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【PR】2030年「AIが当たり前」の世界がやってくる。 ~その時AI企業の価値は業界平均で今の6倍も~

 「人工知能(AI)の活用はどこまで進むのだろうか」そんな問いが、事業現場だけでなく、日常会話でも聞かれるようになってきた。ビジネス界では既に、業界を問わずに最も関心を集めるトピックの一つだ。AI関連サービスの開発・提供・活用に関わる企業の動向は、投資家からも注目されている。AIを巡る最新の話題について、米シリコンバレーで事業を展開する石角友愛氏(パロアルトインサイトCEO)、水谷準氏(アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン取締役営業本部長)をお迎えし、三井住友DSアセットマネジメント執行役員の上山修が話を聞いた。

東京とシリコンバレーを中継したオンライン座談会
(右から)水谷準氏、石角友愛氏(中央モニター)、上山修

米企業でAI投資の流れが急加速

上山 最近のAIを巡る事業環境の変化は、注目すべきものがあると思っています。自己紹介を兼ねて、まず、石角さんからお話しいただけますか。

石角 私は米シリコンバレーとシアトル、ヨーロッパに技術拠点を持ちながら、日本の中小企業を中心に、AIの開発と導入を支援する「パロアルトインサイト」という会社を経営しています。
 米国では、これまでIT投資は二の次だった企業でも、新型コロナウイルス感染拡大を契機にITの活用を最優先事項に切り替えて、クラウド化やAI活用の流れが加速しています。私たちの会社にも「どうやってデータをクラウドに移行したらよいでしょうか」というような問い合わせや依頼が増えています。1年間を振り返ってAI関連事業をみたときに、結果として後押しになったと感じています。

パロアルトインサイトCEO 石角友愛氏

上山 水谷さんはこの1年間、どのように感じていますか。

水谷 私たちの会社「アリアンツ・グローバル・インベスターズ」は、ドイツの保険金融グループ傘下の投資顧問会社であり、多様な運用商品の提供を行っています。その一つにAI関連企業の株式に投資をする投資信託があります。

 今回のコロナ危機に際して、米マイクロソフトのサティア・ナデラCEOが「平常時の2年分のデジタルトランスフォーメーション(DX)の変化が一気に起こった」と発言したことに象徴されるように、AIは大きく前進しました。AI関連企業には3つのグループがあると考えます。一つ目は、半導体を中心としたAIのインフラ企業、二つ目は、AIの様々な機能をソフトウェアやアプリの形で提供する企業、そして三つ目はAIを活用して本業に磨きをかける企業です。いずれも高い成長を遂げています。

アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン
取締役営業本部長 水谷準氏

因果関係を説明できるコーザルAI

上山 私たち三井住友DSアセットマネジメントは、低金利の中で、投資家の方に高いリターンを提供していくという社会的な使命があると思っています。AIは今後もリターンが期待できる分野だと感じています。10年後にAIはどのように社会を変えていくとお考えですか。

石角 フォーブスで紹介されていた調査によると、世界の企業では40%が何らかの形でAIを導入しているという結果が出ています。これに対し日本の企業では4.2%程度にとどまっています(「AI白書2020」より)。米国では、例えば、AIを活用した自動会話システム「チャットボット」という機能が、ネット上のコミュニケーションで使われていて、既に、拡大期を終えて定着期になりつつあります。今、導入しても競争優位性にならないほど、汎用(はんよう)の技術になろうとしています。
 AIを巡る機能はこのように、既に一部で「大衆化」が進展しています。中には、ツールが無料で公開されている場合や、社内エンジニアである程度使いこなせるようなツールが普及している場合もあり、誰でもアクセスできるようになっています。

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 これまでのAIは機能面で評価されてきましたが、実は、導き出された結果の因果関係を説明することが苦手でした。例えば、AIの翻訳では、翻訳文が「なぜこういう訳になったのか?」を説明できませんでしたが、機能面が優れていたので許容されていました。二つの事象の相関関係を分析することはできても、なぜそこに相関性が生まれるのか、二つの事象は原因と結果という因果関係にあるのか、という答えは簡単には出せないのです。
 そして今、AIの最先端の動きとして注目されていることの一つが、この苦手だった「因果関係」を説明できる「コーザルAI」の研究と開発です。このような問題を解決するための研究では、単純に相関関係による目的関数の最適化ではなく、シミュレーションテストをして各データを精査し因果関係のあるデータのみを選択する手法が用いられることが多いようです。10年後の技術として私は注目しています。ビジネスの現場でもきっと役に立つと期待しています。

水谷 面白いですね。単純にデータ分析と過去の経験値から導き出された結論だと、企業は信用しにくい現状があります。やはり「どうしてそういう結果になるのか」というところは、こだわってしまいますよね。因果関係が説明できるAIが開発されれば、飛躍的に個々人、企業、生活へ浸透が進んでいくと思います。

石角 これまでのAIは「説明はできないけど結果は出す」というタイプでした。いわば「ブラックボックス化したAI」だったわけです。これからは説明可能な「グラスボックス」、つまりガラスの箱でできたAIという方向へ変わるかもしれません。

水谷 私が考える次の10年ですが、AIが提供できる機能が更に個人や個別企業向けへと細分化していくように思います。今、個々人が各自のニーズでスマートフォンを使っているように、一人一人にとって身近なものへと進化すると思います。人間の脳にチップを埋め込むような構想もあるようですが、業界では色々考える人がいますよね。

三井住友DSアセットマネジメント執行役員 上山修

上山 脳にチップはちょっと怖いですね。人間がアップグレードされるという考え方の本を読んだことがありますが、その時は結構衝撃を受けました。「怖い」という感じと、「もし実現したらかなわないな」という印象ですね。

石角 AIが人間の全てを代替するという時代はまだ来ないと思います。ある有名な専門家は「AIは2歳児の知能に及ばない」と話しています。結局、何かを効率化したとしても、すべてをAIができるわけではないことが多いです。物流会社のAI開発をした経験がありますが、トラックの配車作業をAIで効率化させ、約50%の時間を削減しました。それでも、取り組む作業は相当複雑で、最終的には人間が確認作業をする必要がありました。トラック運転手の健康状態に配慮し、顧客の配達時間と、変化する道路の渋滞状況など、人が経験と技術を使って判断すべきことは残ります。「人間の仕事をAIは奪えない」というのが現場での実感です。

水谷 AIは職人的な技術を承継するサポートという役割もあるように考えています。マグロの品質を見極める目利き技術、美術品の真贋(しんがん)の判断のようなマイスター技術をAIが支援し、次世代に継承するために役立てることは、期待できるのではないでしょうか。

自動運転や予防医療へのAI活用にも期待

上山 身近なところとして、自動運転はどうでしょうか。先日ホンダが世界初の「レベル3認可」を取得したとして日本では話題になりましたが、将来的にレベル5に向けて、AI技術の発展に期待がかかっています。

水谷 自動運転技術は、自然言語処理のAIに合体させて人工的な「ショーファー」(お抱え運転手)にしていかないと、意味がないと思います。目的地までただ運転するだけでなく、途中での行き先変更に対応するなど、臨機応変に機能できないと困ります。まずは自然な日本語で「ここに行きたいので、その角に止めて、30分後に迎えに来て」という具合での指示に対応できるような姿が必要です。おそらく技術的には2~3年後に実現するのではないでしょうか。もちろん法的な認可は別問題としてあります。

石角 特に一般道は、車線ごとに規制が異なることってありますよね。レベル3のクルマを運転したことがありますが、レベル3ではまだその識別は難しいようでした。更に雪の日、雨の日は視界が悪くなって十分に機能しなくなります。レベル3では自動運転機能に全てを任せてしまうのはまだ難しいですが、レベル3でも利便性は非常に高かったですよ。

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水谷 まずは医療分野でAIの活用が進むように思います。腕時計のようにして扱う「ウェアラブル端末」を活用すれば、脳にチップを埋め込まなくても、血圧や体温などを計測でき、医療機関と連携すれば予防医療に役立ちます。

石角 医療分野でのAI活用で言えば、最近はうつ病になる人も多いようで、心の変化を検知するAIの機能開発が進んでいて、アプリも開発されています。病気にならないためにはどうするかという問題に対し、メディカルからウェルネスへという流れの中で、AIが役立てることも増えてくると思います。

企業価値、5年で2倍が期待されるAI業界

上山 AIがもたらす企業価値の変化について、見通しをお聞かせください。

水谷 AI業界についての見通しですが、半導体のように規模の経済が有効な「AIインフラ」業界では、「合従連衡」「統合」の動きが進むでしょう。「AIサービスの開発」業界は、ダイナミックな動きが特徴で、今後も新しい企業が次々と参入してくるのではないでしょうか。

 私たちが投資対象を考える時に一つの目安にしているのが、「5年で時価総額が2倍になるかどうか」、という基準です。AI業界は、5年で2倍という基準が期待される代表的な業界です。AIの開発を請け負う企業は、5年で2~2.5倍に成長しています。複利計算ですと、一株当たりの利益(EPS)は年間14.7~20%の成長で、5年でほぼ2倍~2.5倍になり、10年では4~6倍ですが、これは全く驚く話ではありません。

 歴史をひもとくと、AIは、「蒸気機関」、「電力」、「インターネット」に次ぐ、第4の技術変革と言われています。次の10年はAIが広く社会に浸透する期間だと思います。企業にとっても個人にとっても、次の10年は勝負の期間だと思います。投資家にとっては大きなチャンスではないでしょうか。

石角 AIは、「電気よりも今後重要なインフラになる」という発言があります。つまりAIを「21世紀の電気」と考えたときに、電気産業の黎明(れいめい)期に多くの企業が誕生・発展・成長したように、AI関連企業でも同様の動きが期待できます。まさしく、インフラになる技術ですね。ですので、AIと各業界が強みを掛け合わせて成長をするというトレンドはこれからも続くと思います。

上山 電気・ガス・水道みたいなものですね。AIに対し、様々な分野での実用化を含めて期待したいと思います。とても良い話をありがとうございました。

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【プロフィル】

石角 友愛(いしずみ ともえ)氏
パロアルトインサイトCEO/AIビジネスデザイナー(http://www.paloaltoinsight.com

2010年にハーバードビジネススクールでMBAを取得したのち、シリコンバレーのグーグル本社で多数のAIプロジェクトをシニアストラテジストとしてリード。その後HRテックや流通AIベンチャーを経てパロアルトインサイトをシリコンバレーで起業。データサイエンティストのネットワークを構築し、日本企業に対して最新のAI戦略提案からAI開発まで一貫したAI支援を提供。AI人材育成のためのコンテンツ開発なども手がける。著書に『いまこそ知りたいAIビジネス』など多数。

水谷 準(みずたに じゅん)氏
アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパン 取締役 営業本部長

1982年三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社、同行スイス拠点などを経験後、1992年三和投資顧問(現MU投資顧問)、1998年同社ロンドン現法を経て、2005年アリアンツ・グローバル・インベスターズ入社、営業部長として商品開発、投信営業を担当。AI関連ファンド、各種テクノロジー系ファンド群の創設に従事。2016年4月営業本部長、2017年3月取締役就任。

上山 修(うえやま おさむ)
三井住友DSアセットマネジメント 執行役員

1991年住友生命に入社し金融業務開発に従事後、2002年三井住友アセットマネジメント(現三井住友DSアセットマネジメント)入社。商品開発、投信営業、営業企画各部長を歴任。現在も投資商品の開発やファンドの推進を手掛ける。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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