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キャンパスナウ

▼2017 新緑号

Rising Star―挑戦者たち―

学生生活を通して得た視点や能力を生かし、最前線で活躍する学生と校友を紹介します。
今回は大学院 先進理工学研究科2年の宿輪理紗さんと、株式会社成文堂の小林等さんに、大学での学びや経験、社会とのつながりを語っていただきました。

在校生

最先端の研究と学内外での活動、全てが成長の刺激に

略歴はこちらから

宿輪 理紗さん/大学院 先進理工学研究科 生命医科学専攻修士 2年

 早稲田大学と東京女子医科大学が連携し、医学と理工学との融合研究教育拠点として2008年に創設された両学の連携先端生命医科学研究教育施設(通称「TWIns」)。宿輪理紗さんは、ここで再生医療に役立つ最先端の研究に携わる。臓器を作製する際に必要な細胞種のみを患者から分離する技術の確立のため、東京女子医科大学と共同で研究している。早稲田に医学部はないが、「TWInsでは未来の医療の現場に役立つ研究に携われて、多くの刺激を受けられる」という。

 きっかけは高校の授業。「ヒトの誕生については謎が多いんだな。遺伝子がひとつ欠けるだけで病気の有無や生死が決まるのも不思議」と、生物学や医学に興味を持った。「人の役に立ちたくて、医学部に進むことも考えましたが、臨床で役立つ研究をすればより多くの患者さんを救えると考え、医学と理工学の両方を学べる生命医科学を志望しました」

 医師から日常的に助言をもらって研究できるTWInsは、宿輪さんの希望通りの環境だった。「医学も理工学も、それぞれの分野にとどまらず連携することで、患者さんが本当に望む技術や薬が生まれるかもしれない。それに関わることができればかっこいいな」と、夢を抱きながら研究に打ち込んでいる。

代表を務めた理工展連絡会のメンバーと、第61回理工展終了後に

 学部生時代は西早稲田キャンパスで毎年開催される理工展の運営サークル「理工展連絡会」に所属し、3年次には史上初の女性の実行委員長に。4年生からはTWInsで研究を始め、TWIns内で早稲田と東京女子医科大学の交流会を主催するメンバーにもなるなど、宿輪さんの活躍の場は多彩に広がる。「何か思い立ったら、自分ですぐにやりたくなってしまう」という活発さで学外にも飛び出し、学会発表などさまざまな活動を続けた結果、今年、若者が小池百合子都知事と東京都の未来を話し合う「東京未来ビジョン懇談会」に招かれた。懇談会ではスポーツ・芸術・芸能などで活躍する若手メンバーと顔を合わせ、今後は意見を交わす機会も設けられている。「メンバー唯一の大学生で、リケジョでもあり、医学と理工学が融合した最先端の研究に携わる立場でもある。さまざまな立場はあるけれど、しがらみのない意見を述べたい」と、公の場でも臆せず発言していくつもりだ。

 学内外で多くの刺激を得ている宿輪さん。大学院の理系ということもあって、周りにはメーカーや製薬会社の開発・研究職に進む人が多いが、自らの進路は研究職にこだわらない。「早稲田で幅広い知識や経験を得られたことで、社会に出てもさまざまな分野から吸収し続けたいという想いが強くなりました。今まで研究してきたように、誰かの役に立つ仕事をしながら、それを通して自分の好奇心も満たされれば一番の理想ですね」。変わらない信念と大きな意欲の前に、可能性は無限に広がっている。

※理系女子学生の愛称

宿輪 理紗(しゅくわ・りさ)さん/大学院 先進理工学研究科 生命医科学専攻修士 2年

東京都出身。2016年早稲田大学先進理工学部生命医科学科を卒業し、同年大学院先進理工学部研究科に進学。平日の日中は研究活動に専念し、学会の発表を控える時期は、朝早くから夜遅くまで研究や考察に没頭する日もある。息が詰まったと感じたら、普段電車で通学する区間を歩いて帰ることで気分転換を図る。カメラを携え、旅行に出かけることが趣味。