早稲田大学の教育・研究・文化を発信 WASEDA ONLINE

RSS

YOMIURI ONLINE

ホーム > キャンパスナウ > 2017 新緑号 NEWS REPORT

キャンパスナウ

▼2017 新緑号

NEWS REPORT

世界初 人工細胞で「細胞質流動」の再現に成功

機械よりも高効率で働く生体機能を模倣した輸送システム構築の可能性

 理工学術院の鈴木和也助手、宮﨑牧人助教、石渡信一名誉教授らの研究グループは、人工的な環境下で微小管による「細胞質流動」の再現に世界で初めて成功し、流動の発生における細胞膜や微小管の剛性の役割を明らかにしました。

 細胞質流動とは、「細胞質と呼ばれる細胞を満たしている液体が細胞内で流れる現象」で、細胞全体に栄養素を行き渡らせるための物質輸送システムであると考えられていますが、動物細胞において細胞質流動が発生する仕組みは未解明な部分が多く残されています。本研究の成果は細胞質流動の研究に新たな視点を与え、その仕組みを解き明かす手掛かりとなり、生物学、医療分野への貢献が期待されるほか、生体工学分野への貢献として、生体機能を模倣した物質輸送システム構築の可能性が開けることも大きく期待できます。

人口細胞内における(A)微小管渦構造形成の過程と、(B)細胞質流動によって微粒子が運ばれる様子本研究成果は、米国科学アカデミー紀要(PNAS)のオンライン版に2017年3月6日に掲載されました