閉経後の女性は要注意
骨粗しょう症

 閉経以降の女性に多く見られる骨粗しょう症。年齢を重ねても健やかに過ごせるよう、寝たきりの原因にもなるこの病気の基本的な知識や予防方法などについて紹介します。

【監修】
(公財)骨粗鬆症財団理事長
折茂 肇 氏

骨折を起こして寝たきりに!?

 骨粗しょう症は、閉経や長年の生活習慣などの影響で骨がスカスカになる病気です。初期段階では自覚症状がありませんが、やがて骨折を起こしやすくなり、それをきっかけに寝たきりになってしまうことも。女性に多くみられる理由は、もともと骨が細いうえに、閉経によって骨量を維持する女性ホルモンの分泌が減少するためです。発症してから治すのは大変なので、日頃から予防を心がけましょう。

「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」によると、急速な高齢化に伴なって、国内の骨粗しょう症の患者は年々増加しつつあり、その数は1300万人と推測されています。

栄養&運動で予防 一度は骨量測定を

 栄養面で有効な予防は、カルシウムやその吸収を助けるビタミンDが豊富な食品を摂ること。カルシウムは乳製品や大豆製品に、ビタミンDは魚介類やきのこ類に多く含まれています。運動も骨の強化に大きく関わっており、散歩程度の軽い動きでも効果的です。また、食欲を減退させるとともに、カルシウムの吸収を妨げる喫煙は危険因子の一つ。お酒も飲み過ぎると、利尿作用により、体内の必要な分のカルシウムが排泄されてしまうことがあります。

 早期の診断と治療が重要になる骨粗しょう症は、骨量測定で検査することが可能。人ごとと考えずに、一度は骨量測定を受けてみましょう。骨粗しょう症検診を行っている自治体もあります。

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