「在宅医療」特集
江戸川区を拠点に、24時間365日体制で在宅医療を行うしろひげ在宅診療所。病院と変わらない医療の質で最期まで在宅療養を支える。
理事長・院長
山中 光茂
やまなか・みつしげ/慶應義塾大学法学部法律学科、群馬大学医学部医学科卒。ケニアでHIV孤児支援に従事し、松阪市長を2期務めた後在宅医となる。
私が在宅医療専門の診療所を開いたのは、自宅で最期まで幸せな時間を過ごせるように、在宅医療や介護に精通したスタッフとともに患者さんとご家族を支えたいと思ったからです。
在宅医療はできることが少ないと誤解している方は多いかもしれません。確かに画像検査は限られますが、それ以外の診察、検査、治療、看護、介護などは病院と同じクオリティーで行うことが可能です。当院では、緩和ケアはもちろんのこと、肺炎や尿路感染症などの治療も責任を持って行っています。
スタッフは、医師をはじめ訪問看護師、管理栄養士、ケアマネジャーなど全員が常勤です。そのため、夜間や休日に患者さんが急変しても、いつも診ている医師が往診し、在宅で適切な対応を行えることが大きな特長です。
現在、1000人以上の患者さんを診療していますが、その半数以上はがん末期や難病の方で、重度精神疾患の患者さんが約1割を占めます。地域のケアマネジャーなどから、手厚い在宅医療が必要な方を紹介されることが増えており、信頼が高まっていると感じるとともに、責任と役割を重く受け止めしっかり果たすという思いをいっそう強めています。
当院が何よりも大切にしているのは、患者さんとご家族の「心に寄り添うこと」です。医療者の価値観よりも患者さんの価値観を重視し、その方の声に謙虚に耳を傾けて「生き方」「幸せのあり方」を理解した上で、専門的なサポートを行うことを目指しています。
このような方針を共有するために、採用した医師は現場に出る前に2週間の研修を受けてもらうなど、教育を充実させています。当院の医師は内科医、産婦人科医、耳鼻咽喉科医、麻酔科医など様々ですが、日々勉強し合い、在宅医に求められる総合的な診療能力を磨くことにとても熱心です。
地域に質の高い在宅医療を根付かせ、患者さんや家族の意向に沿った在宅での看取りを広げるには、地域の病院、保険薬局、訪問看護ステーション、介護事業所や行政等との密接な連携も欠かせません。退院時カンファレンスやサービス担当者会議には担当予定の医師も参加し、幅広い情報を在宅医療に生かしています。
江戸川区を拠点に、市川市、浦安市の全域と葛飾区、江東区で在宅医療を展開する当院が目指すのは、ここを在宅医療と介護のモデル地域にすることです。皆と力を合わせ、どのような疾患、どのような状態でも受け入れ、患者さんの幸せを追求する医療を提供したいと思っています。
医療法人社団しろひげファミリー
しろひげ在宅診療所
〒133-0065
東京都江戸川区南篠崎町2-11-2
TEL.03-5666-4675
https://shirohige.clinic