The Yomiuri Shimbun Business Bureau
お金や経済の仕組みを学ぶ「未来のマネーフェス~楽しく学べる金融経済教育」が東京・大手町の大手町三井ホールで開かれました。タレントの高山一実さんが学級委員長、お笑いコンビ「さや香」の新山さんと石井さん、「ビスケットブラザーズ」のきんさんと原田泰雅さんが生徒となって、会場の約400人の来場者やオンラインの参加者と一緒に授業を受けました。司会は、市來玲奈・日本テレビアナウンサー。
安心して夜ぐっすり眠れる
資産運用とは!?
SMBC日興証券
Chief Investment Office
安藤 裕康氏
生徒役:さや香・高山一実
初心者におすすめインデックス投資
市來
2時間目は、SMBC日興証券の安藤裕康先生に資産運用について教えていただきます。
高山
私は20歳代から投資を始めました。最初は大変だったけど、今はすごく楽しいです。
市來
投資はいつから始めればよいのでしょうか。
安藤
それは、「今」です。物の値段が上がれば、全く同じ物でも以前と同じ金額では買えなくなります。同じ物を買うためには、お金を育てないといけないのです。インフレから自分を守るためにも投資が必要です。
市來
投資にはどんな種類がありますか。
安藤
株式、債券、不動産などを扱ったオルタナティブ投資の三つがあります。債券は株式よりリスクが低いですが、その分、リターンは少なく、オルタナティブは株式と同様、リスクがやや高めの傾向があります。
新山
初心者は、どのあたりから始めたらいいんでしょうか。
安藤
一つの企業に投資するのはリスクが高いですよね。でも、例えば、日本の株式全体に広く薄く投資できるとすればどうでしょう。日経平均株価のように市場全体の動きをとらえた指標に連動させた運用を行う「インデックス連動型」投資信託が、まずは、おすすめです。NISAでも投資できるので、そこから始めるのもいいでしょう。
キーワードは、「分散」と「長期」
高山
でも、損をするんじゃないかと不安もありますよね。
市來
そこで押さえるべきポイントは二つ、分散と長期ですね。
安藤
「卵は一つのかごに入れるな」という言葉があります。投資先が分散されていれば、どれかが暴落してもリスクを抑えられます。その点、株式、債券、オルタナティブ投資は互いに連動しにくいので、理想的な組み合わせと考えています。
市來
長期はどうですか。
安藤
こちらには「時間は友、衝動は敵」という名言があります。目先の結果に一喜一憂せず、時間を味方につければ、いい結果が生まれるという意味です。
高山
私も分散して長期目線で銘柄を選んでいます。
市來
投資をするうえで、ほかにも大切な心構えがあるそうですね。
安藤
情報を詰め込みすぎて意思決定をあきらめてしまったり、必要以上に損失を気にして利益を逃してしまったり、あるいは相場が急落した時に、周囲を見て不安になって慌てて売ってしまうことがあります。物事を判断する時に陥りやすい心理的なワナがあるので注意しましょう。
高山
資産のどれくらいの割合を投資に回せばいいか、目安ってありますか。
安藤
すぐに使う予定のないお金以外は、基本的に投資に回すといいと思います。ただし、投資にもリスクはあります。正しい知識を持って、安心して眠れるぐらいの変動に抑えることが大切です。