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▼2017 新緑号

NEWS REPORT

再生医療や生体工学分野への応用に期待

光をあてたナノ粒子から出る「熱」で細胞毒性低く
筋肉をワイヤレスに活性化する新手法を開発

 早稲田バイオサイエンスシンガポール研究所の研究グループは、イタリア技術研究所、シンガポール国立大学と共同で、細胞内のナノ粒子に光を当て骨格筋の収縮をワイヤレスに誘導する新手法を開発。この手法は細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が起こらない新しい収縮過程であることも分かりました。

 電気刺激によるものは、与える電場が不均一、電気分解で生じるイオンによる細胞毒性といった課題が残されていました。本研究では、金ナノシェルというナノ粒子を取り込んだ細胞に特定の近赤外光を照射すると、発生した熱で筋肉の収縮が誘導され、金ナノシェルのある細胞だけを選択的かつ同時に刺激できることが分かりました。また体液に吸収されにくい波長の近赤外光により生体の奥の細胞を刺激できると見込まれ、再生医療や生体工学分野への応用が期待されます。

本研究成果は、アメリカ化学会(ACS)発行の『ACS Nano』のオンライン版に2017年1月20日に掲載されました。また、Nature Publishing Group発行の『Nature Nanotechnology』2017年3月号のNEWS AND VIEWSコーナーで紹介されました