霊山
そそり立つ岩が壮大な景観を成す、伊達市のシンボル。国の名勝で日本百景にも選ばれる、県内はもとより東北でも屈指の名山です。
開山は、859年。仏教の拠点として栄え、「北の比叡山」と呼ばれるほど多くの人々が信仰を寄せました。また、南北朝時代には東北の政治の拠点になるなど、歴史のロマンに満ちた場所です。
特徴ある岩は2500万年前の火山活動によってできたもので、天狗岩、見下ろし岩などのさまざまな名前がついています。安達太良山や仙台市街、太平洋など、岩場ごとに異なる大パノラマが楽しめます。
標高は825mと低山に分類され、道もよく整備されていることから、初心者でも歩きやすく、ハイキングにぴったり。秋にみられる、鮮やかな紅葉と黒々とした岩肌のコントラストは見ものです。
- 伊達市霊山町石田
霊山神社
霊山のふもとに位置する、東北地方を治めた北畠一族を祀る神社。運を強めるご利益があるとされ、パワースポットとしても知られています。
4月29日に開かれる春の例大祭では、「濫觴武楽(らんじょうぶがく)」と呼ばれる剣舞が奉納されます。北畠顕家が霊山城に入城した際に、地元住民が武運を願って舞ったもので、市指定無形民俗文化財にも選ばれています。
そのほか獅子舞や霊山太鼓なども披露され、普段は荘厳な空気をまとった境内が、市内外からの見物客でにぎわいます。
京都の嵐山から移植したと伝わる境内のもみじは、赤、橙、黄、黄緑、緑に色づくことから「五彩のもみじ」の愛称で親しまれています。
- 伊達市霊山町大石字古屋舘1
- 024-587-1326

梁川八幡神社
伊達政宗が16歳のときに戦勝祈願に訪れたことで知られる神社。妻の愛姫の受け渡しの場所でもあります。
葉のざわめく音だけが響く、清らかな空気に包まれた参道を抜けると、本殿が現れます。一切の彩色がなく、歴史の重みを感じるおごそかな雰囲気に満ちています。
この本殿は、東日本大震災により被災したため、2017年から270年ぶりの改修を行いました。木材の腐った部分だけを取り除き、新しい木材を継ぎ足す「根継ぎ」と呼ばれる工法を採用し、歴史を刻んだ木の風合いを現代に残しています。
- 伊達市梁川町八幡字堂庭11
- 024-577-0227(梁川天神社)

高子岡城跡
初代当主伊達朝宗が築いたとされる城館跡。桃や柿の木が茂る坂道を上った先に、八幡宮がひっそりと鎮座します。
頂上からは街を一望でき、周囲の松や巨岩も相まって、風情のある景観が広がります。江戸時代中期、漢文学者熊阪覇陵(くまさかはりょう)が各所を訪れ漢詩を詠んだことで知られる景勝地「高子二十境」の一つにも選ばれており、古くから眺望の良さを誇る場所であることがわかります。
春には桃の花が咲き乱れ、ライトアップなどのイベントが開催されます。桃源郷と呼ぶのにふさわしい景勝地です。
- 伊達市保原町上保原字高子
- 024-529-7779(市観光物産交流協会)

