膝・股関節 手術・治療特集
医療法人社団 博栄会
赤羽中央総合病院は2021年10月、「博栄会 赤羽中央総合病院・東京シニアケアセンター赤羽」として新規開設した。それにともない、多くの先進的な取り組みをスタートさせる同院は、先進のCT、MRIを導入、手術室はハイクオリティのクリーンルーム(無菌室)を整備。人工関節の手術支援ロボット「Mako」を導入。1ミリのずれも補正可能な手術が可能となり、患者の満足感は大きい。
副院長・
ロボティック人工関節センター
センター長
野村 将彦
のむら・まさひこ/1993年昭和大学医学部卒業。同年同大学整形外科医局入局。2004年赤羽中央総合病院整形外科医長、翌年整形外科部長。2014年副院長就任。日本整形外科学会認定整形外科専門医など。
地域の中核医療機関である同院は、整形外科領域全般の手術・治療が可能な体制を整えており、保存療法、変形性関節症の再生医療にも力を入れてきた。中でも、股関節・膝関節の人工関節の手術の実績は高い(2022年1月~12月、240件)。
同院では約10年前からコンピューターナビゲーションシステムを導入し、的確な人工関節手術ができるよう努めてきた。
人工関節手術を2000例以上行ってきた同院の野村将彦医師は、「人工関節手術は、人工関節インプラントの質の向上による耐久性やデザインの進化に伴い、飛躍的に進歩しました。従来の手術では術者の経験や技術に依存せざるを得ませんでしたが、その課題を解決してきたのが、コンピュータナビゲーションであり、2021年に導入した人工関節手術支援ロボット『Mako (メイコー)』です。Makoを使った手術は、術前CTから3D画像を構築し1ミリ単位でシミュレーションしたプランを高い精度で再現できます。人の手では限界がありましたが手術中でも1度、1ミリの微調整により最適な関節のバランス獲得が可能になり従来法より回復が早く痛みが少ないという点で、今までと全く違う手術といっても良いでしょう」と話す。
人工股関節手術において、術後の満足感を上げるには、①除痛、②日常生活動作(可動域)に制限がないこと、③違和感を少なくすること(脚長を整える)が必要だ。同院の手術は、筋・後方支持組織を温存する前外側アプローチとMakoによる的確なインプラント設置により、生活動作の制限や術後の違和感を最小限にとどめる。
人工膝関節手術でのMakoによる手術では計画された痛んだ骨のみを切除し周りの組織を傷つけずに手術をするので、術後鈍痛が少なく、術後機能回復と社会復帰が早い。Makoでは、以前に比べ患者さんにとってよりナチュラルな元の脚の形状に矯正することができるようになりました。術後の満足感が大幅にアップしました」
同院では80代の高齢者も適応を見極めて手術を行う。 O脚がひどく痛みの強い患者に対しても人工関節手術を行い、術後2週間から1ヶ月ほどで退院できるように努めている。
同院は総合病院のため、万が一、術後合併症が生じても早急に対応できる。また、リハビリテーション科と連携し、人工関節手術を受ける患者を手術前からサポート。手術の翌日から本人の状態に合わせリハビリが始まり運動や歩行訓練を行う。3か月まで外来でフォローし、その後は定期的に経過を見守る。病院の最上階7階のリハビリテーションセンターは、約200㎡の開放感あふれる空間だ。屋外リハビリスペースで歩行訓練を行うなど、患者が日常生活に早く戻れるように、専門のスタッフがマンツーマンで患者に寄り添う。
「当院の手術は、職員の家族も受けるほど信頼されています。都内ばかりではなく、遠方からも患者さんが訪れています。これまでも正確で安心で安全な手術手術を心がけてきましたが、手術支援ロボットの導入により一段と高いレベルの手術が提供できるようになりました」
同院はさらに、地域社会や患者さんに貢献し、患者に質の高い医療を提供していく。
医療法人社団 博栄会
赤羽中央総合病院
〒115-0042 東京都北区志茂1-19-14
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■診療科目/外科、消化器外科、整形外科、外傷外科、内視鏡外科、泌尿器科、心臓血管外科、循環器内科、内科、呼吸器内科、消化器内科、アレルギー科、腎臓内科、人工透析科、脳神経内科、眼科、小児眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、ER(救急科)、呼吸器外科、婦人科、小児科、放射線科、リハビリテーション科 他