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▼2016 新緑号

NEWS REPORT

「泣くから悲しい?」自分の声を聞くと気持ちも変わる

意識下の音声操作によって自己感情を変調することに成功

 渡邊克巳理工学術院教授らを含む研究グループは、人が話している時に音声に感情表現を与えることのできるデジタルプラットフォーム(Da AmazingVoice Inflection Device: DAVID)を開発しました。さらに、このプラットフォームを用いて、被験者が音読している時に、「楽しい」「悲しい」「怖がっている」ように聞こえる感情フィルタをかけながら自身の声を聞かせると、自分の声の変化に気づかない時でも、自身の感情を変化させることが可能であることを明らかにしました。音声による感情表現と自己の感情の知覚が、どのような関係にあるのかは、心理学の分野でも長い間分かっておらず、今回の研究の結果は、自己の感情知覚における音声フィードバック効果を、純粋な形で示すことに成功したものと言えます。

 本研究で用いた音声感情誘導の手法(DAVID)は、オンラインで音声に感情フィルタをかけることができるため、音声知覚、感情知覚、自己知覚などに関する実験心理学・認知心理学・神経科学的研究を含めた幅広い研究分野での活用が見込まれます。

※今回の研究成果は、『米国科学アカデミー紀要』に、1月11日15時(東部標準時)に掲載されました。