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教育

▼こんな授業! どんなゼミ?

「細胞生物学B」
~生物の基本単位である細胞について学ぶ~

張 千惠/先進理工学部2年

ユーモアを交えた授業が人気の仙波憲太郎先生(理工学術院教授)

 「細胞生物学B」は『基礎から学ぶ生物学・細胞生物学』(和田勝著/羊土社)を教科書に、仙波憲太郎先生が担当の生物の基本単位である「細胞」の構造と機能についてと、その中でも大島登志男先生の担当する、特殊な機能を持つ細胞をより深く掘り下げた内容について学ぶ。

 この授業では、ほとんどの生命現象を担っている、「細胞」そのものの基本的な働きを学ぶことができる。細胞は1665年にR.フックによって発見され、その後1838年にM.J.シュライデンが植物について、翌1839年にはT.シュワンが動物について「生物の体はすべて細胞から成り、細胞は生物体の構造と働きの単位である」という「細胞説」を提唱した。

 仙波先生はとてもお茶目な先生で、擬音語を交えつつ分かりやすく、また、いらないと判断した箇所は飛ばしつつ大事な部分のみを選んで教えてくれる。大島先生は口ひげがダンディな優しい先生で、こちらも膨大な暗記事項の中から大事なところだけを強調して教えてくれる。

 また、この授業の大きな特徴は、授業の最後の小クイズである。この時ばかりは、ボーッとしていた学生もハッとして、周りの学生と相談しながら取り組む。クイズの内容としては、その回の授業の内容を踏まえた、実験に対する考察などの実践的なものや、教わった内容を工夫して考えないと解けないようなものもあり、考えていてとても面白い。

 「生物学」と聞くと「暗記が多くて大変」だとか、「細かすぎる」と敬遠されがちだが、この授業は実際の研究に携わる先生方から、本当に必要となる最低限の知識を学べる授業である。ぜひ、今まで生物に興味のなかった方にも受講していただきたい。

(提供:早稲田ウィークリー