食の未来について子どもたちと考えました

JAグループは「食」の未来について考える
出前授業を行いました。

埼玉県さいたま市立植竹小学校の5年生 98人が参加。
オンラインを通じて秋田県の大豆農家さんと
納豆生産者さんと交流して
農業に親しむとともに、
日本の食料自給率を上げるためのアイデアを考えました。

出前授業の様子

秋田県能代市のJAあきた白神管内で活動する大豆農家・大倉さんから大豆の生態や栽培方法の話を聞きました。大倉さんは大豆の敵である雑草を一つひとつ手で摘みとっていて、丹精込めて大豆を育てているのが伝わりました。日本の食文化に欠かせないものなのに大豆の自給率は数%しかないことや日本の農業人口が減っていることを学び、子どもたちから「もっと若い人が農業をできれば」との意見が出ました。

稲わらで大豆が発酵檜山納豆に興味津々!

能代市の名産、檜山納豆の生産者・西村さんの話から、稲わらで編んだ「わらづと」に大豆を入れて発酵させるという、江戸時代から続くその製法を知りました。納豆にはうまみ成分が多く含まれること、ごはんと一緒に食べると体内では生成できない栄養をたくさん摂取できることも学びました。実際に稲わらに包まれた納豆に触れ、子どもたちは「どんな味かな?」と興味津々でした。

子どもたちが考えた!食料自給率を上げるにはどうしたらいいの?

「食」の未来にとって大切な指標でもある食料自給率。
日本は他の先進国と比べても低く、
38%*しかありません。
みんなでどうしたらいいか考えました。

*カロリーベース、2022年度農林水産省調べ

idea①ごはんを中心にした食事をする!

日本人のお米の消費量が減っていることを学んだ子どもたちから、「ごはんを主食に」「ごはんを中心にバランスのよい食事を」などのアイデアが出ました。

idea②農家さんを応えんする!

「地域で農作業を手伝う」という農家支援の提案のほか、「育てた人がわかる野菜をなるべく買う」という手軽にできそうなアイデアもありました。

idea③大豆でできたものを食べる!

「豆腐や納豆をたくさん食べる」「大豆のアレンジ料理を増やす」など、国産大豆の低い食料自給率をなんとかしたいという意見がたくさん出ました。

idea④国産の食べものを選ぶ!

「地域で国産野菜を食べる日を作る」というユニークな提案や、「輸送費がかからない地元の食べ物を食べる」という環境にも配慮したアイデアがありました。

大豆農家大倉さんと檜山納豆の生産者西村さんに質問しました!

大豆を育てていてうれしいことを教えてください!

大豆の敵である雑草を摘みとって畑がきれいになった時はとてもうれしいですね。そんな時は大豆が「ありがとう」と言ってくれているように感じます。

納豆作りで一番大変な作業は何ですか?

稲わらから「わらづと」を編んで、そのなかに大豆を入れる工程は機械ではできないので、一つずつ手作業でやらなければなりません。それが大変な作業ですね。

大豆の音から収穫時期を決めるそうですが、どんな音ですか?

豆が乾いているかどうかがポイントで、さやを振った時にカラカラという音がしたら収穫の合図です。豆がまだ湿っているとゴロゴロという鈍い音がします。

納豆のおいしさのためにどういうことに気をつけていますか?

うまみ成分たっぷりのねばねばがたくさんできるようにがんばっています。また、納豆の味を決めるのは大豆なので、大倉さんにおいしい大豆を作ってもらうようにお願いしています。

おすすめの納豆の食べ方を教えて!

みんなの納豆の食べ方は?
西村さんの質問に子どもたちが答えました。

目玉焼きをのせて鰹節としょうゆをかける! 梅と明太子を混ぜて食べる! 納豆を混ぜる前ではなくよく混ぜてからタレを注入! キンキンに冷やしてマヨネーズをたっぷり!

くらしにSDGsとは

児童・生徒のSDGsの学びを深め、家庭での実践につなげるプロジェクトです。身近な取り組みをまとめた「読売SDGs新聞」(タブロイド判)などの教材を発行し、子どもたちの実践をサポートします。JAグループをはじめとするプロジェクトパートナーの協力のもと、活動は行われています。

「国」民が「消」費する食料は
できるだけその「国」で生「産」する

10月16日は「国消国産の日」

日本は食料の多くを輸入に頼っていますが、「食」を未来につないでいくためには、「国」民が「消」費する食料はできるだけその「国」で生「産」する「国消国産(こくしょうこくさん)」という考え方が大切です。JAグループは、その考え方を消費者のみなさんに伝えるため、様々な取り組みを行っています。