2020年4月、アジアを代表する国際的ハブ病院が誕生

国際医療福祉大学 成田病院
2019年12月現在
国際医療福祉大学 成田病院
2019年12月現在

2017年4月、革新的な医学教育を実現する医学部を開設した国際医療福祉大学。
その医学部附属病院が、今春いよいよオープンする。成田国際空港から間近な地の利を生かし、国内外の患者に対応する世界水準の病院をめざすという。



宮崎 勝

病院長

宮崎 勝


みやざき・まさる/千葉大学卒業、医学博士。千葉大学医学部附属病院長、千葉大学副学長などを務める。2017年から国際医療福祉大学副学長。同大学三田病院長を経て、4月に成田病院長に就任予定。日本肝胆膵外科学会前理事長、第112回日本外科学会会長、第49回日本胆道学会会長など歴任、肝胆膵がんにおける第一人者。


ハード、ソフト両面から世界水準の医療を提供

 延べ床面積は東京ドーム2個分を超える10万5500平方メートル、総ベッド数642床の大学病院が誕生する。
「この成田病院では、ソフトとハードの両面から、国際標準の医療を提供します」と、宮崎勝病院長(予定者)は話す。
「従来の日本の病院は、あくまでも日本の医療ガイドラインのなかで医療を提供してきました。私たちがめざすのは、各国の医療ガイドラインをもカバーし、海外の患者さんにもご満足いただける世界標準として妥当性がある、Aランクの医療を提供する体制です」
 敷地には病院棟、健診棟、教育研修センターの3棟が並ぶ。中心となる病院棟には40の診療科と6つのセンターを開設し、ハード面では、ロボット手術を行う「ダ・ヴィンチ」をはじめ、各種の先進医療機器を導入する。
 中でも、「遺伝子診断センター」では、国内で5番目、2年前に医学部に導入した遺伝子解析システム「ノバセク」が稼働する。

「センター長には前東京大学ゲノム医科学研究機構長の辻省次教授が着任予定で、世界最高水準の診断と研究を行います」
 このほか、「がん放射線治療センター」なども開設して、5大がんへの対応をはじめ、高度な医療を提供していく。
 一方ソフト面でも、多言語・多文化に対応して世界水準をめざす。海外からの患者を迎える国際ラウンジや病棟には、英語、中国語、ベトナム語の医療通訳を配置し、ハラルキッチンや宗教関連スペースも設けて、文化的な要望にも最大限応えていく。


日本最大規模の人間ドックフロアは1日最大200名に対応

日本最大規模の人間ドックフロアは1日最大200名に対応

 海外からの受診者も積極的に受け入れる予防医学センターは、一日最大200名の人間ドックに対応可能な日本最大級を誇る。
「人間ドックには、プール、ジム、サウナを備えたメディカル・フィットネスクラブを併設します。健康増進の面から利用者を支援するのが主な目的ですが、欧米ではアーリー・リカバリー・アフター・サージェリー(ERAS)といって、病気からの回復を促す運動を早期から取り入れることが主流になっているので、患者様にも利用いただこうと考えています。いずれにしても医師や理学療法士がしっかりサポートします」
 病院がフル稼働した時点ではリハビリテーション・スタッフは60名体制になるという。高度な設備を整えた1200㎡を超える広さのリハビリ室と併せてこの施設も活用しながら、質の高いリハビリテーションを提供していくのも当院の特長のひとつだ。


日本と海外をつなぐ国際遠隔診断センター

日本と海外をつなぐ国際遠隔診断センター

“国際的なハブ病院”という意味では、すでに海外の施設との提携実績もある。
「たとえば本学は、ホーチミン市にベトナム初の健診専門施設である『ドック健診センター(HECI)』を、国立チョーライ病院と共同で開設しています」
 当院の国際遠隔診断センターも、このHECIとの連携で稼働する。ベトナムで撮った画像を診断して現地に返し、「これは日本で治療した方がいい」という方がいれば、受け入れる。
「まずは、画像読影と病理診断から始めますが、ロボット手術が安定した術式になっていけば、より安全にリモート手術ができるようになります。いずれは、遠隔治療にまで広げていきたいと考えています」
 世界標準の病院としてグローバルに展開する一方で、地域への貢献を重視している。
「たとえば、救急搬送を積極的に受け入れる方針ですが、救急科を設けるだけでなく、循環器、消化器、脳・神経系など、主要な診療科の医師も24時間常駐します。地域の病院やクリニックと協力しながら、住民の皆様に信頼いただける病院づくりをめざしたいと考えています」


各分野の専門医が集結

各分野の専門医が集結

 成田病院では各分野の専門医が200名集結し、さまざまな疾患に対応する。例えば、脊椎脊髄手術の症例数5600以上、最小侵襲の内視鏡手術における日本のトップクラスである整形外科の石井賢教授、肝胆膵がんの腹腔鏡下手術で有数の実績を持つ消化器外科の板野理教授、ベトナムやボリビアなど海外での臨床経験も豊富な心臓カテーテルの専門家・循環器内科の河村朗夫教授、ダ・ヴィンチ手術のエキスパート、腎泌尿器外科の宮崎淳教授、小児循環器の専門医である先崎秀明教授、免疫・アレルギー・腫瘍等から総合的な診療を行う呼吸器内科の津島健司教授、腹膜透析の専門医・腎臓内科の鷲田直輝教授、ハイレベルな消化器内視鏡手技を持つ日本消化器病学会指導医・専門医の海老沼浩利教授など、経験豊富な多くの専門医たちが各科に着任予定で、国際医療福祉大学の教育の特長であるチーム医療・チームケアを実践しながら、専門性に基づく高度な医療を提供していく。
 医学部開設から4年目を迎え、日本屈指の病院が誕生する。成田国際空港からシャトルバスも運行する予定で、医療のグローバルスタンダードを満たす、ハイレベルな病院として注目を集めるのは間違いない。




国際医療福祉大学 成田病院

〒286-0124 千葉県成田市畑ケ田852
TEL. 0476-35-5600
※2020年4月1日より開通
http://naritahospital.iuhw.ac.jp/

国際医療福祉大学成田病院 周辺地図

国際医療福祉大学成田病院 周辺地図
京成「日暮里駅」から、京成「成田駅」まで電車で約65分
「成田駅」から病院までは、路線バスにて約15分
※成田国際空港からは空港第2ビル駅よりシャトルバスを運行

[診療科目]

内科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科、血液内科、腫瘍内科、内分泌代謝内科、腎臓内科、脳神経内科、心療内科、感染症内科、老年内科、アレルギー・リウマチ科、外科、呼吸器外科、心臓外科、血管外科、消化器外科、乳腺外科、小児外科、整形外科、脳神経外科、形成外科、移植外科、内分泌外科、精神科、小児科、皮膚科、泌尿器科、産科・婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線診断科、放射線治療科、麻酔科(倉橋清泰)、病理診断科、臨床検査科、救急診療科、歯科口腔外科


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