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【PR】医学部合格への道~現役医師から受験生にアドバイス~


松永正訓(まつなが ただし)
1987年、千葉大学医学部を卒業し、小児外科医となる。小児がんのがん遺伝子研究で日本小児外科学会より会長特別表彰(1991年)など受賞歴多数。2006年より、「松永クリニック小児科・小児外科」院長。 『運命の子 トリソミー』(小学館)にて、第20回小学館ノンフィクション大賞を受賞。『発達障害に生まれて』(中央公論新社)にて、第8回日本医学ジャーナリスト協会賞・大賞を受賞。医学部受験から研修医時代のことを書いた近著の『どんじり医』(CCCメディアハウス)など著書多数。

医学部進学という目標を達成するために、いまなにをしておけばよいのか。小児外科医で、数々のノンフィクションの著作がある松永クリニック小児科・小児外科院長の松永正訓さんに、受験生に向けてアドバイスをいただいた。

授業をしっかり聞き 学習計画を立てて実行する力を鍛えよう

「神童」と呼ばれた兄と違って、小学校の低学年のころは、まったく勉強ができなかったという。3年生のころから、次第に授業で発言できるようになり、成績も上がって、5,6年生では学級委員を務めるなど、クラスの中心的存在になったそうだ。その急激な「成長」ぶりを、松永さんはこう振り返る。

「兄がものすごく読書好きで、その影響で、僕も小さいころから、推理小説などをよく読んでいました。しばらく、自分は本を読むのが遅いと思っていたのですが、中学生になって友だちと話していると、実はすごく速いことがわかりました。兄が際立って読むのが速くて、それと比べて遅いと思いこんでいたのです。勉強の土台となる、国語の読解力が自然と身についていて、それで成績が徐々に上がっていったのでしょうね」

高校時代は、典型的な文学青年で、三島由紀夫や大江健三郎といった近現代の作家の名作を読みふけった。「人とはなにか?」といった根源的な問いの答えを求める過程で、心理学の著作も並行して読むようになり、精神科医という仕事があることを知り、医学部進学を目指すようになった。ところが、現役では念願をかなえることができず、都内の予備校に通うことになった。

写真はイメージです

「本が好きなので、受験勉強の合間に本屋街で息抜きができると思って、お茶の水にある予備校を選んだのです。ところが、そんな思いもむなしく、勉強漬けの1年間で、本屋に通ったのは数えるぐらいでした。来年は必ず医学部に進学するとの強い気持ちで、本当にこの1年間はよく勉強しました」

当時、最も苦労したのは、数学だった。そもそも暗算ができないのである。いろいろ考えた末に、予備校のテキストを1年間かけて、単元ごとに完璧に理解できるよう、「365日計画」と称した計画を立て、それを確実に実行することを心がけた。

「途中、模試で成績が芳しくなくても、最終のゴール地点である試験日がピークになればよいので、少しも気にしませんでした。結果、模試で志望校の合格圏内に達することがなくても、合格することができました。

僕の経験は異例かもしれませんが、とにかく学校や予備校の授業をよく聞くこと、それとふだんの中間試験、期末試験、模試などの機会を利用して、目標から逆算して 学習計画を立案する能力を鍛えること、この二つを志望校合格のためのアドバイスとして、受験生の皆さんにお伝えしたいですね」

33年間の医師生活「医師って、本当にいい仕事だな」と感じる

写真はイメージです

医学部で学ぶうちに、小児外科のメインテーマである小児固形がんと出会い、精神科医ではなく、その分野に進むという方針転換を決断した。外科手術と抗がん剤治療と放射線治療、この三つを合わせた 集学的治療が必要とされるこの分野は、内科的・外科的、両方の知見・技術が求められる。医者としての総合力が身に付くと感じたからだ。

勤務医として、大学病院、公立病院に19年間勤め、その間に約1800件の子どもの手術を担当した。2006年に千葉市内に開業後は、地域医療の要として、子どもたちを診察・治療し、保護者の方の要望と期待に応える日々を送っている。33年間、医師として勤めた上で、「医師って、本当にいい仕事だな」と改めて感じているという。

「26年前に、沼津の公立病院に勤務していた時に、卵巣がんで手術した当時11歳だった女の子が、開業後、僕のクリニックをふいに訪ねてきて、『私のこと、覚えてくれていますか?』と聞くのです。もちろん、忘れるわけがありません。『覚えているよ』と答えると、『先生、私の子です』と言って、抱っこしていた赤ちゃんを差し出してくれたのです。自分で手術して、治してあげることができて、本当によかったと、つくづく思いました。

困っている人がいると誰でも助けてあげたいと思いますよね。電車でお年寄りが立っていたら、席を譲ってあげるとか。でも、そうした機会は、年に何度もあるわけではありません。それが医者だと、診察している間、何度もできるのです。こんなやりがいのある仕事はないと思うのです」

受験勉強がつらくなったら原点回帰 なぜ医師になりたいかを思い出して

コロナ禍の影響が続く中、医学部を目指す受験生は、いろいろ制限のかかった状況での受験勉強を余儀なくされるかもしれない。そうした不透明な中、勉強を続ける受験生に向け、松永さんは、こうエールを送る。

「医学部進学を目指す理由は、人それぞれかと思います。受験勉強を続けていると、それがつらいなと思うことがあるかもしれませんが、そうした時は、自分はなぜ医師を目指そうと思ったのかを、改めて思い返してください。原点に回帰することで、改めて目標に向かって頑張ろうという気持ちがわいてくるはずです。進路が理系とはいえ、人としての教養が必要なことに変わりはありません。新聞と合わせて近現代の名作を読むことで、そうした力も兼ね備えた医師になってほしいですね」