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▼早春号

SPECIAL REPORT

学理と実務の架橋を目指す「専門職大学院」

本学では高度な専門知識を持った職業人の育成を目指し、専門職大学院を設置しています。
専門職大学院ならではの学理と実務を融合した教育課程の意義、学部教育への教育効果についてお伝えします。

Part.3

夢の実現を目指して

専門職大学院で学んだことが、実践の場でどのように生かされているか、各研究科の修了生からコメントをいただきました。

商学研究科ビジネス専攻(早稲田大学ビジネススクール)

大学院で学んだマーケティングを活かし
より喜ばれる商品を提供したい

株式会社宝島社 マーケティング本部 広報課課長
桜田圭子さん(2008年3月修了)

 販促やPRなどの業務に長年携わってはいますが、一度体系的にマーケティングを勉強したい、そしてマーケティングの基本となる経営に関する知識を身に付けておきたいと思い進学を決めました。

 大学院では、企業で活躍されている実務家や経営者などの授業も多く、大変勉強になりました。また、経営戦略の授業で特定企業の経営戦略を分析するという課題の際に、宝島社を分析し、マーケティングの重要性を痛感。社内で提案したことが、現在のマーケティング会議のきっかけにもなっています。体系立った知識を学んだことで理論的な裏付けもでき、仕事にも説得力や自信が生まれたと思います。メーカー、金融、コンサルタントなど異業種の方々から学ぶことも多かったです。

 修了後は、学んだことを活かして全社的なマーケティングを推進。弊社の女性ファッション誌『sweet』が2010年は100万部を3度達成するなど、ファッション誌として日本一の部数になり出版社別のシェアもトップになりました。

 日本の出版流通は非常に優れた流通網です。マーケティングを行い、本や雑誌だけではなく、美顔ローラーや音楽CDなど、書店のお客様により喜ばれる商品を提供し、業界を活性化していきたいと思います。

公共経営研究科

地域の方々とともに
魅力と独創性に溢れた「まち」を作りたい

山梨県北杜(ほくと)市役所 総務部 地域課 地域活性化担当
三井延泰さん(2010年3月修了)

 私の夢は、子供たちが自分の生まれ育った場所に誇りを持ち、帰ってきたいと思うような、小さくても魅力と独創性の溢れる「まち」を作ることです。そのためには実践的な政策を研究し、民間主導で自主的かつ自立的な地域づくりおよび地域活性化、産業振興、人材育成を図る必要があると考え、進学を決めました。

 研究科で学んだことは、すべて現在の仕事に役立っています。特にフィールドワークの授業で、地域の現状や課題を肌で感じ、地域の方々の思いや意見を直接聞けたことはとても勉強になりました。今までは「これでいいはず」と自分の中で限界を決めて満足していましたが、研究科に入学して「考えること」「追究すること」の重要性と無限性を学びました。現在は北川教授の「脳が汗をかくほど考えなさい」という言葉を胸に、「より深く、より柔軟に、より多面的に」考えて事業の企画立案をしています。今後は「人材育成」「人のつながり」に力を入れていきたいと思います。

 専門職大学院の最大のメリットは、幅広いネットワークを構築できることです。このネットワークを活用して、夢の実現に向けた実務や活動に取り組んでいきます。

法務研究科(法科大学院)

企業に多角的なアドバイスができる
「一流の弁護士」を目指したい

成和明哲法律事務所
川見友康さん(2008年3月修了・同年新司法試験合格)

 企業の経理部門に勤めていた時に、財務諸表も理解したうえで、企業に対して多角的な視点でアドバイスができる弁護士になりたいと思い、ロースクール進学を決めました。

 会社法を含む企業法務に関する授業は実際の現場をイメージしやすく、面白く授業を受けることができました。半年間に一度のクラス替えや多くの選択科目、学生同士の勉強会など、ネットワークづくりにも最適な環境が整っています。また、弁護士だけでなく企業や公務員など、別の道を選んだ同級生と連絡を取っており、これは弁護士のネットワークよりも重要かもしれません。いずれも、多くの学生を有し、学生間のコミュニケーションが活発な早稲田大学ロースクールの特徴だと思います。現在所属している法律事務所は、仕事の上でも人間的にも尊敬できる先輩方が周りにおり、非常に恵まれている環境だと思います。

 ロースクールで学んだことは、「弁護士」になるという夢の実現に役立ちました。ただ、現在はまだ夢のスタート地点に立ったに過ぎません。いざというときに頼りになる「一流の弁護士」になり、依頼者から信頼される弁護士になりたいと思っています。

ファイナンス研究科

日本の企業が活力を持ち続けるために
金融のプロとして新しい発想を生んでいきたい

株式会社三菱東京UFJ銀行
坂本理恵子さん(2010年3月修了)

 私がファイナンス研究科への進学を決意したのは、一般事業会社から金融業界へ転身したことがきっかけです。他業界からの転職のため、業務上必要な知識を効率的に修得したいと考えました。また、理論に裏打ちされたファイナンス知識、総合的な金融知識を得ることで、一般事業会社が抱える悩みや課題を身をもって経験した自分だからこそできる仕事があるはずと考えました。

 「日本の金融システムと資本市場」や「インベストメント・トピックス」では、自分の“考え方の軸”の構築など、実務経験のみで培えない学術的な理論の修得と、新たな発想を生む理論の構築の機会を得ることができました。

 共に困難を乗り越え議論を交わした仲間との友情は何ものにも代えがたく、意識の高い業種を超えた人脈は貴重な財産です。

 現在、私は都市銀行においてシンジケーション業務に従事しています。質の高い商品を提供するために、ファイナンスの知識のみならず、経済や法律、経営戦略などについて幅広く学び、自らの見解をもち、周りの意見と融合させ新しい発想を生んでいけるようになりたいと考えています。

会計研究科(会計大学院)

公認会計士として
グローバルな舞台に挑戦したい

あらた監査法人
平井健之さん(2008年3月修了・2007年公認会計士試験合格)

 都市銀行で法人営業業務に従事していた時、公認会計士・税理士といった専門家に接する機会があり、将来この分野で仕事がしたいと考えるようになりました。単なる知識の修得ではなく実務に直結した講義内容に魅かれ、進学を決意しました。

 在学中は、現在の仕事の基礎となっている会計および監査の知識、また税法に関する論文の作成を通じて、税法の考え方を学びました。基礎的な講義以外にも、実務家教員による講義は実務経験をベースに展開されており、当時は難解な内容もありましたが、現在の仕事において同じような場面に出くわすこともあり、役に立っています。

 多くの仲間が同じ業界に進んでいることから、気構えなく専門的な議論ができるなど、横のネットワークの大切さを感じています。また、修了後も先生方に専門的な相談が気軽にできるのはありがたいです。

 現在私は会計・監査のプロフェッショナルである公認会計士として、業務に従事していますが、会計、監査の分野においてもグローバル化は避けられません。機会があれば一度海外で業務経験を積みたいと考えています。

教職研究科(教職大学院)

一人ひとりの生徒に寄り添い、良さを伸ばし
夢を実現できる指導をしたい

東京都立松が谷高等学校
糸園容子さん(2010年3月修了)

 大学時に教員免許は取得したものの、5年間民間の会社で働いていました。そのうち、本当は何がしたいのか、自分に何ができるのかを考えるようになり、人の成長に関わることのできる教員を志望するようになり大学院に進学しました。

 「学校臨床実習」では、講義で学んだことを生かして課題を設定し、実習後に振り返ることができ、理論と実践の融合に努めました。現在も授業や生徒とのやりとりを振り返る姿勢に結び付いています。

 大学院では教員経験がないストレートマスター、社会人経験者や現職の先生方から教育に対する意見を聞くことができました。現在、同窓生たちは異校種で活躍しており、いろいろな学校の現状を聞くことができます。共に悩み、共に学び続ける仲間はよい刺激です。

 今後の課題は、一人ひとりの生徒にあった指導法の確立です。さまざまな場面で生徒にあった指導法を模索し、長いスパンで生徒に接していきます。生徒が5年後、10年後に、学校生活が楽しかったと思える学級・学校づくりを目指します。

 私の夢は、生徒全員の夢が実現し、そして生徒たちがより良い社会をつくってくれることです。

専門職大学院だからこそ広くつながる人的ネットワーク
早稲田On-Going MBA稲門会

 夜間MBA修了生の集いです。本会を通じて、会員個々人が質の高い交流をし、成長につながる多くの知識・知見・情熱を獲得することを目指しています。
 質の高い交流のプラットフォームとなるべく、定期的に商学研究科の先生方や外部の講師を招いての講演会&懇親会、イベントを企画・開催しています。

ロースクール稲門会

 法務研究科修了生の懇親および協力体制の構築を目的として設立されました。
 新司法試験体験報告会やサンクスロースクールドネーションなどさまざまな活動を行い、交流の場を提供しています。また、「早稲田ロースクール稲門会奨励賞」を設立。法科大学院における課外活動や社会貢献活動に熱心であった学生を表彰し、法曹養成の一助となっています。

ファイナンス稲門会

 日本橋キャンパスの運営や研究・教育活動に積極的に関わりながら、金融・経済界の発展、国や社会への提案活動や貢献を目的としています。
 定期的にイベントやセミナーフォーラム、勉強会などを開催し、本学ならではの人的ネットワークが威力を発揮するプロジェクト型の稲門会です。