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キャンパスナウ

▼2016 新緑号

進化する大学

大学の新しい組織・制度など、進化する大学のしくみについて解説します。
第9回は、学生生活課広報デスクです。

略歴はこちらから

学生生活課 広報デスク

情報提供により充実した学生生活をサポート

関口 八洲男/学生部 学生生活課長

双方向性を重視した“早大生応援誌”を発行

学生生活課広報デスクの皆さん

 学生生活課広報デスクは、学生に充実したキャンパスライフをおくってもらうため、情報提供を中心としたサポートを行っています。具体的には、『早稲田ウィークリー』(以下、ウィークリー)、『早稲田大学キャンパスハンドブック』、『新鐘』、『学生生活調査報告書』の発行を手がけています。

 これら4媒体のなかでも、学生にとって特に身近な存在といえるのがウィークリーです。学園紛争まっただ中の1966年、学内の情報公開を目的に誕生。第10号あたりから、大学広報誌としては珍しい週刊での発行ながら、一度も休刊せず早稲田大学の「今」を脈々と伝え続けてきました。

 とはいえ、時代とともにその役割は徐々に変化しています。近年は「早大生応援誌」というキャッチコピーのもと、より実用的な情報提供を心がけてきました。例えば、サークル活動や学内イベントの紹介、あるいは薬物・飲酒などへの注意喚起、多様な活躍をする学生や卒業生の紹介といったことですね。毎号、特集と複数の定型コーナーで構成し、教授陣によるリレーコラム「えび茶ゾーン」やユニークな学生が登場する「ぴーぷる」は、昔から根強い支持を得る名物コーナーといえます。

 また、一方通行の発信ではなく、読者である学生との双方向性を重視している点も最近の特徴です。毎年、春と秋の2回、学生から読者モニターを公募し、約80名に誌面の感想をヒアリングするとともに、誌面で紹介すべき話題や人、スポットなどを推薦してもらっています。そうした生の声を反映するほか、広告研究会などの公認サークルに表紙デザインを依頼するなど、早稲田の学生たちが持つ多彩な個性やスキルを誌面づくりに活用する取り組みも行っています。

4月にWebへ完全移行 教養を刺激する媒体へ

 創刊以来、誌名を変更したり、白黒からカラーになったり、幾度かの変遷をたどってきたウィークリーですが、今年4月に新たな一歩を踏み出しました。約50年続けてきた紙媒体による発行を止めて、Webマガジンに一本化したのです。

 もともと紙媒体は文字数が制限されるというジレンマを抱えていました。一つのテーマを深掘りしたくても、紙幅の関係でなかなか実現しなかったのです。しかし、Webであれば文字の制約を受けることもありません。それに、読者モニターの意見や一部Webで公開していた記事の閲覧実績を検証するなかで、密度の濃い充実した企画が人気を得ていることも分かっていました。こうした読者のニーズも踏まえ、より読み応えのある内容にしたいと考えたことが、Webマガジン化に踏み切った大きな理由です。

 新たなWeb 版ウィークリーは、「学生の精神的・知性的滋養となる情報の提供」というコンセプトを加えて編集を行っています。従来担ってきた学生生活に役立つという機能にプラスして、教養面を刺激する機能も強化するというイメージですね。

 個別のコンテンツづくりに関しては、学生が主役という従来の方針は踏襲しつつ、著名人にも多数登場してもらうことで、記事の話題性や深みが増すよう工夫しています。

世の中に広く情報を届ける

 Webマガジン化のメリットは文字数の制約から開放されるという以外にも、いくつかあります。主に学内での配布に限られていた紙媒体と違って、世の中に広くあまねく情報を届けられる点もその一つ。インパクトのある内容であれば、SNSなどを通じて全世界に記事が拡散されるでしょう。そのため早稲田大学のブランディングに、今まで以上に貢献できるようになると考えています。

 さらに、パソコンはもちろん、スマートフォンの画面でも最適なサイズで表示できるマルチデバイス対応のため、いつでも、どこからでもアクセスが可能であり、利便性の面でも優れているといえます。

 また、記事を即時にアップできることから速報ニュースを掲載する、より効果的な情報発信を目指して閲覧履歴を検証する、といったことも可能になります。

 従来は学外の方の目になかなか触れにくかったウィークリーですが、Webマガジン化によって保証人の方をはじめとする多くの方との距離を縮めることができました。ぜひこの機会にサイトを訪れ、ウィークリーでしか見られない、元気に輝く学生たちの姿、そして早稲田大学の今をご覧いただければと思います。

New Open
■ Web版早稲田ウィークリー

URL : http://www.waseda.jp/inst/weekly/

4月にオープンしたばかりのWeb版ウィークリー。写真もテキストも充実した読み応えのある記事を公開しています。月曜日を更新開始日とし、毎日何かしらのコーナーで新着記事をアップ。また人気企画は引き継ぎつつ、留学生に母国を紹介してもらうといった、新しい企画もスタートさせています。

Voice 学生からのコメントをご紹介します。

『早稲田ウィークリー』読者モニター
創造理工学部 2年生
山野奨太さん

 毎週欠かさず読んでいますが、大学に関する情報はもちろん、授業のレビューやさまざまなコラムがあり、飽き性の私でも自然と読み続けることができました。紙で発行していたときもページ数は8ページと少ないものの、読み応えがありました。特に新入生でまだ大学についてよく分からないことが多い人にはぜひ読んでもらいたい広報マガジンです。これからはWebで写真や動画なども多用され、より内容の濃いものになると期待しています。

広報デスク 学生スタッフ
文化構想学部 4年生
五十嵐多喜さん

 Webサイトの更新や「ワセメシ」の取材など、さまざまな仕事をさせてもらっており、学生スタッフとして楽しみながら働いています。紙媒体での発行取りやめは寂しさもありますが、Webマガジン一本化へとリニューアルすることによって『早稲田ウィークリー』の可能性はもっと広がっていくと思っています。私自身も新たな気持ちで仕事に臨むとともに、今まで以上に多くの人に読んでもらえるように努めていきたいです。

Other Books 広報デスクが手がけるそのほかの媒体です。
■ 早稲田大学キャンパスハンドブック

早大生に必要な情報が網羅された、4年間利用できる手帳。スケジュールや目標管理シート、学内の組織や施設、キャンパスマップなどを掲載。

■ 新鐘

「この一冊で早稲田大学の教育・研究が分かる」をコンセプトに年1回、春に発行している学園誌。新入生オリエンテーションの時に配布しているほか、学内ラックにも置いています。

■ 学生生活調査報告書

毎年5月に実施している学生活調査の結果をまとめ、10月に発行しています。早大生の全体像を把握できる貴重な資料。

関口 八洲男(せきぐち・やすお)/学生部 学生生活課長

1989年早稲田大学入職。その後、事務システムセンター、教務部教務課、法学部事務所、総長室秘書課、125周年記念事業推進室、総務部総務課、総長室秘書課を経て、学生部学生生活課長に着任。現在に至る。