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キャンパスナウ

▼盛夏号

SPECIAL REPORT

グローバルリーダーを育成する 国際学生寮

昨今、学生寮の教育的機能が再評価されています。 早稲田大学では、2008年の田無学生寮の竣工に伴い学生寮の運営を一新。 大学が提供する学生サポートサービスの一環として学生の成長を促すプログラムや 日本人学生と留学生の交流などに力を入れてきました。 さらに現在、中野区において日本人学生と留学生が混住する 約900名規模の学生寮の建設を進めています。 これからの学生寮について、探ります。

Mission

寮運営で学生をサポートする
レジデンスセンター

早稲田大学中野国際コミュニティプラザ
建設予定地の現況(2012年6月撮影)

学生寮の運営を目的に2010年に設立された早稲田大学レジデンスセンター。
その活動を振り返り、これからの学生寮に求められる社会的役割と将来の展望について、
同センター長の葛山康典先生に伺いました。

早稲田大学 レジデンスセンターWebサイト ▶ http://www.waseda.jp/rlc/

Interview
充実した共用施設とSIプログラムで
グローバルな舞台で活躍する人材を育成

葛山康典(かつらやま・やすのり)
早稲田大学 レジデンスセンター長
(社会科学総合学術院 教授)

博士(工学・早稲田大学)。1989年早稲田大学理工学部卒業。1993年同助手、1996年社会科学部専任講師、助教授を経て、2003年同教授。専門は企業財務論、金融工学。

 学生寮と聞くと「上下関係が厳しい」「施設が古い」「プライバシーが無い」といったイメージがつきものでしょう。本学の学生寮はそのようなイメージを一掃した設備で、学生一人ひとりのプライバシーを重視しつつも、共に暮らす仲間とコミュニティを形成し、生涯の財産となるグローバルなネットワークを構築できる仕組みを多数設けています。

 女子学生の増加や近年の社会情勢を反映して、男女問わず学生寮の人気が高まっています。本学では民間の専門業者が運営する食事が提供される提携寮や、本学独自のサービスを付加した直営寮など数種類の学生寮を用意しています。

 レジデンスセンターは、大学の学生寮運営政策の企画立案と学生サービスのための機関として2010年1月に設置されました。学生寮の運営に大きな力を発揮するRAの募集と教育、ハウスマスター(寮長・寮母)との密接な連携など、学生サポートに重要な役割を担っています。さらに、学内の国際交流機関である国際コミュニティセンター(ICC)と行事への積極参加といった点で連携を図っています。他にも健康で健全な寮生活ができるよう、ケースによっては保健センターの協力をいただくこともあります。

 また、本庄や北九州に設けられている学生寮も業務の一部です。

 本学は2007年度から4年間、文部科学省の「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」に採択されたことから、田無学生寮においてさまざまなプログラムを立ち上げました。まったく異なる生活環境や文化背景の中で育った学生が共同生活を送ることは、容易ではありません。そこで、ハウスマスターやRAが中心となり、学生一人ひとりが学生寮というコミュニティの成員であることの自覚を促します。さらに、自らの潜在力を高めるためのSIプログラムを開催。コミュニケーションスキルやモチベーションコントロールなど、社会で求められる基礎スキルを涵養します。仲間とディスカッションする機会を積極的に設け、多才な学生が集う早稲田の学生寮の特性を生かしたプログラムです。また、ネイティブスピーカーによる英語で議論する力を養うプログラムも展開しています。これらの活動には早稲田大学校友会より経済的なご支援をいただいています。

 「早稲田大学中野国際コミュニティプラザ」に開設される、学生寮施設WISHは、国内では最大規模の学生寮です。全室個室でプライバシーを確保。他にもリビングやキッチン、シャワーブース、ラウンジ、フィットネスルーム、音楽室、教室、そして大浴室まで、日本では例を見ない充実した共用施設を設置予定です。またWISHでは田無学生寮のプログラムをさらに発展させた新しいフレームワークでコミュニティを創造する予定です。

 WISHを巣立った学生が自らのネットワークを生かしてグローバルな舞台で活躍し、未来の学生諸君に自らの体験を語ってくれる日が訪れることを心待ちにしています。

※直営寮:田無学生寮・東伏見学生寮・市嶋記念千駄木学生寮を指す。入寮申し込み後、書類選考を経て定員数の入寮が決定。
※提携寮:和敬塾学生寮・早稲田大学国際学生寮(WID)・早稲田大学推薦学生寮・エスポワール目白を指す。

レジデンスセンターの皆さん

レジデンスセンターが発行する
「早稲田大学 学生寮のご案内2012」(日本語版・英語版)

提携企業によるアパートやマンション探しのための案内

留学生のために英語パンフレットも作成しています

国際学生寮WID案内

職員の声
学生寮を軸に
タテヨコのつながりを深めてほしい

早稲田大学 レジデンスセンター
福山小帆里さん

 レジデンスセンターでは現在、寮生同士のつながりをどう密にするかという点に力を入れて取り組んでいます。今までの寮イベントの多くは寮ごとに開催されていました。そこで2011年度より直営寮・提携寮を問わず、RAの強力なサポートを得ながら、横断的な寮間交流を促しています。2011年12月にはスポーツ大会を実施、田無学生寮・東伏見学生寮・WIDの寮生が集い、約80名が参加しました。2012年5月には東京六大学野球早慶戦を観戦。今後も早稲田大学の寮に住まう者同士、横のつながりを深め仲間を得ながら、多様な個性と出会う中で成長する機会を得てもらえればと期待しています。

 また、学生寮を卒寮した後もつながりを深められるよう、直営寮・提携寮の卒寮生を対象に、「学生寮稲門会(仮称)」を創設予定です。卒寮後も学生寮の仲間たちと接点を持ち続け、同期寮生の近況や卒寮後の活躍を知る場、後輩寮生のサポートができる場となる同窓会組織となればと考えています。

 異なる環境で生まれ育った学生が共に暮らすことは簡単ではありません。しかし、困難だからこそ生まれるものがあります。2014年にオープンする「早稲田大学中野国際コミュニティプラザ」の学生寮(WISH)の準備が着々と進む中、レジデンスセンターでは今後も、ハウスマスターやRA、提携各社と連携しながら、寮生活を選んだ学生の皆さんをさまざまな面からサポートしてまいります。