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【PR】飛ぶことをあきらめない前向きに生きるヒロインの感動物語

(c)KADOKAWA

中条あやみさん主演の映画『水上のフライト』(兼重淳監督)が、11月13日から全国公開される。走り高跳びでオリンピックを目指しながら、交通事故で足を動かせなくなった女性が、カヌーと出会ってパラリンピック出場を目指す。中条さんは失意のどん底から、再び生きる希望を見いだして前進するヒロインを体当たりで演じている。

中条さんが演じるのは、体育大学の学生で、走り高跳びでは向かうところ敵なし、オリンピック強化選手も間違いないと思われていた遥。勝ち気な性格で自分にも他人にも厳しい彼女を、突然の悲劇が襲う。交通事故で下半身不随となり、競技はおろか、立つことさえできない体になってしまったのだ。夢破れ、心を閉ざしてしまった遥を、亡き父の親友の宮本が訪ねてくる。子どものころに宮本からカヌーを教えてもらったことのある遥。今も子どもたちにカヌーを教えている彼は、遥をカヌー教室に来てみないかと誘う。宮本役で小澤征悦さんが出演しているほか、障害者用の装具作りをする青年を杉野遥亮さん、遥の母を大塚寧々さんが演じている。

難しい競技用カヌーもスムーズにこなす

「速さを競うスプリント競技用のカヌーってとても難しくて、初心者は倒れずに乗るだけでも1か月かかると言われました。それなのに準備期間が1か月しかなくて、初めは、果たして私にできるだろうかと不安でいっぱいでした。でも、人生の壁にぶつかった遥が、障害を個性の一つとして受け止め、周りの人に支えられながら前進していく姿を私が演じることで、映画を見てくださる方たちに元気を与えられたら、と思ってチャレンジしました」と中条さん。

いざカヌーの練習を始めると、思ったよりも早く乗ることができた。「モデルの仕事は重心が大切なんです。そのために私もインナーマッスルを鍛え、体幹トレーニングをしてきました。それが良かったのかもしれません」

まずカヌーに乗るという第一段階をクリアしたら、あとはこぐだけ。実際に川に出て練習してみると、思いの外、スムーズにこげるようになった。「川の流れをうまく利用しながらこぐのがポイントです。コーチしてくださった方から『とてもセンスがある。オリンピックを目指せるかも』とも言われて、少しだけその気になっちゃいました」と笑う。

実際に、日本を代表するパラカヌー選手とも会った。「とても明るくて天真爛漫な方でした。私も、明るく、強く生きる女性になれたらいいな、と思いました」

この作品に出会うまでは、障害者に対しては「大変だな」「かわいそう」「助けてあげなくては」などと思っていたという。「でも、実際の障害者はそんな風に考えてはいません。確かにハンデはあるけれど、それも個性の一つなんです」。哀れみの目で見るのは「違う」と意識が変わった。「パラリンピックは種目によっても違いますが、障害の程度によってさまざまなクラスに分かれています。それぞれが全力を尽くして競技に向かう姿には、生命力や人間的魅力を感じますね」

大阪生まれ 面白いこと大好き

大阪出身の23歳。14歳でスカウトされてモデルの仕事を始めた。18歳までは大坂から新幹線で通いながら仕事をしていた。「東京で仕事をしていると、本当の自分が分からなくなることもありましたが、大坂に帰ると自分の世界。初心に戻って、友達とも以前と変わらずわいわいとしています。基本的に大坂人なので、面白い話が大好き。ちょっとしたハプニングも楽しめます。ふだんから『ウソや』『何でやねん』などともよく言います。東京とは生きているテンポが違いますね。だけど私自身はあまり面白いことできないので、面白いことを言わなくてはというプレッシャーがない東京の方が、気持ちが楽なこともあります」

映画「水上のフライト」に主演する中条あやみさん(15日、東京都港区で)∥池谷美帆撮影

 意外なことに、子どものころはやんちゃで、男の子のようだったという。「ままごとより鬼ごっこ。男の子の友達の方が多かったくらいです」。ファッションについても「モデルの仕事をするまで、全く興味がありませんでした。パンツとシャツ姿で走り回って、汚れても気にしないような子どもでした」。運動神経も良くて、保育園では棒を登るのが一番、小学校でも一輪車では誰にも負けなかった。「主人公の遥みたいな負けず嫌いなところがあったかもしれません」

 「美」の秘訣は「笑うことかな。笑うと長生きできるという話もありますよね。それから水をきちんと飲むこと。1日2㍑は飲みます。水は気に入ったものをお取り寄せしていて、料理もその水で作ります」。

映画「水上のフライト」に主演する中条あやみさん(15日、東京都港区で)∥池谷美帆撮影

女優という仕事については、「いろんな人の人生を何度もやりなおしている感覚です。とても豊かな仕事だと思います」と語る。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』(2017年)が転機になった。苦手だったダンスの練習も大変だったが、みんなをひっぱるリーダーの役に苦労した。「ふだんからリーダーの意識を持ってみんなの前にいなさい、と監督から何度も怒られました。演技をすることの意味を改めて思い知らされた。演技に対する思いをしっかりと持つことの大切さを学びました」  これまで恋愛映画や青春映画に出演することが多かった。今回、事故で障害者となり、内面に葛藤をかかえた難役をやりきって、ますます演技に対する欲が出てきた。「これからもいろんな役に挑戦したい。いつかはアクションもやってみたい。子ども時代のやんちゃ魂が騒ぎます」と言って、はじけるような笑顔を見せた。