関西大学
社会が求める
データを駆使する“ビジネス人材”を育成
トップインタビュー
関西大学 ビジネスデータサイエンス学部
鷲尾 隆 学部長(就任予定)
21世紀の最重要資源=「データ」
20世紀は石油や石炭などの化石燃料が重要な資源の時代でした。しかし21世紀になってその存在が「データ」に置き換わったといわれています。データを引き出し解析することで社会の課題を解決し、人々によりよいサービスを提供していくことが極めて重要な時代になってきています。
ビジネスの場面で今求められるのは、データを解析できるだけでなく、それを使って自分が所属する組織を動かせる「DX人材」です。
データを利用して、社会の課題解決、あるいは快適なサービスの提供ができる人材は、企業のみならず行政やNPOなどあらゆる組織で必要とされていると、我々は考えています。
21世紀最大の資源と言われているデータを駆使して、社会貢献できる人材を送り出していきたい。この理想のもとで本学のモットー「学(がく)の実化(じつげ)」を達成する人材養成を行っていくことが本学部の意義です。
企業と連携した実践的カリキュラム
データ解析技術の理解、そしてデータ技術者と共通の言語で会話ができることは重要です。しかしそれにも増して重要なものは、データの背景にある現実の社会活動を理解し、データから見えてきた課題・対応策を設定=社会実装できる力です。アイデアを形にできる人材になれるよう、文系と理系の枠を超えたスキルを持っていただきたいと考えています。
授業は徹底して「実践」を重視します。入学当初から座学と同時並行して「アクティブラーニング」と呼ぶ演習で、グループで具体的な課題に取り組んでもらいます。他人と議論し、他人に対して自分の考えをプレゼンしながら、共同で課題に立ち向かう経験をもとに、実社会でも活躍できる人材を送り出す体制を作っていきます。
加えて組織においては様々な個性を持った相手との対応が求められます。本学部では入試方式も多彩なラインアップを揃え、多様性を重視した学生の構成を目指します。コミュニケーション能力を向上させ、協調的に課題解決に取り組んでいってもらいたいと考えています。
さらには様々な企業との産学連携も構想中です。演習に必要なデータを提供する企業、あるいはデータを使ってビジネス展開をしている企業の経験をもとに教材を作成します。そして企業から担当者を派遣していただいて一緒に課題を見つけ、解決に向けた協議をしていく場を設けます。またデータの利活用には、法律も深く関わっています。実務の現状を学ぶため、経験豊かな弁護士にも講義してもらう予定です。
社会が求めるデータを「生かせる」人材
学部創設にあたって、アンケートを行ったところ1146社のうちの1015社、実に88.6%の企業がDX人材を採用したいと考えているという回答を得ました。データを使って、あるいはデータを用いたツールを使って事業展開をしている企業は増え続けており、いまやデータなしでは企業活動、社会活動が成り立たない時代にきています。そしてそれはあらゆる業種に共通しています。ビジネスを担うデータを理解し、企業で、あるいは組織で課題解決策を実装できる学生は、業界・分野を問わず、「ひっぱりだこ」なのです。
DX人材が少ない日本において、本学部での学びはデータを使ってビジネス活動を推進する能力を身に付ける、日本で「最初で最大」のチャンスです。IT企業を中心に民間企業での業務経験が豊富な優秀な講師陣が、実践的な授業を展開できると考えております。ぜひこのチャンスを生かして、新キャンパスで共に学んでいきましょう。
鷲尾隆(わしお・たかし)/関西大学ビジネスデータサイエンス学部長(就任予定)。関西大学商学部教授。産業技術総合研究所人工知能研究センター NEC─産総研 人工知能連携研究室室長。大阪大学KOBELCO未来協働研究所所長。三菱総合研究所にてコンサルタントとしての実務経験がある。
フレッシュに学べる新キャンパス 「吹田みらいキャンパス」誕生
キャンパス内には国際学生寮「グローバルハウス(KU G-House)」もあり、既に交換受入留学生らが国内学生と共に入寮している。5人のレジデント・アシスタントが日常生活をサポートしており、男女別ユニットに加えて、性別を問わないオールジェンダーユニットを設置。共用施設も充実しており、日常生活の中で自然な国際交流ができる環境となっている。
【POINT 進研アド編集部の視点】関西大学のココに注目!
数学を選択しなくても受験可能! 多様な学生を受け入れる入試制度
新たに誕生するビジネスデータサイエンス学部は多様な学生の受け入れを目指し、一般入試では「数学」を必須としないなど、受験科目の幅広い選択が可能となっているのが大きな特徴と言えます。様々なタイプの学生が集まることで、いろいろな観点、発想から問題提起、アイデアの創出を目標としているようです。そしてアクティブラーニングでのやりとりを中心とした多様な学生同士の交流で、相手の個性にも対応できるスキルが身に付くことでしょう。
帰国子女、商業高校や高等専門学校の出身者、スポーツやボランティアに積極的に取り組んだ方も受験しやすいよう、AO入試の募集人員は、全学部の中で最多となっています。一般入試や共通テスト利用入試では、数学を選択せずに受験することも可能です。国公立大学志望や私立大学志望、文系や理系を問わず幅広く受験生を受け入れる入試制度が用意されています。
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