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東日本大震災関連のニュース

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震災復興への貢献を誓う
鎌田薫総長が岩手・福島などの被災県の校友を訪問

 東日本大震災からの復興に奮闘する方々を励まそうと、鎌田薫総長が7月2日と3日、岩手県や福島県などの被災地を訪れ、ボランティア活動をしている本学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)の学生や校友の方々を激励しました。

 1日目は地震・津波被害の大きかった岩手県宮古市を訪問し、山本正徳市長に挨拶したあと、WAVOCの学生らに合流。宮古市駅前では、七夕祭りへの出演と三陸鉄道車内での演奏を予定している本学ニューオルリンズジャズクラブのメンバーを激励。津波で大きな被害を受けた田老第一中学校で、校舎の復旧作業などを手伝いました。

 翌2日目には、福島県会津若松市で、校友会福島県支部が開催した地域交流フォーラム「『早稲田を知る』in福島」で講演。「原発事故による風評被害で大変苦しい状況に追い込まれていると思いますが、すべての被災者に心からのお見舞いを申し上げます」と集まった校友の方々に語りかけ、震災に関するボランティアや奨学金の新設、研究プロジェクトなど大学の取り組みを紹介し、「大学として、今後も福島県の一層の発展に貢献したい」と話しました。

平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)派遣学生が、被災地で奮闘
福島県立双葉高校生には学習支援を実施

WAVOCの活動の一環で、学生6名が栃木県小山市にて8月4日から10日にかけて、福島県立双葉高校の11名の生徒に学習支援を実施。双葉高校教員のアドバイスを受けつつカリキュラムを作成し、国語、数学、英語の3教科を教えました。

 学生たちは夜も寝ずに予習、授業練習をし、高校生のどんな質問も一緒に考え、そのかたわら花火やフットサルなども企画。高校生たちも次第に打ち解け、学生に将来の夢を語るなどするようになり、そうした交流の様子に地域のNPOや企業からも教材やお菓子などが提供されるなど、支援の輪が広がりました。

WAVOCによる東日本大震災復興支援活動(7月~)

◆泥かき・がれき拾いボランティア
日程 概要/参加人数
7月1日~3日 宮古・田老第一中学校泥かき、がれき拾い 31名
7月8日~10日 大槌町・源水川清掃 59名
8月22日~24日 陸前高田・田んぼの草刈り 36名
8月29日~31日 陸前高田・田んぼの草刈り 40名
9月9日~11日 大槌町・源水川清掃 27名
9月16日~18日 陸前高田・田んぼの草刈り 81名
◆イベント運営手伝い・サークル参加など
日程 概要(団体名)/参加人数
7月1日~3日 宮古・音楽ボランティア(ニューオルリンズジャズクラブ) 31名
7月9日~10日 一関・スポーツボランティア(卓球部)  5名
7月15日~18日 宮古・スポーツボランティア(柔道部)  3名
8月4日~10日 小山・福島県立双葉高校学習支援(Community Aids Project)  7名
8月5日~7日 陸前高田・スポーツボランティア(柔道部) 17名
8月9日~11日 陸前高田他・コンサート参加など(早稲田フィルハーモニー管弦楽団、
ボクシング部、パントマイムサークル舞☆夢☆踏)
36名
8月9日~12日 山形・キッズ・アート・キャンプ・山形参加(パディゴルフクラブ)  3名
8月11日 盛岡・パフォーマンス(応援部) 88名
8月12日~14日 名取・なとり鎮魂灯篭流し(大学院アジア太平洋研究科協力) 52名
8月18日~20日 気仙沼・大漁旗まつり参加(環境ロドリゲス・Sports of Japan) 21名
8月21日~25日 田野畑村・被災地区の清掃、交流活動(思惟の森育林プロジェクト) 41名
8月25日~28日 気仙沼他・音楽ボランティア(Street Corner Symphony) 31名
8月26日~29日 宮古・音楽ボランティア(Choco Crunch) 38名
8月26日~29日 気仙沼・まちなか復興ワークショップ(気仙沼まちなか復興支援隊) 12名
9月1日~2日 仙台・石巻女子商業高校の校外学習へ参加(石巻活動経験者有志) 21名
9月3日~6日 石巻・音楽ボランティア(グリークラブ) 41名
9月13日 「ボランティア アカペラコンサート」開催  
9月15日~20日 遠野・農業ボランティア(ルーラル・インディア) 11名
9月16日~19日 岩泉町他・音楽ボランティア(マンドリン楽部、
津軽三味線愛好会三津巴、ニューオルリンズジャズクラブ)
30名
9月30日~10月2日 田老町・パフォーマンス(応援部)  8名
「学ぶことが復興の力になる」ビジネススクールがチャリティー講演会を開催中

 早稲田大学ビジネススクール(大学院商学研究科ビジネス専攻)は、東北復興支援チャリティー講演会「MBA ESSENTIALS」を開催。同ビジネススクールを代表する10名の教授陣から、いま経営に求められるエッセンスを凝縮して学ぶことができる、全10回・4カ月(8月23日~1月10日)の集中コースです。

 受講料は無料とし、1講座あたり5,000円の寄付をお願いしています。皆様からいただいた寄付金は全額、被災企業・団体・自治体などへ義損金として拠出するほか、被災地支援活動を行っている団体の活動支援金として拠出されます。

詳細はこちら(http://www.wsjp.org/)

「東日本大震災に関する意識調査」を実施

 本学では、東日本大震災に直面し、学生がどのように対応したのかについて、今後の大学の防災・減災の施策に反映させるためアンケートを実施しました。5月23日から6月5日の間、学部学生43,257名を対象とし、うち2,162名が回答。この震災を教訓にして、今後万一授業期間中に大きな災害が生じた場合であっても、被害を最小限にくい止めることができるよう、継続的な対策を行っていきます。

 大震災を体験して、「気分が沈みがち、抑うつ的になる」と回答した人が10.6%と、心理的に不安定な状態になっているとの回答が多数寄せられました。

 また、「今必要なのはマンパワー。できるだけ多くの学生がボランティアすべきだ」「義援金を送りたい」など、ボランティアや復興支援に関する積極的な記述が多くみられました。実際に、ボランティアに興味があると回答した学生は67.1%を占め、2カ月にも満たない期間で、回答者の10%以上が何らかの形ですでにボランティア活動に参加しているということもわかりました。

 今後の行動指標として、「大学全体を通して節電に取り組む」「勉学に励み今後の対策を考えられる人物になる」「協力すること、助け合うことの持つ力の大きさを感じた」などと自分なりに何かを感じ、深く考えていることがわかる回答が多くありました。

東日本大震災復興研究拠点、シンポジウムを開催
大規模災害からの復興と新社会システムの構築に向けて

 10月7日、被災地域の復興に向けて大学としての英知を結集して取り組んでいる東日本大震災復興研究拠点を中心としたシンポジウム「早稲田大学が取り組む復興研究―大規模災害からの復興と新社会システムの構築に向けて」を、大隈記念講堂小講堂で開催し、約200名が参加しました。シンポジウムでは鎌田薫総長が「被災学生の就学支援」「被災地域への支援」「研究を通じた復興支援」という3つの復興支援方針を紹介し、「豊富な人的支援、学術的資産を活用して、新しい未来を切り開いていきたい」などと挨拶しました。復興研究拠点の深澤良彰理事より研究プロジェクトの紹介、そして津波、医療、都市計画・社会システムといった観点で柴山知也教授、浅野茂隆教授、中川武教授らの研究発表がありました。参加者からのさまざまな質問を受けながら活発な議論がされ、復興研究の理解を深める有意義なシンポジウムとなりました。

WAVOC主催「東日本大震災ボランティア アカペラコンサート」
ゴスペラーズなど20名以上のアーティストが支援の熱唱

熱唱するゴスペラーズの皆さん

 9月13日に大隈記念講堂大講堂にて「WAVOC presents 東日本大震災ボランティア支援アカペラコンサート」が行われました。同公演は、ゴスペラーズ、トライトーン、AJI、SOLZICK、根本要(スターダスト・レビュー)という第一線で活躍する方々の賛同で開催されたもので、当日の大隈記念講堂は満員。ゴスペラーズの村上てつや氏(96年教育)が、「東日本大震災に関連したボランティアは長期にわたる取り組みとなるため、人や資金の面など、ボランティアへの支援も必要だという思いから開催しました」と語り、出演者の熱唱に来場者からは「楽しかった」「感動して涙がこぼれた」などの感想が聞かれました。

 収益金の一部は、学生・教職員の各地でのボランティアなど、東日本大震災復興支援の活動に役立てられます。