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新たなビジネスを生み出すカギは、人材の育成から

デジタル化の波は、新聞社のビジネスにも大きな変化をもたらしている。読売新聞東京本社は、新たな社員研修の一環として、グロービス(本社・東京都千代田区)の動画学習サービス「グロービス学び放題」を導入した。スマートフォンやパソコンでビジネスに必要な基礎知識をいつでもどこでも動画で学ぶことができる「グロービス学び放題」は、デジタル時代を生き抜くための新たな学びの場としての役割を持っているという。読売新聞東京本社人事部で社員研修を担当する杵淵剛大さんに、読売新聞社で「グロービス学び放題」をどのように人材育成に生かしているのか、また報道カメラマンとして現場の第一線で取材を続ける編集局写真部付編集委員の鈴木竜三さんに、社会人の新たな学びについて語っていただいた。

読売新聞東京本社人事部で社員研修を担当する杵淵剛大さんは、「グロービス学び放題」を「社会人として必要なビジネス知識を学び、新たなビジネスを生み出すアイデアやスキルを持つ人材の育成」に役立てているという。

デジタル化の波
新しい収益源を生み出し、新聞社の価値を高めるために

現在の新聞社を取り巻くビジネス環境と人材育成の変化をどうみていますか?

今、メディア業界にもデジタル化の大きな波が押し寄せています。スマートフォンがあればいつでもどこでも簡単に、しかも無料でニュースを見ることができます。こうした急速な社会の変化に対応するためには、社員一人ひとりの能力向上、また部署を超えて連携し、読売全体で新規事業やデジタル分野にも挑戦することが必要です。そのために今後は、既存の仕事にとらわれず広い視野を持ち、仕事の幅を広げていける人材を育成していく必要があると感じています。

新聞社は職種別に採用を行っているため、専門分野での業務を覚えることが人材育成の大前提です。例えば、取材記者の場合は、地方支局からスタートし、数年後に本社に戻り、編集局のさまざまな部署に配属されます。今後は各部門の専門性を身につけたうえで、局と局の垣根を越えて、新しいビジネス、新しい収益源を生み出せるようなアイデアやスキルを持った人材が求められています。

「グロービス学び放題」を導入した背景は?

新聞社は「職種のデパート」と呼ばれ、記者からエンジニアまで、さまざまな職種の人が働いています。私たちの人材育成は、各職場で先輩から指導を受けて、仕事を覚えていくというOJT(On The Job Training)が中心です。一方で、実務以外の一般的なビジネススキルを身につけることは、個人個人に任されており、体系的な研修は行っていませんでした。「グロービス学び放題」を新たに導入したのは、一般にビジネスに必要とされる体系的な知識を身につけることで、一人ひとりの能力の向上を図りながら、仕事の意欲を高めていくという狙いがあります。「グロービス学び放題」は、職種を問わず、誰もが隙間時間を使ってビジネススキルの初歩から学ぶことができ、専門分野のレベルアップや専門外の新しい知識の習得などが期待できます。

グロービス学び放題とは

マネジメント教育で定評のある「グロービス」が提供する定額制動画学習サービス。
「戦略・マーケティング」や「組織・リーダーシップ」など、ビジネスに必要とされる知識が300コース、2,800本の動画に集約され、スマートフォンなどを使って、好きな時間に、好きなだけ学習することができる。
受講者の管理機能も充実しており、既に1,700社以上の企業に導入されている。


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専門分野を超えて
いま、ビジネススキルを向上させる必要性

これまでの研修との違いは?

これまでの集合研修は東京本社で行うことが多く、開催する時間や場所などの制約により、社内の受講者層に偏りがありました。「グロービス学び放題」は、こうした時間や場所の制約がなく、誰もが希望すれば、いつでもどこでも受講できるという点で、社員の新たな学びの場となっています。研修内容という観点でも変化がおきています。新聞社は、報道機関として、全社員に高い倫理観が求められており、「コンプライアンス」や「ハラスメント防止」といった研修については、これまでも力を入れてきました。最近ではそれに加えて、人事部が経営戦略や組織運営のスキル向上などをテーマにした研修を開催してきましたが、より実践的、かつ体系的に社会人として必要とされるビジネススキルの習得が重要になっていると感じていました。「グロービス学び放題」は社員一人ひとりが個別に必要とする学びを提供している点が良いと思っています。新たなビジネススキルを身に付けた社員が増えることで、部署を横断する新たな仕事が円滑に進んでいくことを期待しています。

「グロービス学び放題」はどのような方が受講していますか?

2020年2月に開始した第一期の受講募集には、東京本社に在籍する新入社員からグループ会社役員まで幅広い世代の申し込みがありました。2020年3月から受講が始まりその後、新型コロナウイルスの感染拡大による、緊急事態宣言を受けて在宅勤務となった社員の研修としても活用したいと考え、第二期の受講者を募集したところ、最も多い時には約300人が受講しました。受講者の職種による偏りはなく、全社的に活用されていて手ごたえを感じています。

時代に合った個人の学びの場を提供する

「グロービス学び放題」を導入後の反応はいかがですか?また今後どのように活用していきたいですか?

受講した社員からは「仕事に対するモチベーションが上がった」といった声が多く寄せられています。また、過去の経験則や感覚に頼っていた仕事での行動や決断について、「受講したことで、理論的な裏付けを得られた」という声もありました。もともと、新聞社には、「学びたい」という意欲を持っている人が多いですが、アイデア次第で、今後さまざまな活用の仕方があると考えています。例えば参加者に事前課題として「グロービス学び放題」の動画を視聴してもらい、全員がそのテーマにかかわる知識を持っているという前提で集合研修を行うことも考えています。新聞に対する高い信頼感と新聞社の価値を守り、さらに高めていくために、社員一人ひとりに時代のニーズに合った学びのスタイルを提供していければと思います。