読売新聞社は、これからの地球環境を考え、気候変動対策を推進するため、「YOMIURI 脱炭素プロジェクト」に取り組んでいます。
「YOMIURI 脱炭素プロジェクト」は、「温室効果ガス削減の実践」「森林保護、リサイクル、新技術への取り組み」「報道・事業を通じた脱炭素推進」の3分野を中心に進めています。読売新聞社の取り組みを紹介します。
森林資源を守りながら新聞用紙の原料を安定的に確保していくために、新聞古紙のリサイクルは欠かせません。
読売新聞のリサイクル活動の歴史は⻑く、50年以上前の1972年、ある読売新聞販売店が、読者の要望に応える形で新聞古紙を回収したのが始まりです。その後、読売新聞東京本社と読売新聞販売店、古紙回収業者で組織する「読売リサイクルネットワーク」は、読者の皆様の協力のもと古紙回収を推進し、リサイクルシステムの構築に努めてきました。
現在、読売新聞の用紙に含まれる古紙パルプの割合は平均70%。「新聞はリサイクルの優等生」と言われています。
読売新聞東京本社は2020年4月、資源を100%国内で循環させる「クローズド・ループ」システム(読売エコシェアリング)を始めました。
読売新聞販売店と古紙回収業者、古紙問屋の協力を得て、まず東京都内の一部で取り組みを始め、その後、対象エリアを首都圏の1都6県全体へ拡大しました。
サプライチェーン上流に当たる製紙会社と共同で、新聞用紙のリサイクルを促進し、温室効果ガスの排出量削減に結びつく取り組みを進めています。
読売新聞の用紙に含まれる古紙パルプを除く約30%は木材パルプに頼っています。「読売リサイクルネットワーク(YRN)」は2013年、会費の一部で植樹活動を行う「読売の森」事業を始めました。
岩手県宮古市から始まった取り組みは、廃牧場の森林化、水源の森の再生、花粉の少ない森づくりなど、森林資源を守るテーマをそれぞれの地域で設定しています。全国の自治体や NPO の協力のもと、これまでに10か所以上で植樹活動を行ってきました。
地域の人たちなどと一緒に植樹や森の手入れを行うことで、里山の生物多様性を守ることや環境保護の大切さを学ぶとともに、脱炭素の意識を高める機会を創出しています。
東京・大手町の読売新聞ビルは、2022年10月に建築物の環境性能を総合的に評価・認証する制度「CASBEE-不動産」で、最高位の S ランクを取得しました。また、同年4月から、建物で使用するすべての電力を再生可能エネルギー由来のグリーン電力に切り替え、脱炭素社会の実現に貢献しています。
2014年1月に開業した読売新聞ビルは、最新の省エネルギー設備を備え、エネルギー使用の抑制に取り組んでいます。 2014年1月に開業した読売新聞ビルは、最新の省エネルギー設備を備え、エネルギー使用の抑制に取り組んでいます。例えば、夏期のデマンドオーバー対策として、冷水を夜のうちに製造してためておき、空調稼動がピークを迎える日中に使用する夜間蓄熱方式を採用するなど、エネルギーのピークカットにも貢献しています。
自然エネルギーの活用にも積極的に取り組んでおり、ビル屋上に20kW の発電が可能な太陽光パネルを設置、年間2万 KWh以上の電気を発電し、発電した電気はすべてビル内で利用、CO2削減効果は年間6トン以上に上っています。
新聞輸送にEVトラックを導入し、工場内に充電器を設置しています。EVトラックは運行時に CO2を排出しないため、排出量を大きく削減できます。
また、異業種と提携し、新聞と他の荷物の共同輸送を実施しています。輸送を効率化することで CO2 を排出するトラックの運行台数を削減し、環境負荷低減につながっています。
さらに、輸送の効率化を図るため、GPSデータを活用してトラックの位置の把握、新聞販売店の到着時間を自動的に記録するシステムを運用しています。データを分析することで、輸送コースの最適化、削減を図り、温室効果ガスの排出の削減に寄与しています。
読売新聞の印刷工場では群馬工場(群馬県藤岡市)に2021年8月、清須工場(愛知県清須市)に2023年9月、太陽光発電システムを導入しました。
工場の屋根にそれぞれ出力約500キロワット、約200キロワットの発電設備を設置し、発電した電力を新聞印刷などに活用しています。
印刷工場の太陽光発電システムでは、PPA(電力購入契約)モデルと呼ばれる電力供給サービスの導入を、逐次、進めており、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
読売新聞社は、報道機関として、脱炭素のために必要な情報を、紙面やオンラインを通じて、伝えています。例えば、行政や⺠間企業、学校などの脱炭素に関する様々な取り組みや施策などを取材し、日々、発信しています。
また、報道機関として早くから、地球環境について取材してきました。1989年から90年にかけて「地球環境をまもる」という大型連載を掲載したり、その後も様々な記事を展開したりするなど、報道を通した問題提起や提言を続けています。
以下より、ダウンロードが可能です。
読売新聞社は、これからの地球環境を考える
「YOMIURI 脱炭素プロジェクト」に
取り組んでいます。
読者の方が読み終わった新聞を回収、
資源を 100%国内で循環させ、新たな新聞として
再び読者の皆様へお届けする
「クローズド・ループ(読売エコシェアリング)」。
紙の原料ともなる木を育て、
森林資源を守るための植樹活動「読売の森」。
その他にも、新聞印刷工場で太陽光発電を導入。
EV トラックを使った輸送なども行っています。
新聞作りに関わる一人ひとりが「脱炭素社会」と
持続可能な地球環境の実現のために、
取り組んでいます。
紙で伝え続けるために。紙を守り続けるために。