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キャンパスナウ

▼2016 早春号

Front Runner―活躍する若者―

学生生活のなかで身につけた視点や能力を活かして活躍している学生と若手校友をクローズアップして紹介するコーナー。
第8回は商学部3年の片野航太さんと、株式会社ビズリーチの小田絢美さんにお話をうかがいました。

いつの日か、日本の水産資源を復活させたい

略歴はこちらから

片野 航太さん/商学部3年

 水産業に従事する父親の影響で、幼少期から魚に興味津々だった。そして中学生の頃、日本の水産資源が1988年以来、減少し続けている事実を知る。「父がノルウェーから鯖を輸入する仕事をしていて、ノルウェーの持続可能な漁業方法や水産資源管理方法を教えてくれました。“ 日本でも同じことができないのかな?”と漠然と考えていました」

 この思いは、いつしか「かつて世界最大の水産国家だった日本の水産資源を復活させたい」という壮大な夢へと変化し、現在は、それをビジネスにする方法を模索している。2015年2月には父親の知人に紹介され、アメリカ・ニューオーリンズで行われた水産物の持続可能性を議論する国際会議「シーフードサミット」に参加。「英語力はギリギリでしたが、世界各国の水産業者・漁業者と必死にコミュニケーションしました。その中の何人かとは今でも連絡を取り合っています。良い経験でした」

シーフードサミットでは、水産業に関わる世界の人と交流した

 夢は世界を視野に入れ、少しずつ現実味を帯びてきている。2015年度の春から商学部設置の全学オープン科目「起業家養成講座」を受講したのをきっかけに、オリジナルのビジネスプランを競うインキュベーション推進室主催の「早稲田大学ビジネスプランコンテスト」に挑戦した。片野さんは、東日本大震災で打撃を受けた三陸沖の漁業の復活を地域創生の切り口にする計画を立案。見事、書類審査の一次選考を通過した。ここで新たな出会いが片野さんに訪れる。「一次選考通過者には現役の会計士やコンサルタントがメンターとして付き、プランのブラッシュアップを手伝ってくれたんです。私のメンターは中小企業コンサルタントの方で、様々なビジネスの手法を教えてくれました。二次選考では、前回からプラン内容を大幅に変更し、約1カ月かけてブラッシュアップ。グラフなどの資料づくりは不慣れで苦労しましたが、とても楽しかったです」

 持てる力を注ぎ込んだ入魂のプラン。しかし、惜しくも優勝は逃した。「でも、メンターとの関係は今も続いていて、色々と助言をもらっています。もっとプランを磨いて、来年は優勝したいですね」と語る片野さん。人との関わりの中で成長し、夢に向かって着実に歩を進めている。

 課外活動でも同じように前向きだ。テニスサークルでは早稲田大学庭球同好会連盟の連盟委員長を務め、これまで希薄だったサークル間の交流を推進した。「会話の多い家庭で育ったので、人とコミュニケーションを取ることは得意なんです」と話す片野さん。「水産資源復活の夢はまだ遠いですが、まずは社会へ出てたくさん仲間をつくり、じっくり準備していこうと思っています」その目は、希望に輝いている。

片野 航太(かたの・こうた)さん/商学部3年

広島県生まれ。その後、0~5歳までを父の仕事の関係でロンドンで過ごし、東京で育つ。2012年早稲田大学商学部に入学。魚に詳しい父と同じく釣りが趣味で、銛突きもする。水族館が大好きで、アルバイト先は豊洲の鮨屋。魚に没頭する傍ら、最近までテニスサークルで汗を流していた。現在は早稲田大学庭球同好会連盟委員長を務める多忙な日々。