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教育

▼こんな授業! どんなゼミ?

数学の入り口へようこそ!
「数学基礎プラスα(金利編)」

外園 茜/文化構想学部3年

高木悟先生

 この授業は瀧澤武信先生が監修し、高木悟先生が担当する、文字通り数学の知識を使って「金利」について考察するオープン科目である。数学の知識というと難しく聞こえてしまうかもしれないが、この授業は高校数学の知識を前提としない形で進むので、大学で完全に数学から遠ざかってしまっている人でも気軽に受講できるのが魅力だ。

 私自身、数学に対して長年苦手意識があった。この授業をとったきっかけも、数学の授業だからあまり気は進まないが、授業の副題に「金利でだまされないために」とあったのを読み、何か役に立ちそうだなという軽い気持ちであった。しかし、実際に受講して思ったことは、「数学」に対して苦手意識を持っている人にこそ、ぜひ受講していただきたい「数学の入り口」になるような授業である。

 この授業の最大の特徴は、フルオンデマンド授業であるという点だ。期間内であれば自分の好きな時間に受講できるという点はとても魅力的である。中には、わからないことを直接質問したいからオンデマンド授業は苦手だという方もいるだろう。しかし、この授業ではビデオ講義や教科書だけでは分からない場合には、質問用のメーリングリストやTAの方々との対面指導が設けられている。さらに自分だけでは解けない問題を、高木先生に直接指導していただける場所があるのも魅力的だ。そして、この授業のもう一つの魅力は専用の教科書だ。とても分かりやすいという感想が多くの受講生から聞かれた。細部に渡ってビデオ講義とリンクしている上、教科書だけを見ても分かりやすいようにつくられている。

 確かに、講義では数学を多く取り扱い、金利と数学だと数学の割合の方が多い。しかし金利を考える上で不可欠な数学の基礎にスポットを当てているので、要点のみを効率よく習得することができる。今まで「こんな数式実際使わないだろう」と思っていたその数式が、実は生活に密着していて、金利を考える上では重要であることに気付かされる。金利で損をしないためにも、また論理的思考を身に付けたい人にもオススメの授業である。

授業は表彰式でしめくくられ

(提供:早稲田ウィークリー