睡眠の質を低下させ、合併症や労働災害のリスクを高める睡眠時無呼吸症候群(SAS)。検査による早期発見や治療の重要性や、よりよい睡眠の在り方を広めるため、11月中旬東京・渋谷にて「SAS解決!快眠プロジェクト『あなたの睡眠は大丈夫?』~SAS(睡眠時無呼吸症候群)無料体験イベント~」を開催しました。
サバンナ八木さん、実はSAS発症していた
イベントでは、女優の髙橋ひかるさん、芸人・サバンナの八木真澄さんと高橋茂雄さんを迎えて、睡眠時無呼吸症候群(SAS)についての認識や、睡眠のお悩みについてのトークショーを開催。ゆみのクリニック渋谷桜丘の土肥智貴先生、ゆみのハートクリニックの本間美穂先生も登壇し、その危険性を解説しました。
睡眠時無呼吸症候群という病名は知っていたという髙橋ひかるさんは、「自覚していないだけで、自分や周囲の方も発症しているかもしれない」と不安を漏らします。
対して、高橋茂雄さんは、現在治療に取り組んでいる「SAS芸人」であるとのこと。出演した番組で医師から可能性を指摘され、自宅で寝息を録音してみたところ、一晩中いびきをかいていることがわかりました。「それから今日まで数年間、CPAPという装置を使って治療を続けています」と高橋茂雄さん。相方のいびきについて八木真澄さんは、「楽屋で仮眠しているときも、大きないびきをかいている」と指摘。自身については、「発症していないはず……」というものの、妻からいびきを指摘され、近頃は寝室を分けているのだといいます。
実は八木真澄さんはイベントに出演するにあたって、自宅で一晩で簡単にできる検査を受けていました。睡眠時無呼吸症候群は、呼吸が止まったり弱くなったりする回数が1時間に5回以上あると発症が認められるのですが、検査の結果1時間に14回の無呼吸が判明。その事実に、八木真澄さんは驚きと不安の表情を浮かべました。
自覚しにくい病気 だからこそ検査を
土肥先生は、睡眠時無呼吸症候群は、睡眠そのものだけでなく、
発症しやすいとされるタイプについて、本間先生は「加齢に伴って患者が増える」としながらも、「若い世代や女性にも少なくない」と加えます。
「特に女性は、ホルモン分泌量の低下が、睡眠時無呼吸症候群の発症につながる」と解説し、積極的な検査を勧めました。
八木真澄さんは検査について、「簡単な装置を手に装着して、一晩寝るだけだった」といい、非常に手軽だったと振り返ります。治療については高橋茂雄さんが、「治療を開始した当時は大きい装置が必要だったが、技術が進化してきて小型化してきている」と紹介。自身が患者だからこそわかる、治療の進歩について話してくださいました。
最後に、感想を求められた髙橋ひかるさんは、「よい睡眠は、仕事をこなすために欠かせない。いびきだけでなく歯ぎしりなど気になる症状があれば、気軽に睡眠外来などに相談したい」とコメント。高橋茂雄さんは普段から友人に検査を勧めているそうで、「検査を受けた友人のほとんどが、睡眠時無呼吸症候群を発症していた。ぜひ皆さんも検査を受けてほしい」と呼びかけました。八木真澄さんは、「自分では発症に気づけなかった。今日から治療がんばりたい」と決意を明かしました。
トークショー終了後は、会場に設けられたブース内で睡眠時無呼吸症候群の症状や治療法に関するクイズラリーを開催しました。回答すると、豪華グッズが当たるカプセルトイに挑戦できるとあって、真剣な表情で問題文を読み込む参加者らの姿がみられました。
また会場では、クラシック音楽グループの「1966カルテット」が演奏するクラシックに癒されながら眠れるイベントも。リクライニングシートに座りながら生演奏に浸り、しかも寝てしまってもOKというまたとない機会を、多くの方が満喫されていました。