早稲田大学の教育・研究・文化を発信 WASEDA ONLINE

RSS

YOMIURI ONLINE

ホーム > キャンパスナウ > 盛夏号 NEWS REPORT

キャンパスナウ

▼盛夏号

NEWS REPORT

多岐にわたる分野の功績が讃えられ

本学の教員が各種栄誉を受賞

文部科学大臣表彰 受賞   紫綬褒章 受章
 理工学術院の大石進一教授が「精度保証付き数値計算学の確立のための研究」で、平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞しました。

 同賞は、科学技術に関する研究開発、理解増進などにおいて顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としたものです。

 大石教授はこれまでも丹羽記念賞、大川出版賞、船井情報科学振興賞、電気通信普及財団テレコムシステム技術賞をはじめ、学会賞など多数の賞を受賞しています。
  文化構想学部長 大日方純夫 「界面電気化学の確立による高密度記録用小型磁気ヘッドの開発」の発明改良功績が讃えられ、理工学術院逢坂哲彌教授が、紫綬褒章を受章しました。

 長年、電気化学をベースに研究を続け、その内容の一部が磁気ヘッドとして実用化に結びついた成果が評価されたものです。逢坂教授は「大学の教育・研究にかかわるものが、このような成果を認められたのは大変光栄です。多くの研究室卒業生諸君と共同研究してきた仲間との成果が実った結果と感じ、感謝しています」と述べました。

 受賞対象の磁気ヘッドの開発はすでにいくつかの企業で利用実用化されています。
   
第23回三島由紀夫賞 受賞   第21回 伊藤整文学賞(評論部門) 受賞
文学部長 大日方純夫 文学学術院の東浩紀教授が、長編小説「クォンタム・ファミリーズ」で第23回三島由紀夫賞を受賞し、6月25日、東京のホテルオークラで贈呈式が行われました。

 同賞は、新潮文芸振興会が主催し、1年間に発表された小説、評論、詩歌、戯曲の中から、文学の前途を拓く新鋭の作品に贈られるものです。

 東教授の専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。文化構想学部他でウェブ文学論や小説表現などの授業を担当しています。これまで批評家としての活動が中心でしたが今回は長編小説での受賞となりました。「驚くとともにたいへん光栄なことだと思っております。これからも評論とともに小説を書き続けていきたい」と述べており、今後さらなる活躍が期待されます。
  教育学部長 神尾達之 文学学術院の宮沢章夫教授が、「時間のかかる読書 横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず」で伊藤整文学賞(評論部門)を受賞しました。同賞は、小樽市出身である伊藤整の没後20年を契機に創設された文学賞で、小説・評論・詩などが対象。これまでに大江健三郎氏や柄谷行人氏、本学国際学術院の加藤典洋教授などが受賞しています。宮沢教授は劇作家、演出家、小説家として活躍しており、92年には岸田國士戯曲賞を受賞。文化構想学部などでサブカルチャー論をはじめとする授業を行っています。

 宮沢教授は、「実作者ですので評論部門での受賞にはたいへん驚きました。賞に後押しされ、さらにいい仕事をしなければと思います」と今後の意欲を述べました。