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「金」の価格はまだまだ上がる?その理由とは

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 インフレが続く中で、有効な資産運用の手段として「金」が注目されています。なぜ「金」の価格上昇が見込まれているのか、スイス銀行で国際金融業務に従事した経験を持つ経済アナリスト・豊島逸夫さんに聞きました。

金の大量供給の難しさ ~採掘とリサイクル~

 さて、なぜ、金価格が長期的に上昇傾向と言えるのでしょうか。

 まず、供給面を見ると、歴史的高値圏にも関わらず、金の生産量は、今がピークと言えます。理由は至極簡単なこと。未確認の埋蔵量の多くが海底に集中しているからです。陸上の有望な金鉱脈は既に開発が進み、残るはシベリアの凍土の下とか、苛酷な自然環境の中に限定されます。当然、採掘コストは飛躍的に上昇します。更に、海底の鉱脈となれば、生産コストは見当もつきません。海底油田ならドリリングで噴出してくれますが、金鉱石は固体です。海底の、そのまた下の金鉱石を採掘して陸揚げするだけでも、とんでもないコストがかかります。しかも、金鉱石1トンから抽出できる純金分たるや2グラムもあれば御の字という世界です。

 結局、今後の金の有望な供給ルートといえば、リサイクルということになるでしょう。金は腐食しないと言われているので、古代エジプトのツタンカーメンのゴールドなどが現存しています。更に金はスマホなど精密機材の部品として使われているので、金のリサイクルが「都市鉱山」と言われるほど注目されているのです。とはいえ、現実的に、金のリサイクルによる総回収量は、毎年採掘される新産金の量に比し極めて限定的です。

アジア・中東を中心に需要が高まり続ける「金」

 対して、金の需要は今後増加が見込まれます。中国とインドだけでも毎年の新産金量の約半分を買い占めてしまうからです。その理由はアジア中東の諸国は文化的に金の選好度が高いから。平たく言えば、金大好き人間の大集団がインドと中国にはそれぞれたくさん居るわけです。

 例えば、中国では、富が北京上海深センなどの沿海地域から内陸部へ浸透するにつれ、今後も金の実需拡大が見込めます。特に春節が金販売業者の書き入れ時。金は金運を呼び込む縁起物として根強い需要があるのです。例えば主として大手銀行が販売する金のメダルは「財神」と書かれた小箱に入っています。ショッピングモールにも金小売り店舗が、スターバックスなど人気店がひしめく入り口近辺に見られます。筆者は中国の大手銀行で貴金属部のアドバイザーをやったことがありますが、主力商品はやはり「純金積立」でした。最近はネットでも、これら金関連商品が売買される傾向が強まっています。どうしても金の現物を手にしたいという顧客も多いのですが、あの広大な領土に銀行の現金輸送車のネットワークが既に出来ているので、奥地でも2日以内に現物を銀行支店に配達できます。筆者の現地での肩書は「黄金分析師」。正直、戸惑いましたが、日本語訳ではゴールド・アナリストとでも言えましょうか。父の日に、男物の金製品が売れることも印象に残ります。

 いっぽう、インドでは、結婚する娘に金宝飾品の数々をどれだけ持たせられるかが、父親の甲斐性。金が文字通り「持参金」という事例が未だに多いのです。中東地域では、あの独特の黒い民族衣装の内は金のネックレスなどキンキラということが珍しくありません。宗教的戒律で肌を晒せず、自慢の金のネックレスも見せられないのに、それでも買いたがる。要は、自己満足なのですが、こういう金を選好する文化に裏付けられた需要は根強いものです。ドバイは「City of Gold」と名乗り、ゴールド・ショップが並ぶ商店街を、北アフリカから中央アジアまで様々な民族の人たちが訪れます。金現物需要の奥深さを感じる光景です。

金取引で賑わうドバイ

 最後に「長期的に金価格が本格的に下がることがあるか」との質問に答えておきましょう。それは「中国人やインド人が金嫌いになるとき」です。

経済アナリスト
豊島 逸夫 氏
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒業(国際経済専攻)。
三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)を経て、スイス銀行で国際金融業務に従事。
外国為替・貴金属ディーラーとしてのチューリッヒやニューヨークでの豊富な経験をもとに、国際経済のプロとして活躍している。YouTubeで「豊島逸夫チャンネル」を立ち上げ、金の最新情報を語っている。
Twitter@jefftoshimaで日々情報発信中!

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※金は、元本保証ではありません。相場の変動により売却時に購入価格を下回る場合もあります。