心臓病・血管病に強い病院
病院の実力2022 ＞ おおたかの森病院
医療法人社団 誠高会 おおたかの森病院地域連携を強化し、チーム医療で
高度な心臓血管病治療を実践
開院17年目を迎えたおおたかの森病院。循環器内科、心臓血管外科ともに専用の治療室、手術室で高度な治療を実践し、365日24時間体制で緊急搬送を受け入れている。
循環器内科 部長
濱嵜 裕司
はまざき・ゆうじ／1991年昭和大学医学部卒業。医学博士。昭和大学医学部内科学客員教授。日本内科学会認定総合内科専門医。日本心血管インターベンション治療学会代議員。
高度なカテーテル治療をおおたかの森で実践
おおたかの森病院循環器内科では『最高の治療をおおたかの森で、おおたかの森から世界に発信』を理念として診療を行っています。
これまで培ってきた診療技術を生かして最高の医療を提供し、かつ、その経験を日常診療のみで完結することなく、国内外の学会を通して、世界の循環器診療の進歩に役立つように情報発信を続けています。
虚血性心疾患（狭心症・心筋梗塞）や末梢動脈疾患では、外来で非侵襲的なＣＴを積極的に用いて、迅速な診断を心がけています。ＣＴで異常がある場合は入院としてカテーテル検査・治療を行います。心臓の冠動脈では標準的なバルーンとステントを用いた治療に加えて、ロータブレータやＤＣＡなどのアテレクトミーデバイスを積極的に用いて、病状に合った治療を心がけています。治療の難しいとされている慢性完全閉塞病変、石灰化病変、左主幹部病変、多枝病変も積極的にカテーテル治療を行っています。末梢動脈ではステントや薬剤溶出バルーンを用いたカテーテル治療を行っています。
不整脈に対しても適応となる場合はカテーテルアブレーションを積極的に実施しています。3D Mapping systemを使用し、造影剤や放射線量を軽減した安全で患者にやさしいカテーテルアブレーションを行っています。長期持続性心房細動など難治性不整脈へのカテーテルアブレーションや心室細動、心室頻拍などの致死性不整脈に対し経静脈もしくは皮下植込み型除細動器（ＩＣＤ）、 心不全に対する心臓再同期療法（ＣＲＴ‒Ｄ）も積極的に実施しています。また、心房細動で塞栓症予防のための抗凝固薬が使用困難な場合には抗凝固薬中止を可能にできる左心耳閉鎖システムWATCHMANの植え込みを行っています。
もちろん、循環器疾患では一刻を争う場合も少なくありませんので、24時間体制で地域の救急医療に貢献できる体制を構築しています。
2020年2月おおたかの森病院から海外学会へカテーテル治療を生中継
心臓血管外科 部長
市原 哲也
いちはら・てつや／ 1985年愛媛大学医学部卒業。東京女子医科大学、湘南鎌倉総合病院、千葉西総合病院、イムス葛飾ハートセンターを経て、2014年より現職。
緊急、定例手術とも重症な方に、抜群のチーム力で臨む
2014年12月に心臓血管外科が開設されて以来、緊急手術の依頼が多く、特に大動脈解離、瘤破裂が過半数を占めているのが特徴です。日本の心臓血管外科の考え方は、弁膜症、冠動脈バイパスなどの心臓手術に重きが置かれ、大動脈手術は頼まれればやらないこともない、というスタンスが大局的な見方です。理由は、急性解離、瘤破裂は待ったなしで手術室に向かわなければならず、手術自体も人工心肺に、普通の心臓手術では使わない方法が必要で、手術時間も長めで患者さんの身体的負担が圧倒的に大きく、その分、術後も脳合併症を中心に合併症発生率が他の心臓手術に比べて高く、いわゆる「手がかかる」ものなので敬遠されがちであることは否めません。
このように大動脈手術は、手術室はもちろん、術後の管理にも気を遣う点が多く、チームの総合力が最も大きく要求されるものです。例えば車の生産工程と同様、それぞれの部門が有機的につながり、その工程に乗れば知らないうちに製品が完成するという、いわゆる“factory”が必要で、これを整えるのが最も重要でかつ困難なことです。この“factory”こそが、チーム力の表現であり、いかなる重症な患者さんに対しても揺るぎない自信をもって臨めるという強みとなります。この“factory”は、大動脈以外の、普通の心臓手術の際にも絶大な力を発揮し、依頼さえあればいつでも対応可能です。他の施設で敬遠されがちな大動脈手術の依頼が多い、ここに当科の存在意義があると考えております。
今後も、この強みを生かして、救い難い重症な方々に果敢に挑んでいくことが使命だと思っています。
心臓血管外科の手術の様子（中央：市原医師）
HOSPITAL DATA
医療法人社団 誠高会
おおたかの森病院
〒277-0863
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TEL.04-7141-1117
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