病院の実力2022 ＞田辺脳神経外科病院／梅田脳・脊髄・神経クリニック

田辺脳神経外科病院
梅田脳・脊髄・神経クリニック本院と分院の二診体制で
脳・脊髄・神経疾患の幅広い疾患に対応

「病と心を癒す、患者さまのための脳神経医療」を理念とする、大阪府藤井寺市にある「田辺脳神経外科病院」（＝本院）は、開院以来、脳・脊椎・神経系に特化した地域の急性期医療に貢献してきた。2020年7月には大阪市北区の繁華街・梅田に「梅田　脳・脊髄・神経クリニック」（＝分院）を開院。本院・分院の両方に先進の3.0テスラMRI検査機器を配備するなどの二診体制を整えた上で、顕微鏡を用いた低侵襲手術など、満足度の高い医療提供を行っている。

田辺脳神経外科病院

田辺英紀

田辺脳神経外科病院院長
梅田脳・脊髄・神経クリニック理事長
田辺英紀

たなべ・ひでき／医学博士。1984年大阪医科大学卒業。同大学、北野病院脳神経外科などを経て、城山病院脳脊髄外科センター長、病院長を歴任。2009年9月田辺脳神経外科病院開設。2020年梅田脳・脊髄・神経クリニックを開設。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。

脳神経外科と脳神経内科が連携し的確な診療を実現

　田辺脳神経外科病院は、現在、田辺英紀院長を含む脳神経外科医７人、脳神経内科医４人、11人の経験豊富な医師が在籍し、脳、脊椎脊髄、神経系疾患の診療にあたっている。「断らない救急」をモットーに、年々増加する脳卒中や外傷などの救急搬送受け入れにも対応している。
「本院の最大の特長は、脳神経外科医と脳神経内科医がそれぞれの診療科の垣根を超えて密に連携し、一緒に診療を行っていること。全身の神経をくまなく調べ、総合的な鑑別診断をすることによって、症状の原因を見極めていきます」と田辺院長は説明する。
　2019年に開院10周年を迎えたのを機に、先進の３Ｄ顕微鏡を追加し、また、高精度でより低侵襲な脳内治療ができる設備を整えたほか、20年9月には、短い検査時間で高解像度、高画質な画像が得られる3.0テスラＭＲＩを導入。既存の1.5テスラＭＲＩもバージョンアップして２機を並行稼働させ、月に800件ほどの検査を実施している。
「脊椎脊髄疾患の手術は、脳神経外科で行う脳動脈瘤クリッピングや頭蓋底脳腫瘍手術と同じ精密さが求められる技術で顕微鏡を用いて行っています（マイクロサージャリー）。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術は、筋肉など他の組織を傷つけることなく圧迫された部分をピンポイントで除圧します」（田辺院長）。患者への身体的負担を極力抑えた低侵襲手術のため、術後約１週間で退院でき、日常生活への復帰が可能だ。

顕微鏡や手術ナビゲーションなどの先進機器を整備し、緊急手術に対応できる手術室が複数ある。

開院からの手術件数の推移（田辺脳神経外科病院）

梅田脳・脊髄・神経クリニック

中川原譲二

梅田脳・脊髄・神経クリニック
院長
中川原譲二

なかがわら・じょうじ/医学博士。1978年札幌医科大学卒業。国立循環器病センターイメージング研究、国立循環器病研究センターイメージングセンター長などを歴任、現在に至る。

高精度な検査を実施し患者を多角的にサポート

　分院の「梅田　脳・脊髄・神経クリニック」は20年７月に開院し、ＪＲ大阪駅から徒歩約10分とアクセスが良好だ。
　頭痛、物忘れ、首の痛み、足腰の痛み、めまいやふらつき、手足のしびれ、意識障害など、脳、脊髄、神経に関する全ての症状を対象とする。本院と同じく脳神経外科と脳神経内科それぞれの医師が常駐し、互いに連携しながら診断、治療を行っている。
　本院と同様、分院にも3.0テスラＭＲＩを配し、検査室はビデオが設置されて明るく落ち着いた雰囲気。閉塞感や圧迫感が理由でこれまでＭＲＩ検査を躊躇していた人も快適に検査を受けているという。また、神経伝導速度検査、筋電図、デジタル脳波計、頸動脈エコーなど、脳、脊髄、神経疾患の検査、診断に必要な先進の検査機器がすべて揃っている。
　カルテは本院と共有、連携しているため、専門的な治療が必要な場合は本院で手術などを受けられる。