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SPECIAL REPORT
Part.3 学問の扉を拓くための基礎を習得

「全学基盤教育」の目指すもの

 在学中の学習や卒業後の社会生活において必要となる基礎的な能力の向上を目的として、取り組んでいるのが全学基盤教育です。本学が「教育の早稲田」の充実を目指し取り組んでいる重点事業のひとつでもあります。全学基盤教育とは何か、実際にどんな指導が行われているのかをお伝えします。

今、なぜ全学基盤教育が必要か

 中学・高校での勉強を経て入学した学生たちが、大学において学問の世界への扉を拓くために必要な基礎学力。それが、「グローバル社会の中でコミュニケーション可能な英語力」「学術的文章を書くための日本語能力」「文系の学問を学ぶ上でも必要な数学力」です。本学では、3つの基礎学力を高める全学基盤教育の推進を図るため、オープン教育センター提供の「WASEDA 式アカデミックリテラシー1万人シリーズ」を開講しています。

 また、学術的文章を作成する技能修得のための「アカデミック・ライティング・プログラム」の一環として、ライティング・センターを設置。単位取得とは別に、全学部生が必要に応じて、また主体的に学術的な文章を書くための論理的思考を養う指導を受けられるのです。

 本学は、あらゆる国・地域から学生や教職が集まる世界の中の「WASEDA」を目指しています。すべての学問の基礎となる能力は、国際社会が抱えるさまざまな課題に挑戦し、自ら解決していくのに欠かせない強みとなると考えています。

「WASEDA式アカデミックリテラシー1万人シリーズ」
英語力

 「実社会ですぐに使える英語」を身につけ国際コミュニケーション能力を獲得するために、各自のレベルや目的にあったプログラムを展開。留学準備、大学院に進むための英語トレーニング、国際社会での活躍を目指す、などさまざまな目的のもと、学ぶことができます。

 「英語」のイメージが薄かった早稲田は、もはや存在しません。

Step1 Tutorial English

 海外経験豊富な日本人またはネイティブのチューター(講師)のもと、学生4人までのレベル別少人数レッスンで、「話す」「聞く」を徹底的に身に付けます。レッスン後には、インターネットによる個人学習で「書く力」「読む力」を補完するほか、専用Webサイトでチューターの個別アドバイスも受けられます。

 英語の授業の必修としている学部もあり、年間1万人が受講しています。

Step2 異文化交流実践講座(CCDL)

 Tutorial Englishで身につけた英語を海外の学生とのディスカッションで実践できるのが「異文化交流実践講座」CCDL(Cross-Cultural Distance Learning)です。

 授業はすべて英語で行われ、Web会議システムにより、台湾、韓国、中国などの海外の学生との議論を通じて、異文化や異文化コミュニケーションに対する理解を深めることもできます。

Step3 サイバーゼミ、サイバーレクチャー

 英語で専門分野を学ぶ最終ステップへ。「東アジアの自由貿易協定(FTA)」など、オンデマンド授業やテレビ会議システムを使って海外との共同ゼミ・レクチャーに参加します。

国語力 学術的文章の作成

 大学で学ぶ際に求められる、学術的文章作成の基本スキルを身につけます。学内や自宅のパソコンからいつでもアクセスできるオンデマンド方式の授業。課題文章を書き、それに対して指導員から個別にフィードバックを受けることで、文章力を高めます。

 アカデミック・ライティングの技能には、学問をする姿勢がそのまま表わされています。先人たちの築いた知識をふまえて自分の主張を書く技能です。また、言葉を厳密に使うことによって思考も緻密になるのです。

「自立した書き手」を目指す
ライティング・センター

 早稲田大学ライティング・センターは、アジアの大学において初の本格的な試みとして2008年に設立されました。学生が授業等で課せられた文章を持って訪れ、チューターが文章の修正法を指導してくれる支援機関です。

 上記のオンデマンド授業とともに、「アカデミック・ライティング・プログラム」の一環として位置づけられています。

 チューターは、学内の修士課程と博士後期課程の院生で、厳しい審査と訓練を経た人たちです。書き手自身が文章の問題点や修正法に気づくように会話をします。つまり、ライティング・センターは、文章の添削機関ではなく、「自立した書き手」を育てることを目的としている機関です。現在チューターは、20名、年間1,300以上のセッションが行われています。

 学生からは、「文章を直すだけでなく、その考え方を教えてくれたので助かった」、「頭の中の考えを一緒に整理してくれたので、自分が何を言いたかったのかが分かりました」などの声が寄せられています。

数学力 数学基礎プラスα/数学基礎プラスβ

 「金利の計算」など身の回りにある数学を通じて、数理的・論理的な思考能力を開拓します。数学は、さまざまな学問分野で活用され、社会に出たときにも必ず必要となる能力。文系の学生で数学は苦手という人にも、ぜひ受講していただきたい講座です。パソコンで独習するオンデマンド方式ですが、ティーチングアシスタントがメールや相談窓口にいて、個別に分かるまでサポートします。

学生の声 受講して得られたもの
英語、国語、数学。すべての講座を受講
大学卒業後も役立つものに

原 絵莉子さん/国際教養学部3年

 最初は単に英語のスキルを上達させたいと思いCCDLを受講しました。受験英語では得られなかった生きた英語をさまざまな国の学生との交流を通して学べることに魅力を感じました。私にとってCCDLは思い出に残る授業となったので、同じくオープン教育センターが推薦していた「日本語」と「数学」の授業もとることに決めました。これらはオンデマンド授業であったので、自分の好きなときに学べる点も魅力的でした。

 CCDLでは英語力を得ることができたのはもちろんのこと、相手の学生の生活・文化などを直に感じることもできました。また「日本語」の授業では大学生活で必要なレポートの書き方を基礎から学べ、「数学」では本格的に数学を学んだことがなくても問題なく勉強を続けることができました。

 どの授業も大学生活に必要なスキルを学ぶことができるだけでなく、大学卒業後でも役立つものになると思います。今後はまだ受講していないCCDLのコースを受講し、英語力の向上に役立てたいです。ここでも単に英語力にとどまらず、さまざまな文化などを吸収したいと思っています。