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▼早春号

MISSION! 大学の仕事

教職員に与えられたさまざまなミッションと、早稲田大学の新しい動きをご紹介します。

エクステンションセンター
大学として国内最大の講座数を持つ生涯学習機関

学ぶ意欲のある人たちに、早稲田大学の教育・研究の成果を開放

エクステンションセンターは、早稲田の知的財産を広く世の中に開放することを目的とした生涯学習機関で、学ぶ意欲のあるすべての人たちを応援しています。エクステンションセンターWebサイト

エクステンションセンターの先駆け

早稲田校スタッフ

八丁堀校スタッフ

 早稲田大学エクステンションセンター(所長:岩井方男政治経済学術院教授)は、1981年、大学創立100周年を記念し、大学が持つ知的財産を広く社会に開放する(=Extension)ことを目的として発足しました。当初は、ビジネス、教養などの分野の約40講座と、小規模でスタートしましたが、現在では「文学の心」「日本の歴史と文化」「世界を知る」「芸術の世界」「人間の探求」「くらしと健康」「現代社会と科学」「ビジネス・資格」「スポーツ」「外国語」「江戸・東京」などの分野で年間約1,400以上の講座を開講。日本の大学のエクステンションセンターの先駆けであり、日本一の規模を誇っています。早稲田と八丁堀の2カ所に校舎があります。

 エクステンションセンターは、これらの公開講座の総称である「オープンカレッジ」のほか、「海外プログラム」、「トラベルスタディ」、場所や時間を問わずに学べる「eラーニング講座」で構成されています。

早稲田校(左) 八丁堀校(右)

 また、特筆すべきこととして独自の単位制度があり、76単位取得すると大隈講堂で行われる修了式で総長から「オープンカレッジ修了証」を授与されます。2008年度までに1、244名の修了生を輩出しました。「稲修会」と呼ばれる修了生の親睦組織もあり、さらに「早稲田大学推薦校友」になる道も開かれています。

データ分析により、受講生の視点に立った講座を企画

講座風景

 エクステンションセンターは、所長と事務長の緊密な連携のもと8名の専任職員と、株式会社早稲田総研インターナショナルへの業務委託によって運営されています。講座の企画、運営にあたって最も重視しているのは、受講生の希望です。学期毎にアンケートを実施し、データを細かく分析することによって講座を見直し、限られた教室数を最大限に有効活用するためのプログラムを組んでいます。そのため、講座のラインアップそのものが、受講生の関心が高い事柄の傾向を示しているといっても過言ではありません。(下表:人気講座ベスト20)

 高橋圭三事務長は、講座の企画について「職員は各ジャンルのスペシャリストではありません。しかし、データをしっかり分析すると、受講生のニーズを反映した講座ができるのです。ちなみに最近は、退職後の男性の受講生が増えており、古典文学、歴史、仏教美術といった内容の関心が高まっています」と話しています。

人気講座ベスト20
順位 ジャンル 講座名・講師名
現代社会 「09政局裏表―権力闘争の実相を、剥ぐ―」野上 忠興
文学 「平家物語を読む」大津 雄一
芸術 「仏像鑑賞のための日本史Ⅰ―仏教美術を育んだ時代の要請―」森下 和貴子
世界 「世界史上の日清、日露戦争」近藤 申一
歴史 「足利尊氏の足跡をたどる」高橋 典幸
文学 「万葉集全講」内藤 明
世界 「世界の基層文化とことば―日本・アジア・ケルトの基層文化への旅―」池田 雅之他
文学 「古事記に見る古代日本」菅野 雅雄
歴史 「『信長公記』を読む」堀 新
10 資格 「社会保険労務士受験対策講座」秋保 雅男、新井 美和
11 人間 「自分と向き合う心理学」加藤 諦三
芸術 「仏教の「こころ」と「かたち」―文殊菩薩―【午前クラス】」吉村 誠、村松 哲文
13 歴史 「昭和の歴史―政治・思想・社会・文化―」佐藤 能丸
14 人間 「仏典を読む―法華経の世界―午前クラス】」吉村 誠
15 歴史 「日本の近代史―東京専門学校誕生の時代を読む~『明治14年の政変』~」大日方 純夫
16 芸術 「仏像の鑑賞Ⅱ」小林 裕子
人間 「人物と事件から読み解く日本の宗教史―南北朝時代から江戸時代―」正木 晃
世界 「アジア太平洋戦争への道―柳条湖からパールハーバーへ―」小林 英夫
現代社会 「宇宙を知る―最新宇宙観測と宇宙誕生理論および地球と人類の未来―」大木 健一郎
総合 「クラシック音楽を生涯の友に」中野 雄
早大生の資格取得もサポート

 ここ数年の受講生数の推移を分析すると、継続受講する既会員数は伸び続けているものの、新規会員数が微減しており、全体の受講者実数は変化がありません。こうした現状を踏まえ、新規会員数、特に若い世代や通学が難しい受講生を増やすための取り組みを行っています。その一つが、インターネットを利用したeラーニング講座の開設。2009年度に3講座でスタートして手応えを掴み、2010年度は23講座開設する予定です(Information参照)。

 また、早大生の資格取得や就職を支援するための講座を拡充することも検討しています。学生にとっては、受講料が比較的安価で、授業の合間や放課後に通いやすい場所にあるというメリットがあり、大学の組織としてのミッションを果たすことができます。

 一方、長年通い続けている受講者のニーズをさらに満たすため、より一層深く体系的に学べるような講座を開設するなど、プログラム全体の質を向上することも課題です。今後も大学のエクステンションセンターとしての強みを発揮し、ソフト面、ハード面共に満足度の高い生涯教育機関を目指していきます。

若手職員に聞く

長尾 洋吉さん

学びたいことが必ずみつかる講座ラインアップが自慢

―担当業務は?
 「日本の歴史と文化」「世界を知る」「現代社会と科学」のジャンルに属する講座企画を中心に、eラーニング講座の全体企画を担当しています。それからパンフレット制作も大切な業務です。講義要項を年3回作っているようなものです。

―講座企画で注力していることは何ですか?
 10年以上通われている受講生の中には、一つのことを体系的に学びたいというニーズがあります。例えば日本の歴史なら、全体を概観した後、時代ごとに深く学ぶ講座を用意すれば、探求の道筋を示すことができます。講師の先生たちと相談しながら、早稲田で学ぶ醍醐味を味わえるような企画へと進化させたいですね。私自身もこの仕事にやりがいを感じています。

―読者の皆さんへ一言どうぞ。
 これだけの講座数を揃えている大学のエクステンションセンターは他にありません。パンフレットを読めば、誰でも、何かしら学びたいことがみつかるはずです!

Information
学ぶ時間と場所を広げるeラーニング

「いつでも、どこでも、何度でも」学べるをキーワードに、インターネットを利用して気軽に学べる生涯学習の場を提供しています。ご父母の皆様にも「早稲田の学び」を体験していただく絶好の機会です。当センターホームページで詳細をご確認のうえ、ぜひお申し込みください。

○申込期間
3月13日(土)~5月7日(金)
○受講期間
5月17日(月)から2ヶ月程度
○申込方法
当センターホームページよりお申込ください。
○開講予定講座
  • ・自分と向き合う心理学
  • ・早稲田大学建学の理念
  • ・ビジネス思考力を高めるトレーニング方法を学ぶ
  • ・大学経営の経済分析
  • ・エジプト考古学入門
  • ・日常の論理で読み解く、哲学者の名言
  • ・ギリシア神話
  • ・仏像鑑賞のための日本史