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社会問題にフランス語で斬り込む!
フランス語コンクール最優秀賞受賞

安藤 友馬/国際教養学部4年

 毎年、高校生から社会人まで幅広い世代が、フランス語で日仏交流の将来や社会問題などをスピーチするフランス語コンクール。2011年度のテーマは“La catastrophe du 11 mars, et après?”(「3・11震災後の日本」)。安藤さんは今回、初挑戦で、見事最優秀賞「フランス大使賞」を受賞した。

 3・11後、日本の若者がボランティアや募金活動に積極的に参加するなど、公共意識への変化に衝撃を受けた安藤さん。こうした若者の行動の変化を政治参加に結びつけるための提案として、「若者:日本の将来の担い手」と題したスピーチを行った。「スピーチの順番が最初だったので緊張しました。どの方も素晴らしい内容で、まさか自分が最優秀賞をいただけるとは思っていなかったのでびっくり。スピーチ後に行う質疑応答で差がついたようです」。

パリの象徴的な名所であるエッフェル塔前にて

今回の功績が認められ、安藤さんは早稲田学生文化賞も受賞した

 副賞の語学研修については、「大学3年のときに留学した際、語学学校の最上級クラスをすでにクリアしているので、おさらいする気持ちで行こうかなと思っています」と余裕の一言。そんな安藤さんがフランス語を始めたのは高校生の頃。現在は社会学をメインに勉強しているが、高校時代は理系を専攻していた。「理系科目が得意で、研究への興味もあったのですが、あるとき、語学を武器に世界を駆けめぐりたいと思って文系に転向したんです」。

 高校時代はフランス語の力を伸ばすため、インターネットを通じ海外に100人もの友人をつくり、語学力の上達に励んだ。世界を舞台に活躍したいという思いに従い、国際教養学部に入学。そこにいたのは、留学生や、インターナショナルスクール出身の日本人学生などさまざまなバックボーンを持った学生たち。多様な価値観を持ち、濃い議論を交わせる仲間に出会って、開眼したという。しかし、個性溢れる学生に囲まれて自信を失うことはなかったのだろうか。「日本で頑張って勉強してきた一人だと、自分を再評価しました。英語だけでなく、フランス語にもこだわったのは、アイデンティティーを確立する道具として必要だったから。それに、二つ以上の語学を身に付ければ、一つの物事に対して、複数の視点も得ることができます」。

 フランス人留学生に積極的に声を掛け仲良くなり、フランス語で議論をしながらランチなんてことも日常茶飯事。ドゥテ・シルヴァン准教授のゼミにも入り、日本にいながらにして、まさにフランス漬けの4年間を過ごしてきた。さらに、フランスのリール政治学院にも1年間留学し、現在、最終学年を謳歌している。

 充実した大学時代をこう振り返る。「“学生”から“市民”になったと思います。さまざまな価値観に触れて、視野が広がり、考えたり議論したりすることが好きになりました。議論する相手に恵まれた早稲田大学の環境に感謝しています」。

 卒業後は、フランスの大学院に進学し、社会学を学ぶ予定だ。「フランスに行けば、自分はアウトサイダー。これまで以上に受容性や寛容性を持って、さまざまな価値観や文化に適応する努力をしていかなければなりません。でもそれがすごく楽しみです!」

 そのままフランスを拠点に研究を続けたいと語る安藤さん。世界の問題に取り組む“地球市民”として、今まさに飛び立とうとしている。

フランス語コンクール授賞式の様子。安藤さんは、前列右から3番目

留学したフランス北部の都市・リールの風景

(提供:早稲田ウィークリー

安藤 友馬(あんどう・ゆうま)/国際教養学部4年

神奈川県出身。早稲田大学高等学院卒業。国際教養学部4年。毎日ポッドキャストでフランスのラジオ番組を聞いている。「限られた時間を効率的に使うために倍速で聞いています」。好きな言葉はシャルル・ド・ゴールの「365種類ものチーズを作り出す国を統治する事などできない」。