1日の交通量は約70万台以上。阪神高速道路は関西の大動脈
阪神高速道路は、高度経済成長さなかの1964年に、土佐堀~湊町間2.3kmで初めての区間が開通しました。その後、大阪万博(1970年)、神戸ポートアイランド博覧会(1981年)、関西国際空港開港(1994年)を目標にネットワークを拡充してきました。交通渋滞の解消、物流の効率化といったさまざまな課題を解決し、社会の要請に応えながら整備が進められ、開通から約60年、高速道路サービスを提供し続けることで皆さまのくらしと経済を支え、関西の成長と発展に貢献してきました。
また現在、淀川左岸線(2期)、淀川左岸線延伸部、大阪湾岸道路西伸部の建設事業を推進中です。これらの新しい高速道路ネットワークが整備されることで、交通の円滑化や地域の活性化が期待でき、さらなる関西の発展に寄与します。
開通から40年を超えた道路が総延長の約51%
また、阪神高速道路の大型車利用は1日約12,000台以上にもなり、一般道路の約6倍の交通量があります。膨大な交通量などによる過酷な使用状況から構造物が受ける負荷は大きく、老朽化の進展や、構造物のひび割れ・疲労き裂などの損傷が顕在化しています。繰り返し補修しても構造物の健全性を引き上げることが困難な箇所においては、致命的な損傷に進展し、通行止めなどの交通障害が発生するおそれがあります。 これらの問題に対処するため、阪神高速道路の健全性を永続的に確保し、阪神高速道路ネットワークの機能を将来にわたり維持していくための「高速道路リニューアルプロジェクト」を2015年に立ち上げました。
「安全・安心・快適」を次世代に。高速道路リニューアルプロジェクトを約91kmで推進中
高速道路リニューアルプロジェクトでは、これまでに培った知見や最新の技術を駆使して大規模な工事に取り組んでおり、現在約91kmの区間で老朽化した構造物の抜本的な対策を実施しています。2023年度は、3号神戸線「京橋〜摩耶間」でリニューアル工事を行いました。RC床版の取替え工事をはじめ、高度経済成長期に建設され、老朽化が進行している構造物の長期耐久性を確保する抜本的な対策を施しました。
14号松原線では喜連瓜破付近の橋梁架替え工事、16号大阪港線では阿波座付近の大規模修繕工事等を実施中です。また、最新の更新計画では、新たに32号新神戸トンネルなどを含む約22kmの区間においても対策・リニューアルの必要性があることが判明し、更新・修繕事業の追加を検討しています。
阪神高速道路は、関西の発展を支えるインフラ企業として、将来世代に道路資産を引き継ぐことが何よりも重要だと考えています。100年先も安全・安心・快適にご利用いただくため、これからも最善を尽くして、リニューアルプロジェクトを推進していきます。阪神高速道路をご利用のお客さまや沿道にお住まいの皆さまには、ご迷惑、ご不便をおかけしますが、工事に対するご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。