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キャンパスナウ

▼2014 盛夏号

SPECIAL REPORT

早稲田の“ビジネス教育”

社会で活躍する人材育成を目指し教育改革を進めている早稲田大学。今号では、学生のビジネスマインドを育み、社会人基礎力を涵養させる早稲田の“ビジネス教育”に焦点をあて、特長や教育のしくみ、戦略、将来のビジョンをお伝えします。

「理論」と「実践」の融合を図るビジネス教育を提供

早稲田大学ビジネススクール(WBS)

グローバルな社会での活躍を目指す熱い志を持ったビジネスパーソンを対象に、「理論」と「実践」を融合させたビジネス教育を行っている早稲田大学ビジネススクール(WBS)について、根来教授に伺いました。
早稲田大学ビジネススクール Webサイト

グローバル視点を備えた
「価値」のあるビジネスリーダーを育成
根来 龍之
商学研究科
ビジネス専攻教授主任
(WBSディレクター)

 グローバル化が進みビジネス環境が大きく変化している今、これまで日本企業が行ってきたような終身雇用の中で経営幹部を育てる社内教育は限界がきています。現場教育(OJT)では、担当業務や社内ルールを学ぶことはできても、体系的な知識や経営幹部に必要な幅広い普遍的な経営知識を修得するのは困難であり、それを補うのがビジネススクールです。

 早稲田大学ビジネススクール(WBS)は、自己成長を志すビジネスパーソンに実質的な「価値」を提供することで、企業のグローバル化に対応する人材を輩出することを目指しています。経営幹部に必要な幅広い経営知識、特定分野についての深い専門知識、事例(ケースメソッド)を中心とする問題解決能力の修得を目指した質の 高いビジネス教育を行っています。国内最大規模の教員・学生数を誇り、MBAの利点である広い専門知識と幅広い人的ネットワークを同時に得ることができる点で、日本を代表するビジネススクールと言えるでしょう。また、高い国際志向のもとでディグリー(修士課程)・ノンディグリー(研修)共に日本語と英語のプログラムを設置。海外のビジネススクール30校と箇所間協定を結び交換留学にも取り組んでいます。

 さらには、グローバル経営を目指す企業のニーズに応えたエグゼクティブプログラムを提供。ビジネスパーソンから経営層まで幅広いグローバル人材を育成し輩出することで、日本企業のグローバル展開をサポートし、世界ビジネスを盛り上げようとしています。

 今後は、プログラム構成や授業内容をさらに拡充させ、国際競争力を高め、名実共に東アジアのトップを目指 してまいります。

根来 龍之(ねごろ・たつゆき)/商学研究科 ビジネス専攻教授主任(WBSディレクター)

京都大学卒業(社会学専攻)、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。鉄鋼メーカー、英ハル大学客員研究員、文教大学などを経て現職。同大学IT戦略研究所所長。主な著書に、『事業創造のロジック』(日経BP社)、『代替品の戦略』(東洋経済新報社)、『デジタル時代の経営戦略』(共著、メディアセレクト社)など。

実践+アカデミズムを研鑽する
ディグリープログラム
全日制グローバル(2年間)

日本語科目、英語科目、日英科目をバランスよく配置。積極的に外国人留学生を受け入れ、日常的に「世界」と接する環境を提供することで、マネジメント能力に加えて多様性への理解、コミュニケーション能力などを鍛える。

早稲田大学・南洋(ナンヤン)理工大学(NTU)ダブルMBAプログラム

日本とシンガポールで2つのMBA学位を取得する英語学位プログラム。国際性、ビジネスマインドを涵養すると同時に、世界各国から集まる優秀な人材とのネットワークを築くことができる。

1年制総合(全日制・1年間)

ビジネス全般について学びを深めるプログラム。MBAのコア科目と、拡張コア科目を集中的に学ぶ。

夜間主総合(2年間)

企業などに勤めながら学ぶ夜間主プログラム。総合的なマネジメントについて学びながら、自らの「強み」となる得意領域を構築する。

夜間主プロフェッショナル(2年間)

経営幹部を目指すビジネスパーソンを対象としたプログラム。指導教員を指名して入学する「モジュール制」を採用しており、専門性を高めることができる。

経営幹部層向けの
エグゼクティブプログラム

早稲田大学では、ノンディグリーのエグゼクティブプログラムを通じて実業界に向け理論と実践のバランスの取れたトレーニングも提供しています。グローバル化を促進しようとする企業の経営層や次世代リーダーを対象としたエグゼクティブプログラムをはじめ、欧州委員会の委託を受けて欧州のエグゼクティブ向けに2006年から実施しているEUビジネスマン日本研修プログラム(ETP)など、日本語と英語の両方でさまざまなプログラムを揃え、ビジネスリーダーの育成を広く支援しています。

Pick Up 

早稲田次世代国際幹部養成研修
Waseda Next Generation Leader Program (WNLP)

次世代リーダーの育成を通じて
日本企業のグローバル展開を後方支援

池上 重輔/WBS研究センター主任研究員(研究院准教授)

 WNLPは、国際的な多様性に対応し、自社戦略を構築し、変革を主導できる次世代のリーダーを育成することを主な目的としています。三菱地所、三井化学、日立、豊田通商、大林組NECなど各分野を代表する企業から選抜された次世代リーダー候補者が、約10カ月のプログラムを通じて切磋琢磨しています。

 具体的には国際経営、経営戦略、経営者視点でのファイナンスなどのビジネス科目などに加え、政治や宗教といったリベラルアーツ的な授業を、日本語と英語で行っていますETP参加者(欧州のビジネスパーソン)との異文化セッションや、プログラムで学んだ内容を自社の経営課題に適用し統合してゆくアクションラーニング等を通じ総合的にグローバルリーダーを育成しています。

 特定企業1社のためにカスタマイズするものも含め、さまざまなグローバルプログラムを通じて、日本企業のグローバル展開を後方支援していることにやりがいを感じています。

受講学生の声
理論的なグローバル視点へ

株式会社日立製作所電力流通事業部(Hitachi HVB, Inc.出向)
篠原 亮一さん

 幅広い視点からの事象分析・理論構築手法の講義ETPとの共同セッションなどを通じて、リーダーとして必要な知識を学んでいます。特にグローバルな視点に関しては、現在の自分と照らし合わせても理論的な面で理解が深まっていると実感しています。

 月1回の日本への出張(研修日含めて何と往復4日)、大量の参考図書とレポートなど、業務との両立は大変ですが、残りの期間を有意義に過ごしていきたいと思います。

多様な方との交流が刺激に

三菱地所株式会社不動産ソリューション営業部
濱 佳代子さん

 ETPとの共同セッションでは、コミュニケーション手段としての英語の重要性を改めて痛感しました。参加されているメンバーはETP・日本ともに日頃の接点がない業種の方が多く、セッションや懇親会を通じてさまざまな刺激や励みを受けています。

 自社にとってどのようなグローバル化が望まれるのか、本プログラムを通じて学んだことを生かして思案しながら取り組んでいきたいと思います。