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キャンパスナウ

▼2015 早春号

Front Runner―活躍する若者―

学生生活のなかで身につけた視点や能力を活かして活躍している学生と若手校友をクローズアップして紹介するコーナー。
第4回は大学院人間科学研究科1年の岡田まりあさんと、松竹株式会社の新垣弘隆さんにお話をうかがいました。

とりあえず行動する。そこから得る気づきは多い

略歴はこちらから

岡田 まりあさん/大学院人間科学研究科 臨床心理学研究領域 修士課程1年

 ありのままの自分でいられそうな早稲田の校風に惹かれて入学。中学から熱中していた演劇が盛んなことや、鴻上尚史などの演劇人を輩出していることも魅力だった。だからというわけではないが、人間科学部での4年間は演劇漬けの日々。誘われるままにさまざまな現場に顔を出し、最大で月に2、3公演を掛け持っていたときもある。

 「とりあえずやってみる。そこから学ぶことは多いと思います。とはいえ、詰め込みすぎて何度もパンクしかかったことはあるんですけどね。それも、自分の限界を知るという意味では必要な経験だったと思います」

 それでも演劇から離れるという選択肢は考えたことがない。なぜなら強い個性をそのままさらけ出す演劇人たちが好きだから。また、演劇は自分の進路を見つめ直すきっかけにもなった。

3年生の時に初主演を踏んだ舞台「どうしても」の1シーン。“演者”について理解する上で重要な経験を得た

 「舞台の上では、自分がどう演じるかではなく、どう観られているかが重要です。それは、私が興味を持っていた臨床心理学の考え方にも応用できます。例えば臨床心理の中で人と向き合う時には、本人がどう思っているかだけでなく、周りの人がどう観ているかという視点が関わってきます。患者さんとの向き合い方、病気への向き合い方。その一つの答えが、演劇の中にありました」

 もっと臨床心理学を追究したいとの思いから大学院への進学を選択したちょうどその頃、文化推進学生アドバイザーにならないかと声をかけられる。勉強との両立への不安から一度は断ったものの、「現場に行かなくても演劇と関わる方法がここで見つかるかもしれない」との考えがむくむくと沸き起こり、大好きな早稲田文化を盛り上げる一役を買おうと決意した。

 文化推進学生アドバイザーは2014年4月からスタートした新しい制度だ。最大の活動は、10月に行われた早稲田文化芸術週間への企画立案。学年も学部も学生アドバイザーになった理由もてんで一致しないメンバーと、何度も議論し企画を立てていく。そのたびに所沢と早稲田を往復した。「最初に“早稲田文化”とは何かを皆で真剣に議論したことで、価値観や意見の違いに気づくことができました。私にとって早稲田文化とは“演劇”ですが、立場やとらえ方によっては“音楽”や“スポーツ”、あるいは“講義”も早稲田文化になるわけです。これまでかかわってきた演劇人たちとは異なる価値観の人たちと意見を交わし、理解し合うという経験はとても新鮮でした。皆、ありのままの私を受け入れてくれたし、私も皆の考えを受け入れる。さまざまな立場、状況の方々と向き合う臨床心理学の勉強にもつながっていると思います」

 現在はカウンセラーを目指し、週に2日の授業、4日の現場実習というハードスケジュールをこなしている。岡田さんを突き動かすのは、苦しんでいる人を助けたいとの強い思いだ。「人が好き」。素直にそう言い切る岡田さんにしかできないカウンセリングで、多くの人が救われる未来が楽しみだ。

岡田 まりあ(おかだ・まりあ)さん/大学院人間科学研究科 臨床心理学研究領域 修士課程1年

広島県生まれ。2010年早稲田大学人間科学部に入学。幼い頃から演劇のもつパワーに魅了され、中・高・大と演劇に打ち込む。中でも高3の時に観た鴻上尚史の舞台「僕たちの好きだった革命」の衝撃は大きく、演劇にのめり込むきっかけとなった。今も月に何度も劇場に足を運び、エネルギーを充電している。最近のマイブームは「恐竜」で、トリケラトプスが好き。