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「令和5年度SAFEアワード」 社会全体で労働災害を防ぐ 安全で健康に働ける職場づくりへ

安全で健康に働ける職場環境づくりに向けた優れた取り組みを表彰する「令和5年度SAFEアワード」の受賞者が決定し、2024年2月9日に授賞式が行われた。

厚生労働省は社会全体での労働災害防止の機運を高めようと2022年6月、「従業員の幸せのためのSAFEコンソーシアム」を立ち上げた。SAFEアワードは、SAFEコンソーシアムの活動の一環で、2022年度に続いて2回目となる。

SAFEアワードは、「転倒災害防止」、「腰痛予防」、「安全な職場づくり」、高年齢労働者向けの「エイジフレンドリー」、企業間や専門家等との連携による「企業等間連携」の5部門で、企業や団体の優れた取り組みを選出している。授賞式では、5部門のうち「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の3つ賞の受賞者計15組にトロフィーと表彰状が贈られた。

授賞式の冒頭、主催者を代表して厚生労働省労働基準局の小林洋子・安全衛生部長があいさつした。小林部長は、SAFEコンソーシアムに2024年2月現在、1457の企業や団体が加盟していることに触れ、「働く人の安全と健康への取り組みや人への投資への社会的な関心の高まりを反映している」と述べた。そのうえで、受賞事例について「労働者を大切にする企業や団体による取り組みとして、産業界だけでなく一般の消費者、サービスの利用者の方々に届くように周知を図っていきたい」とした。

続いて、SAFEコンソーシアムのサポーターをつとめるお笑いコンビ、タイムマシーン3号の山本浩司さんと関太さんがプレゼンターとして登壇した。2人は2023年度のサポーター活動を振り返り、「(加盟企業の)現場視察に行かせてもらい、勉強しました。我々の仕事は、お笑い芸人ですが、笑ってもらう以前に『危なくない』『健康』ということが大前提にあると思います」と語った。

労働災害による休業4日以上の死傷者数は年々、増えており、中でも産業構造の変化や働く人の高齢化に伴い、転倒による骨折や重い物を持ち上げて体を痛めるといった身近なリスクによる労働災害の増加が目立つ一方で、このような労働災害について、「自分の会社では起きない」「自分は転倒しない」といった意識を持つ人が多く、防止対策が浸透しにくい面があるとされてきた。

こうした中、転倒災害防止部門のゴールド賞を受賞した花王は、「やってみよう!かんたんセルフチェック~転倒に強い体づくり~」として、店頭で販売などを行う約3800人の美容部員全員を対象に、転倒災害を防ぐための身体機能トレーニングの指導を実施した。グループ企業で美容部員による転倒災害が増加しているものの、「工場と違い、店舗で働く美容部員は、転倒災害は自分と無縁と考えている人が多く、防止のための取り組みにつながっていない」という問題意識があったためだ。動画を通じて美容部員に当事者意識を持ってもらうための指導やトレーニング法の紹介を行った結果、転倒災害の発生件数が前年から減少した。

SAFEアワードは、SAFEコンソーシアム加盟企業・団体から応募のあった139事例から、1次選考と、加盟企業・団体と一般からの投票を経て、各部門でゴールド、シルバー、ブロンズ賞の3つの賞が2024年2月9日に決定された。