急患でも20分以内に治療を開始できる、
脳卒中に特化した専門病院。

横浜市港南区に1987年に開院した秋山脳神経外科病院は、2017年9月に新病院に移設・リニューアルして、脳卒中治療を迅速に行う環境を整えた。1階で救急搬送を受け入れ、MRI検査を行い、治療開始までわずか20分というケースも珍しくなく、回復も順調な患者が多いという。


院 長 秋山 武和

院 長

秋山 武和

あきやま・たけかず/慶應義塾大学医学部卒業。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医。ほか、日本脳卒中学会などに所属。


神経内科部長、脳血管内科 高山 洋平

神経内科部長、脳血管内科

高山 洋平

たかやま・ようへい/日本医科大学卒業。同大学神経内科、広南病院脳血管内科などを経て、2017年9月から現職。日本神経学会認定神経内科専門医、日本脳神経血管内治療学会認定脳血管内治療専門医。


5分で撮影できる先進のMRIを導入

 脳卒中は一刻を争うが、どこよりも早い治療を目指して2017年秋に移設・リニューアルしたのが秋山脳神経外科病院だ。横浜市港南区にあり、1階は救急搬送に対応。脳梗塞の場合は病院に運び込まれてから、早ければ約20分後にtPAの静脈点滴を開始する。
「救急搬送から、画像診断を経て治療を開始するまでの動線を短くして、とにかく早く治療できるように工夫しました。特に検査機器をCTではなく、MRIをしたことが一番のポイントです」と秋山武和院長は話す。  同院で使用しているMRIは先進の3.0テスラ型で、通常は20分ほどかかる撮影がわずか5分。しかも、造影剤が不要で、より多くの情報を得られること が選択の理由だという。
「脳卒中の治療では、病院に搬送された時点でどれくらい脳細胞が生き残っているかを判断しなくてはなりません。脳梗塞なら発症から4・5時間以内にtPAを始めるのが基準になっていますが、仮に12時間以上経過していたとしても、脳細胞が機能していれば、閉塞した血管を再開通させる治療を行います。このためMRIで詳細にチェックする必要があると判断しました」(秋山院長)
 ちなみに、脳梗塞のもう一つの治療法であるカテーテルによる血栓回収療法は30分以内の治療開始を目指している。こちらの基準時間は発症から6時間以内とされており、同院のスピードは高い水準を実現している。早い治療によって脳血管が再開通する確率も高く、その後の回復もスムーズだ。
 また、同院には脳神経外科医である秋山院長に加えて、神経内科医であり脳血管治療も得意とする高山洋平医師が在籍している。このため診断には外科医だけでなく、内科医の意見も反映される。
「脳卒中には脳梗塞、クモ膜下出血、脳内出血がありますが、意識が朦朧とした状態の患者さんが運ばれてきたとき、てんかんや脳炎など別の原因があることも少なくありません。神経内科医がいることによって、その区別が迅速に付けられるのです」(高山医師)

救急搬送を受け入れる1階に設置したMRI   救急搬送を受け入れる1階に設置したMRI。
2階は診断室、3・4階は病室、最上階の5階はリハビリフロアになっている。

救急搬送を受け入れる1階に設置したMRI
救急搬送を受け入れる1階に設置したMRI。
2階は診断室、3・4階は病室、最上階の5階はリハビリフロアになっている。

慶應義塾大学病院と連携して難しい病気を治療

 脳卒中以外にも顔面けいれんや三叉神経痛の開頭手術も実施。また、脳腫瘍のなかでも最も難しいと言われる頭蓋底腫瘍は秋山院長の母校である慶應義塾大学病院に送り、手術を行えるように体制を整えている。小児の脳腫瘍や下垂体腫瘍の手術は、慶應義塾大学病院の医師が来院して実施している。
 そして、コメディカルへの教育に力を入れていることも、同院の特長だ。
「看護師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが参加する勉強会を毎週開いています。それぞれ業務は違っても、脳卒中に関する知識は医師と同レベルで備えておいてほしいのです。それが普段の仕事に活かされ、急患へのより速く適切な治療を可能にするからです」と秋山院長。専門病院として、脳卒中に対する最善の医療を追求していく方針だ。



医療法人社団 仁明会 秋山脳神経外科病院

医療法人社団 仁明会 秋山脳神経外科病院

理事長 秋山 武仁

横浜市港南区上永谷2-10-36
TEL.045-846-1001(代表)
http://akiyama-hospital.jp/
症例数



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