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ホーム > キャンパスナウ > 2016 錦秋号  Front Runner—活躍する若者—

キャンパスナウ

▼2016 錦秋号

Front Runner—活躍する若者—

学生生活のなかで身につけた視点や能力を生かして活躍している学生と若手校友をクローズアップして紹介するコーナー。
第11回は教育学部4年の真鍋安佳理さんと、名古屋大学大学院医学系研究科の栁川まどかさんにお話をうかがいました。

部活動で得た自主性を、自分の道に生かしたい

略歴はこちらから

真鍋 安佳理さん/教育学部教育学科4年 早稲田大学馬術部 主務

 毎朝7時、体調チェックに始まり、馬房掃除、運動、その後は体を洗って拭いて、また厩舎に戻して、餌をやる-。この4年間、真鍋さんの朝は馬とともに始まった。自然と、学生生活は他の体育各部のそれとひと味違うものに。時には夜間に体調を崩した馬に一晩中付き添うこともある。「馬の命を預かっているので、馬中心に人が動く。それが馬術部です」真鍋さんは笑う。

 高校時代はスキー部に所属。大学に入ったら新しいスポーツに挑戦し、やるなら部活でとことん打ち込みたいと決めていた。そんな真鍋さんが出合ったのが、生き物を扱う唯一の部活動、馬術部だ。約30人の部員の雰囲気はアットホームで、初心者の真鍋さんを優しく受け入れてくれた。練習も上級生優先ではなく、1年生のうちから馬に乗れる早稲田の環境が気に入り、入部。しかし、1、2年生の間はなかなか上達できず「部の役に立てていないのではないか」と悩む日が続いた。

馬の演技の正確さや美しさを競う「馬場馬術競技」に出場する真鍋さん

「馬術の成績以外で、何か部に貢献したい」という思いから、自主的に部のためになる仕事を探し、そのうち先輩が行う部の運営作業を手伝うようになった。仕事は、会計管理や大学とのやり取り、大会に向けた馬の移動の手配など多岐にわたった。真鍋さんは「人が気づかない隙間の仕事を見つけよう」と心がけ、誰がどんな仕事をしているか見渡して把握するよう努めた。持ち前の面倒見の良さを生かし、先輩後輩にかかわらずサポートしていると、任せられる仕事の幅はどんどん広がっていった。「できる仕事が増えていくことがうれしくて、これが自分の役割なんだと感じました」。自分の役割を見つけて自信をつけると、馬術の成績もついてきた。「心の余裕が馬にも伝わったのかもしれません」と真鍋さん。3年生になったころから、真鍋さんは大会でも好成績を収めるようになった。

 同時期、学業でも転換点が訪れた。それまで「人に教える仕事をしたい」と、教育学部で教師を目指していた真鍋さんは、3年生で犯罪心理学の講義を聴講。少年の更正支援について学び、何かしたい、何ができるか、考えるようになった。この頃から、法務技官など更正支援のための仕事を志すようになり、進みたい道が固まった。

 文武ともに自分の道を確立した真鍋さんにとって、上級生になってからの生活は「大変だけれど、充実の学生生活」だった。4年生で主務を任せられ、物品管理やスケジューリングなどの事務作業から獣医、えさや備品業者とのやり取りなどの渉外業務まで、部に関わる全てを統括。選手としても、自身が出場した3月の大会では、見事入賞を果たした。今手にしている充実した毎日は「悩んでいたころ、自主的に動くように考え方を変えられたから」

「早稲田で、そして馬術部の主務という経験から得られた一番大きなものは、自主性。自分で見つけたやりたいことを、社会人になったら実現したいです」。早稲田で自分の道を見つけた後は、鍛えられた強い精神力で、夢に向かって突き進んでいく。

真鍋 安佳理(まなべ・あかり)さん/教育学部教育学科4年 早稲田大学馬術部 主務

大阪府生まれ。2013年早稲田大学教育学部教育学科に入学。現在はバイクや車でのドライブ、食べ歩きを楽しむ一方、油彩や水彩画を描いたり本を読んだりするインドアの趣味も楽しんでいる。好奇心が強く、新しいことにも抵抗を持たず挑戦する。現在は法務技官を目指し、試合のない土日や空いた時間を見つけて、少年院や鑑別所を見学。公務員の試験の準備も続けている。