早稲田大学の教育・研究・文化を発信 WASEDA ONLINE

RSS

YOMIURI ONLINE

ホーム > キャンパスナウ > 早春号 NEWS REPORT

キャンパスナウ

▼早春号

NEWS REPORT

科学・技術による社会貢献を

「研究の早稲田」から着実な成果を発信

寄田准教授が参加
ヒッグス粒子探索―LHC実験の最新結果について

 質量の起源とされるヒッグス粒子の探索などの実験を続けている欧州合同原子核研究機構(CERN)は12月13日、最新の中間結果を発表し、大きな注目を集めました。同実験は日米欧中心のアトラス(ATLAS)実験チームと、欧米中心のCMS実験チームという2つの国際研究グループが大型粒子加速器「LHC」を使用して行っており、本学理工学術院総合研究所の寄田浩平准教授が、東京大学素粒子物理国際研究センターや高エネルギー加速器研究機構など国内15機関からなるアトラス日本グループの一員として参加しています。

 成果概要の詳細はWebサイトにて公開しています。

Webサイト

高等研究所・品田賢宏准教授らのチーム
単一ドーパント原子が制御された量子デバイスを開発

 本学高等研究所の品田賢宏准教授、理工学研究科博士課程の堀匡寛さん、イタリア学術研究会議のEnrico Prati博士らの国際共同研究チームは、半導体集積回路に用いられるトランジスタ中のドーパント原子を制御し、量子輸送現象の観測に成功しました。

 従来、トランジスタの閾値電圧(オン/オフ電圧)を設定するためにドーパントが添加されてきましたが、極度に微細化したトランジスタではドーパントがランダムに分布しているために、閾値電圧のばらつきが問題となっており、その制御が課題となっていました。品田准教授らは、トランジスタ中のドーパントを1個ずつ制御し、一次元配列構造を作り込むことで単一ドーパントを介する量子輸送現象の観測に成功しました。

 本研究は単一ドーパント原子デバイスの実現性を高め、新しい原理に基づくデバイス開発に弾みを付ける成果です。

理工学研究所主催
シンポジウム「エネルギー問題の短・中・長期展望」開催

 第2回「エネルギー問題の短・中・長期展望」が12月19日、「スマートコミュニティとスマートハウス―建築の超省エネ化と電気・情報との融合―」をテーマに西早稲田キャンパスで開かれました。中川義英理工学術院総合研究所長の挨拶の後、同学術院の林泰弘教授、田辺新一教授、勝田正文教授、高口洋人准教授ら4名の教員が、熱エネルギー利用やエネルギー資源、再生可能エネルギーなど各々の研究内容について講演(写真)。参加した一般の方や学生ら約250名が熱心に耳を傾けました。

 同シンポジウムは電力危機をテーマに、7月に第1回を開催。今後は「電力」問題だけでなく、熱エネルギー利用やエネルギー資源、再生可能エネルギーなどに関する課題についても取り上げ、さまざまな視点から議論を深めていく予定です。