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【PR】渋滞予報士が解説!AIによる最新の渋滞予知技術

東日本高速道路株式会社(以下、NEXCO東日本)は、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と共同で開発し、2017年12月から東京湾アクアラインで実証実験として行っている「AI渋滞予知」による情報配信を、19年12月20日から、関越自動車道(以下、関越道)に拡大しました。ドライバーの渋滞回避に役立つ「AI渋滞予知」の画期的な仕組みと渋滞のメカニズム、さらにはNEXCO東日本が行っている様々な渋滞対策で中心となって活躍している渋滞予報士の仕事ぶりについて、ご紹介します。

■渋滞予報士が解説!渋滞のメカニズム

そもそも渋滞って、なぜ起きるのだろう?

まずは、19年6月に六代目渋滞予報士に就任したNEXCO東日本関東支社交通技術課の小宮奈保子さんに、ご解説いただこう。

渋滞予報士の小宮さん

 「道路によって、渋滞の定義は異なりますが、高速道路の場合は一般的に、車が時速40キロ以下の走行で、15分以上、1キロ以上つらなっている状態を渋滞としています。原因としては、工事や事故による渋滞は25%にとどまり、全体の75%が交通集中渋滞、いわゆる自然渋滞です。この交通集中渋滞のうち、約7割、つまり全体の約5割の渋滞が、『サグ』や上り坂で発生しています」

 サグとは、たわみ、たるみを意味する英語の「sag」に由来し、下り坂から上り坂に差しかかる凹部のことを指す。では、なぜ、サグで渋滞が起きるのだろう。

渋滞のメカニズム

 「高速道路の多くの渋滞は、サグの勾配が1%前後の箇所で起きています。1%というと、100m進んで1m上がる坂で、ドライバーが上り坂であることに、気がつかないくらい、緩やかな坂です。そのため、ドライバーは、上り坂であることに気づきにくく、無意識のうちに車の速度が下がることで、後続車がブレーキを踏みます。そのブレーキの波が後ろにどんどん伝わっていくことで、渋滞が発生するのです」(小宮さん)

 つまり、ドライバーがサグでの速度低下が渋滞の原因だと十分に認識し、サグで速度を落とさないように運転することで、渋滞は緩和できるのだ。

 「高速道路の路肩などに、サグ・渋滞ポイントだということを示す標識がありますので、それを参考に速度低下に気をつけていただければと思います」(小宮さん)

サグポイントを示す標識

NEXCO東日本関東支社では、「渋滞対策は、ご利用いただく『お客さまとの掛け算』です」とのスローガンを掲げている。その真意について、小宮さんは、こう説明してくれた。 「私たちNEXCO東日本で、渋滞予測を出したり、サグのある場所を示す渋滞ポイント標識などを設置したりしても、ドライバーの皆さんがそれを見て、『ピークを避けて出発しよう』『スピードの低下に気をつけよう』と行動に移してもらえなければ、対策の効果は上がりません。NEXCO東日本の渋滞対策と、ドライバーの皆さんのご協力が相まって、渋滞緩和の効果が上がる――そういう思いをこめて、足し算でなく、『掛け算』という言葉を使わせていただいています」

NEXCO東日本が提供する新たな技術「AI渋滞予知」

NEXCO東日本による渋滞予測の歴史は、日本道路公団時代の1987年度の年末年始から始まる。予測を行う際に、基礎データとなるのが、過去の渋滞データで、予測する日の過去3年分のそれをグラフ化して、重複する部分を抽出して予測する。その際、気象条件や曜日配列、道路周辺のイベント開催の有無など、年によって条件が異なる部分については、補正を加えている。

 そういった従来の予測に加え、NEXCO東日本の新たなる予測技術として導入されたのが、「AI渋滞予知」なのだ。

「AI渋滞予知」メカニズム

 「AI渋滞予知」が、従来の予測方法と大きく異なるのは、NEXCO東日本が保有する過去の交通量、渋滞などの実績に加え、ドコモの携帯電話ネットワークの仕組みを通じて得られる、リアルタイムな人の分布=人口統計データが使われる点だ。

 ドコモの人口統計データとAI技術、それとNEXCO東日本が持つ交通データや交通工学的知見が掛け合わされることで、より正確な予測が可能になるという仕組みだ。

 昨年暮れから「AI渋滞予知」による情報配信が始まった関越道は、NEXCO東日本管内で渋滞が多く発生する道路で、その日の午後2時以降の情報が、NEXCO東日本のWEBサイト「ドラぷら」で配信される。具体的には、上り線の沼田IC~練馬ICで、利用者が選択した始点と終点に応じた予測所要時間と予測交通需要が案内される。

 事前に、従来の渋滞予報カレンダー(渋滞予測)の所要時間予測と「AI渋滞予知」による予測結果をそれぞれ実績値と比較したところ、1日の最大誤差が30分以上になる日が、前者が約11%だったのに対し、後者が約2%と大幅に改善された。

 また、関越道での配信に先立ち、東京湾アクアライン上り線で行われている実証実験の利用者アンケートでは、9割以上の利用者から、継続利用の意向と高い満足度が得られたとの結果も出ている。

 前出の渋滞予報士の小宮さんに、「AI渋滞予知」の有効な使い方についてお聞きした。 「従来の渋滞予測は、事前に旅行などの計画を立てる際に役立ててもらえるよう、だいたい1か月から2か月前に公表しております。それに対して、『AI渋滞予知』では、渋滞ピークを避けていただくため、出かける当日の情報を得ることができます。事前の計画時には「従来の渋滞予測」を、お出かけ当日には「AI渋滞予知」をと用途に合わせて、使い分けていただけるとよいでしょう」

渋滞予測の利用イメージ

渋滞予報士の仕事とは?

ここで改めて、渋滞予報士の仕事内容について、ご紹介しておこう。

渋滞予報士は、「いつ・どこで・どのくらいの渋滞が発生するかを予測」し、「混雑している日にち、ルートを避けた分散利用」を呼びかけ、「渋滞を減らすこと」を目的に活動している。

 では実際に、どのような仕事をしているかというと、渋滞予測の作成と渋滞対策の企画・立案に加え、記者会見での渋滞予測発表や、ラジオ番組やWEBメディアなどへの取材対応、さらに繁忙期に、前出の「ドラぷら」内の特設サイトで動画による渋滞予測の解説などを行っている。

渋滞予報士の仕事について語る小宮さん

 「もともと大学で土木工学を勉強していて、インフラに関わる仕事がしたい、なかでも子どものころから身近な存在だった高速道路に関わる仕事をしたいと思い、NEXCO東日本を志望しました。NEXCO東日本全体の渋滞のうち、約95%が発生している関東支社の渋滞予報士ということで、責任の大きさと同時に、とてもやりがいを感じています」(小宮さん)

今回特別に、渋滞のプロである小宮さんに、渋滞を回避するコツや渋滞を緩和させる方法を伝授してもらおう。小宮さんは、こうアドバイスする。

「ポイントは三つで、一つ目はお出かけ前に、渋滞予測をチェックし、混雑している日にち、時間帯を避けることです。出発時間を数時間ずらすだけでも効果的です。二つ目は、状況に応じて、高速道路を『乗り換え』すること。高速道路が整備されたことで、目的地まで複数のルート選択が可能になりました。「急がば回れ」ということわざがあるように、走行距離が長くても早く到着できる場合がありますので、最新の渋滞情報をチェックし、必要に応じて、ルート変更を行いましょう。最後に、渋滞を緩和させる方法として大切なことは、適切な車間を確保することです。車間を確認するときには、何か目印を決めて、前を走る車がその目印を通過してから自分の車が通過するまでの時間を測ってみてください。これは『車間時間』と言われるもので、混雑時は約2秒、通常時は約4秒以上が適切な車間となります。適切な車間を確保することは、渋滞を緩和させるたけでなく、事故を予防することにもつながります。」

渋滞を緩和させるためには適切な車間を
渋滞増加傾向を示す赤い三角マーク

 合わせて、小宮さんが渋滞回避のトリビア情報として教えてくれたのが、高速道路の一部の情報板に掲示される赤い三角マークの存在だ。  「このマークは、今まさに渋滞が増加傾向にあることを示しています。ですから、このマークが表示されていたら、いま表示されている所要時間や渋滞の長さより、さらに時間がかかる場合があると心得てください。場合によっては、休憩をとって、渋滞をやり過ごしたり、ルートを変更したりしてもよいかもしれません。渋滞が減少傾向にあることを示す緑の三角マークもありますが、こちらはとてもレアなので、ぜひ、探してみてください。」(小宮さん)

渋滞にイライラする前に…渋滞予測で備えよう

お盆やゴールデンウィーク、年末年始といった繁忙期に注目を集めるNEXCO東日本による渋滞予測。実は繁忙期だけでなく、365日毎日、渋滞予測がNEXCO東日本のWEBサイト「ドラぷら」の中で出されていることを知っている人は、意外と少ないかもしれない。

 六代目渋滞予報士の小宮さんは、あらためて利用者の皆さんに、こう呼びかける。

「渋滞予報士の役割で、最も重要なのは、皆さんへの情報発信です。皆さんに、渋滞情報について興味をもってもらえるよう、有益な情報を、わかりやすい言葉でお伝えしていきたいと思っています。繁忙期に加え、ふだん運転する際の渋滞回避にも、ぜひNEXCO東日本の情報発信をご活用ください」  NEXCO東日本が長年培ってきた渋滞予測の知見と、ドコモとのタッグで新たに誕生した「AI渋滞予知」、そして渋滞予報士からの情報発信。渋滞のイライラ解消に、ぜひ役立てていただきたい。