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▼錦秋号

NEWS REPORT

科学・技術による社会貢献を

「研究の早稲田」から着実な成果を発信

がん抑制タンパク質複合体の機能を世界で初めて解明

研究成果を発表する胡桃坂教授

 理工学術院の胡桃坂仁志教授、大学院先進理工学研究科学生の佐藤浩一さん、京都大学放射線生物研究センター高田穣教授、同石合正道准教授、大阪大学生命機能研究科木村宏准教授らのグループが、がん抑制タンパク質複合体「FANCI-FANCD2複合体」の機能を世界で初めて解明することに成功しました。

 「FANCI-FANCD2複合体」は高発がんを伴う重篤な遺伝病の原因遺伝子産物であり、人間の体内ではがんを抑制する役割を果たしていることが分かっていましたが、そのメカニズムは明らかになっておらず、重要な研究対象として世界中でその機能が注目されていました。

 今回の成果は世界で初めて、このがん抑制タンパク質複合体の機能を解明したものであり、遺伝病や発がんの原因解明に重要な一歩となると期待されています。

ロボティック気道管理シミュレータを実用化

 理工学術院の高西淳夫研究室と株式会社京都科学が共同で、開口障害や小顎症、頸部硬直などのさまざまな症例を再現でき、また救急救命医療などで一刻を争う場合もある気管挿管が適切に行われたかを客観的に評価・確認できる「気道管理シミュレータ」を開発し、実用化に成功しました。

 医療手技を計量的に評価・確認できるシミュレータは世界でも高西研と京都科学のみが開発しており、医療手技訓練の質を大きく向上させる可能性を秘めています。

先進グリッド技術研究所「インフライフ・フォーラム」設置

 林泰弘理工学術院教授が所長を務める先進グリッド技術研究所では、このたび最先端の通信インフラ、エネルギーインフラ、次世代型モビリティが融合した都市型ライフスタイルと基盤となる住宅のあり方について、企業の参画を得て研究を進める「インフライフ・フォーラム」を設置しました。

 本格的な高齢社会を迎え、通信技術の進展や再生可能エネルギーの導入拡大、電気自動車等の普及などを背景に、暮らしのスマート化がますます進展していくものと考えられます。このような中、インフライフ・フォーラムでは、住宅、電機・通信、エネルギーインフラに関係する企業と協働し、国の政策や企業の技術開発動向を基に将来の都市型ライフスタイルを俯瞰し、暮らしの基盤となる街や住宅のあり方を検討します。さらに検討結果を社会に広く情報発信し、よりよい社会の構築を支援します。

文部科学省「国家課題対応型研究開発推進事業(原子力基礎基盤戦略イニシアチブ)」に2課題が採択

 文部科学省が公募した標記事業に、本学から2件の提案課題が採択されました。今後、岡、松岡両教授のもと、同事業の目的である、福島第一原子力発電所の事故を踏まえた原子力施設の安全性向上に関する基盤技術の強化・充実に資する研究開発が進められます。

文部科学省事業名 提案課題 研究代表者
原子力プラントの安全性向上に係る
基礎基盤研究
原子炉容器下部ヘッドの
溶融物挙動の機構論的研究
岡 芳明
理工学術院教授
原子力と社会の関わりに係る
人文・社会科学的研究
原子力産業への社会的規制と
リスク・ガバナンスに関する研究
松岡俊二
国際学術院教授
平成24年度科学技術振興機構「CREST」に採択

 社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、日本が直面する重要な課題の達成に向けた基礎研究を推進し、科学技術イノベーションを生み出す創造的な新技術を創出することを目的とした科学技術振興機構(JST)の平成24年度「戦略的創造研究推進事業」(CREST)に、早稲田大学から理工学術院の内田健康教授、林泰弘教授、中井浩教授、竹山春子教授の4名の研究課題が選ばれました。「CRES T」の13 研究領域には751件の応募があり、そのうち採択されたのは70件となっています。

詳しい研究課題概要はこちら
http://www.waseda.jp/jp/news12/120830_crest.html