくい状態のものもあった。プロジェクトにかかわるシニア世代の地元スタッフのアドバイスを受けながら、支店の若手社員らは初めてのかまを手に、雑草に紛れた植樹してまだ数年のドングリの木を傷つけないよう、細心の注意を払って作業を進めた。
■「地域住民の思いに触れる機会に」
東日本大震災の津波では防災林が流されて市街地の被害を拡大したとの指摘もある。しかし、沿岸部の住まいを守るには、沿岸からの強風や砂を遮る防災林は欠かせない――。作業中、そんな地元のスタッフらのつらい被災の記憶と沿岸地域に住む住民としてのもどかしさを感じながら、より強い防風林をつくって100年先の街づくりを目指す想いを聞く社員たち。約2時間に及ぶ作業を通じて学ぶのは、育樹だけでない。育樹会参加を提案した一人で、入社2年目の仙台・仙台あおば支店の川口葉月さんは、「地域の人とふれあい、話を聞くいい機会になる。宮城県出身でない全国転勤型の社員にとってもいい機会になっている」と語る。育樹会の会場では、営業先の地元の人とばったり会った社員もいた。地域での活動は、交流の場ともなっている。
今回のプロジェクトへの参加は、入社4~5年目の仙台・仙台あおば支店の若手社員らが中心となって検討し、地域での活動の一つとして、実施した。仙台・仙台あおば支店次長の小林正人さんは、「支店内の仕事だけでなく、地域活動を通じて地元を知り、地域の課題に目を向ける機会になる。お客様との会話の幅も広がるし、社会課題の解決につなげられるアイデアが生まれてくるような気がする」と、「With You活動」の副次的効果を感じる。
■山形などでも活動。地域との親密度高まる
地域の活力は、人々の豊かな生活とともにある。
仙台・仙台あおば支店ではこれまで、サクランボの収穫期に山形県の農家で手伝ったり、仙台市でフードロス活動などに参加したりしてきた。2021年に清掃活動に参加したビーチは今年、東日本大震災後初めて海水浴場として再開されることになり、7月に海開きが行われた。仙台・仙台あおば支店5年目の川村祐也さんは、「入社の配属先が仙台・仙台あおば支店となったが、自分が地域にかかわっているということを実感した。自発的にやると、地域との親密度が違う」と、海開きのニュースに心が躍ったという。
仙台市が再生に取り組む同プロジェクトの防災林は、仙台市宮城野区と若林区にまたがり、広さは約3.2ヘクタール。宮城県全体で再生されている海岸防災林は約1300ヘクタール(東京ドーム約280個分)に及ぶ。三井住友信託銀行の育樹会でかかわるエリアはごく一部になるが、プロジェクトを進める仙台市の百年の杜推進課の技師、今泉祥子さんは、「こうして一人でも多くの人がかかわってくれることで、将来的にしっかりした防災林になる」と、歓迎する。
信託銀行もお客さまの資産を生かし、さまざまな「幸せ」を形作る仕事。地域活動では、世代を超えて地域のひとたびと触れ合う機会がある。「金融商品だけでなく地域創生につながるようなことができるようになっていきたい」(小林さん)。地域活動で、地元との向き合い方はもちろん、仕事との向き合い方も変えるきっかけをつくっている。