脱炭素 官民で挑む ~読売カーボンニュートラル・デイVol.4(オープニング)

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2024.11.13
脱炭素 官民で挑む ~読売カーボンニュートラル・デイVol.4(オープニング)
GX推進機構理事長 筒井 義信 氏

脱炭素社会実現への道筋を考えるシンポジウム「読売カーボンニュートラル・デイ Vol.4」が9月27日、オンライン形式で開かれた。脱炭素の先端技術の導入・開発が進む中、GX(グリーントランスフォーメーション)の加速に向け、官民の関係者が活発な意見を交わした。進行役は、フリーアナウンサーの政井マヤ氏が務めた。

【基調講演】社会経済構造に多様な効果

日本のGXは、化石燃料中心の経済、社会、産業構造を、再生可能エネルギーなどクリーンエネルギー中心に移行させることと、産業競争力の強化と経済成長の二つの同時達成を目指す、野心的な戦略だ。地方創生や経済安全保障、グローバル展開、人材育成という社会経済構造に多種多様な効果をもたらすポテンシャル(潜在力)がある。

脱炭素の先端技術を社会実装するまでには、民間企業のみでは対応が難しいハードルがある。政府は官民協調によって10年間で150兆円のGX投資を目指している。民間では取り切れないリスクを補完しないことで(移行の)停滞を招くことがないよう、GX推進機構は取るべきリスクを取る。

推進機構が運営を担う排出量取引制度が2026年から、本格的にスタートする。企業が(CO2削減につながる)GX製品を市場に積極投入し、(利用する)需要サイドで高く評価される市場構造を作る。さらに、CO2を多く排出する産業のみならず、多くの業種や企業でGXへの動機づけとなり、産業構造そのものの変革を促す。一石二鳥を狙う施策だ。

持続可能な社会への移行を目指す(社会課題の解決につながる)インパクト重視の取り組みを、金融面から支える。エネルギー戦略が国力を左右する時代となっている。政府は、国家戦略「GX2040ビジョン」の方向性として、徹底した省エネや再生エネの拡大、原子力発電所の再稼働などを踏まえた産業立地政策、(デジタル化を進める)DXも含めたサプライチェーン(供給網)強化などを挙げた。

脱炭素社会の実現に向け、経済の移行を加速させるパートナーとして変革に向かって進む。

→前編へ続く

主催=読売新聞社
後援=経済産業省、環境省、林野庁
協賛=NTTコミュニケーションズ、環境共創イニシアチブ、東京証券取引所、三菱地所、森ビル

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