YOMIURI STYLE MAGAZINE × marie claire 2024年6月号

『YOMIURI STYLE MAGAZINE』は読売新聞が発行するブランド別刷りです。「Touching Time 心ときめく時間との出会い」をテーマに、ウォッチの新作や最新トレンドのほか、この夏のお出かけにぴったりなバッグなど最新のファッション情報をお届けします。


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Page0528June2024010203091011「らしさ」を強調しない、さりげないデザインパテックフィリップはラグジュアリーウォッチの名作「ゴールデ1に、現行ン・エリプス」の新作=0コレクションで初めてメタルのブレスレットを組み合わせた。チェーン・スタイルの繊細なブレスレットはローズゴールド製。363個のパーツから成り立ち、300個以上のリンクが手作業で組み立てられ、サイズ調整も可能だ。装着感も肌に吸い付くような滑らかさ。シックなエボニーブラック・ソレイユ文字盤07とのコンビネーションが絶妙で、男女で共用しても違和感のないドレスウォッチに仕上がっている。ヴァンクリーフ&アーペルは「レディアーペルブリーズデテウ2で、メゾンの培ってきォッチ」=0た技術を駆使し、自然を称える新作を披露した。8時位置にあるボタンを押すと、プリカジュール・エナメルで表現された2羽の蝶が飛び立ち、文字盤上の花や茎を揺らしながら時を告げる仕掛け。このメゾンならではのロマンチックな一本で、女性の優雅さを引き立てる。シャネルは今年、クチュールの世界に焦点を当てた新作を披露した。例えば、「プルミエールリボン3は、採寸に使うメクチュール」=0ジャーをモチーフにした2連のブラックレザーストラップを組み合わせた。3時位置にはマドモアゼル・シャネルのチャームをセットして、遊び心も感じさせる一本だ。6ミリで、エルメスは女性用のスポーツウォッチとも言える「エルメスカッ4をリリース。サテンとポリト」=0ッシュ仕上げの円形のケースは奇をてらわないデザインで、1時と2時位置の間に設けたリューズがアクセントになっており、仕事や旅先でも映える守備範囲の広い腕時計だ。ケースの直径は3シンプルなステンレススティール製のモデルは男性が着けても似合いそう。05ロレックスの「デイデイト4もケースの直径が文字通り40」=0ミリあり、男女で共用できそうなモデルだ。バゲットカットのダイヤモンドをあしらった、新しい文字盤にはマザーオブパールが使われているが、派手さはなく、3列リンクのプレジデントブレスレットとの組み合わせがそこはかとなく気品を感じさせる。タグ・ホイヤーからもユニセックスで愛用できる一本を見つけた。「タグ・ホイヤーカレラデイト」の6。1963年に発表され新作=06ミリのた初代カレラを踏襲し、3ケース径で3モデルを発表。中でも、コッパーダイヤルのモデルはシックな雰囲気で、スーツ姿の男性がビジネスで着けても違和感がない。大判の時計で知られるウブロも8ミリの「ビッグ・バンイケース径3ンテグレーテッドタイムオンリー」7をリリース。クラシックなイ=0メージが強調され、商品のビジュアルでも男女が同じ時計を着けているクリエイティブとなっており、この新作がジェンダーレスであることを強調した。装いと同様、時計のデザインも「らしさ」を強調しないジェンダーレスが進んでいるようだ。これ見よがしではない「クワイエット・ラグジュアリー」な意匠が新作時計の大きな流れになっていることも影響しているのだろう。女性を機械式時計の市場に引き寄せるべく、その入り口となる男女共用で愛用できる時計の開発は今後も広がっていきそうだ。01.「ゴールデン・エリプス」パテックフィリップ(パテックフィリップジャパン・インフォメーションセンター)☎03・3255・810902.「レディアーペルブリーズデテウォッチ」ヴァンクリーフ&アーペル(ヴァンクリーフ&アーペルルデスク)☎0120・10・190603.「プルミエールリボンクチュール」数量限定)シャネル(カスタマーケア)☎0120・525・51904.「エルメスカット」エルメス(エルメスジャポン)☎03・3569・3300Photo:©JoëlVonAllmen05.「デイデイト40」ロレックス(日本ロレックス)☎0120・929・57006.「タグ・ホイヤーカレラデイト」タグ・ホイヤー(LVMHウォッチ・ジュエリージャパンタグ・ホイヤー)☎03・5635・703007.「ビッグ・バンインテグレーテッドタイムオンリーキングゴールド」ウブロ(LVMHウォッチ・ジュエリージャパンウブロ)☎03・5635・705512優美な時計を、優美な場所でWWGは「パレクスポ」と呼ばれる広大な見本市会場に加え、ジュネーブ市内に点在する各メゾンのブティックなどでも独自のイベントが開かれるようになり、4月前半は、街全体が「時計一色」に染まる。さらにWWGに参加していないメゾンもこの時期に合わせ、独自の会場で新作を披露している。回発表したのが「グッ5Hミニチ2ッツリピーター」=1三つのハンマーを備え、異なる音で時刻を示す0。「カリヨン」レマン湖畔の高級ホテルで展示会を行ったのはブルガリ。「セルペンティトゥボガス」で、建築家の安藤忠雄さんとコラボレーション8を見せた。ブした限定モデル=0ルガリのアンバサダーの森星さんがこのモデルを着けた動画も公開されて注目を集めた。さらにケースの厚さがわずか1.7ミリの「オクトフィニッシモウルトラCOSC」9も発表。優美なモデルから超=0絶時計までメゾンの幅広い開発能力をアピールした。グッチは、アルプスを一望できるジュネーブ市内の瀟洒なヴィラを借り切って、新作を見せた。今タイプの複雑機能を搭載し、ブランドのハイウォッチメイキングにかける「本気ぶり」をうかがわせた。フランクミュラーもジュネーブ郊外にある自社アトリエで新作を披露した。中でも注目を集めたのが「グランドセントラルトゥールビヨンスケルトンダイヤモンド」7・7ミリの巨大=1なトゥールビヨンを配置し、スケルトン仕様にすることで複雑な機構の華やかな美しさが際立った。1。中央に直径108.ブルガリのアンバサダーの森星さんが着用した「セルペンティトゥボガス安藤忠雄限定モデル」ブルガリ(ブルガリジャパン)☎0120・030・14209.「オクトフィニッシモウルトラCOSC」ブルガリ(ブルガリジャパン)☎0120・030・14210.「グッチ25Hミニッツリピーター」グッチ(グッチジャパンクライアントサービス)☎0120・99・217711.「グランドセントラルトゥールビヨンスケルトンダイヤモンド」フランクミュラー(フランクミュラーウォッチランド東京)☎03・3549・194912.レマン湖畔のホテルなどでもブルガリを含め多くのメゾンが新作を発表TIMESCAPETWOHANDS男と女のラグジュアリー・タイム今春、スイスで開かれた「ウォッチズ&ワンダーズジュネーブ(WWG)」では、華やかな女性用の腕時計も数多く発表された。ここ数年、ケースサイズの小型化が進み、男女共用で着けられるジェンダーレスな商品が増えたことも影響しているのだろう。それらの中から要注目の新作を紹介しよう。髙橋直彦=取材・文Text:NaohikoTakahashi(YOMIURIBRANDSTUDIO)04050608


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