横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

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横浜市立脳卒中・神経脊椎センター ロゴ 横浜市立脳卒中・神経脊椎センター脊椎脊髄疾患と膝関節疾患の治療に特化。
脊椎変形疾患、難治症例も手術。
「年のせい」とあきらめずに相談を

脳血管疾患や神経疾患、脊椎脊髄疾患、膝関節疾患リハビリテーションの専門病院として、高度な医療サービスを提供している横浜市立脳卒中・神経脊椎センター。地域で急性期から回復期リハビリテーションまでを一手に担っているため、背骨や腰骨の変形やヘルニアなどで悩む患者が神奈川県内各地から訪れる。今回は、同センターの整形外科部長をつとめる山田勝崇医師に、脊椎脊髄疾患の手術治療について話を聞いた。

山田 勝崇

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター
整形外科部長
山田 勝崇

やまだ・かつたか/2000年横浜市立大学医学部卒業。医学博士。同大学附属病院整形外科助教・講師などを経て19年より現職。日本整形外科学会認定整形外科専門医。



脊椎脊髄疾患に特化した医師のチームが診療

 横浜市立脳卒中・神経脊椎センターの整形外科では、脊椎脊髄疾患と膝関節疾患に特化した治療を行う。脊椎脊髄については、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどの変性疾患、特発性側弯症や成人脊柱変形など専門的な技術を要する治療にも積極的に取り組んでいる。現在、整形外科医は脊椎疾患担当5名、膝疾患担当2名の計7名。「横浜市内の病院の中でも数少ない、脊椎脊髄疾患に特化したプロフェッショナルチームが診療にあたります」と山田勝崇整形外科部長は胸を張る。
 治療はまず保存治療が原則となる。しかし保存治療で改善がみられない場合にはタイミングを的確に見極め、手術する。手術後は同センターでリハビリを行うことができる。急性期からリハビリ、退院まで一貫して同じ医師・スタッフが寄り添えることで、情報を共有し細やかな治療ができることが強みだ。

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

リハビリテーションは医師5名、理学療法士40名、作業療法士34名、言語聴覚士11名、公認心理師2名で診療にあたる

リハビリテーションは医師5名、理学療法士40名、作業療法士34名、言語聴覚士11名、公認心理師2名で診療にあたる。



手術は正確性・安全性を高めるために万全を期す

 脊椎脊髄の手術で何よりも大事なのは安全性と正確性だ。
「手術は、感染を避けるためにバイオクリーンルームで行います。また、神経モニタリングを行いながら、脊髄神経の状況をチェックします。特発性側弯症や成人脊椎変形に対する変形矯正固定術の際にはナビゲーションシステムにより術中にスクリューの刺入角度を確認しつつ、正確性・安全性には細心の注意を払います」と山田医師。
 検査の際にも立位の状態の3D画像が作成できるEOSイメージングシステムを使用し、足まで含めた全身のバランスをより正確に評価することを心掛けている。
「チームが一丸となって治療にあたった患者さんが理想の姿を手に入れて快方に向かい、退院されることを目指しています。退院した患者さんが後日外来を受診されたときに、“背筋がまっすぐになって景色が変わった、手術して本当に良かった”という話を聞くと、思わずガッツポーズをしたくなりますね」と山田医師。
 成人の脊柱変形は、手術に耐えうる体力と治療意欲があれば多くが治せる時代になった。脊椎の一部を固定する場合は、柔軟に動かしにくくなるなど多少生活に影響は出てくるものの、得られるメリットも大きい。「腰が曲がってつらいのを年のせいと諦めてしまっている患者さんも多いのですが、治療できる可能性もあるので一度相談してもらいたいですね。地域の開業医の先生方も、そういった患者さんを紹介していただければ嬉しいです。今後はより一層患者さんが気軽に相談に来られる病院にしていきたいです」と熱く語る山田医師のもと、今日も医師・スタッフは脊椎脊髄疾患に悩む人々の診療にあたっている。

EOSイメージングシステム

EOSイメージングシステム

手術件数の推移


HOSPITAL DATA

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター
〒235-0012
神奈川県横浜市磯子区滝頭1丁目2-1
TEL.045-753-2500
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kenko-iryo/byoin/ybsc/


■病院長/齋藤 知行
■診療科目/脳神経内科・脳神経外科・整形外科・循環器内科・リハビリテーション科・放射線科・麻酔科(坂井誠・小林浩子)